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フィルムコンパクトカメラ「ニコンミニAF600QD」実写インプレッション
前回、「フィルムとデジタルの違いを作例写真で紹介|ニコンミニとリコーGRDを比較」にて、フィルムカメラとデジタルカメラとの違いを解説した記事を投稿いたしましたが、その際に使用したフィルムコンパクトカメラ「ニコンミニAF600QD」で撮影した写真の全てを、この記事にて投稿したいと思います。
ニコンミニAF600QDって、どんなカメラ?
「ニコンミニAF600QD」は、今から約25年前の1993年3月に発売されたフィルムコンパクトカメラで、市場にデジタルカメラが出回る以前のカメラです。
ニコンミニAF600QD フィルムコンパクトカメラ(1993年2月配布物)
発売当時は世界最小最軽量のフィルムコンパクトカメラで、3群3枚の焦点距離28mmF3.5の沈胴レンズを搭載し、レンズ描写の評判の良さからプロのサブカメラとして使用されたことでも有名なコンパクトカメラです。
私もその評判の良さから即購入し、日常生活で使用していました。
そのカメラを最近、押し入れから見つけ出してしまったものですから、再び、25年ぶりの出番となった訳です。
流石に25年間、全くの不使用でしたので、電源ボタンやシャッターボタンなどは、全く反応しない状態でしたが、ボタンをヘヤピン等でグリグリと強く押してやると、なんとか反応するようになりました。
まだ、なんとか生きてます、このカメラ。(^^)
使用感としては、シャッターボタン等のボタン類は全てがゴム製ですので、シャッターを押してもフニャッとした感覚で、決して使い心地が良いとは言えません。
ファインダー倍率も0.28倍と、かなり小さなファインダーですので、覗いていて楽しいカメラではありません。
一番面倒なのは、フラッシュ強制発光禁止にするには、電源を入れる度に再設定しなければならないことです。
これ、このカメラの最大の欠点かも知れませんね。
電源を入れる度、フラッシュ強制発光禁止設定をしないと、フラッシュを使いたくないときでも、ちょっと暗かったり、逆光だったりすると、勝手にピカッと光ってしまいます。
ま、そんなカメラではありますが、電池込みで198g(実測)の小型軽量であることと、描写の良いレンズを搭載していますので、それだけでも魅力あるコンパクトカメラと言えます。
折角押し入れから見つけ出しましたので、しばらくは銀塩フィルムの世界を楽しんでみたいと思います。
使用したフィルムは?
久しぶりのフィルムカメラ撮影でしたので、今現在、どんなフィルムが売られているか全く分からないこともあり、取り敢えず、有楽町のビックカメラに足を運びました。
フィルム売り場は、ビックカメラの地下2階の片隅に、ひっそりとではありますが、ちゃんとありました。(^_^;)
私のフィルムカメラ歴の大半は、白黒フィルムを使用していましたが、今回はカラーフィルムを使用すると決めていました。
なぜなら、もう白黒フィルムを現像する道具一式を、全て捨ててしまったからです。(^_^;)
まだ、持っていたとしても、現像手順をイチから思い出すのも頭が痛いから、絶対にやりません・・・。
そこで、フィルムをラボに出すだけで済む、カラーフィルムに決定です。
カラーフィルムでも、ネガフィルムかリバーサルフィルムかで迷うところですが、私のカラーフィルム歴ではリバーサルフィルムの使用が大半でしたので、リバーサルフィルムに決定。
ネガフィルムに比べて、発色の良さや色の深みが、選択のポイントです。
昔、よく使用していたコダック社製の「コダクローム64」を探したのですが、既に廃盤とのことでしたので、取り敢えず、フィルム冷蔵棚に置いてあるリバーサルフィルムを適当に探してみると、フジフィルムの「ベルビア100」なんてのがありました。
直感で、このカラーリバーサルフィルムを購入しました。
後で調べてみると、この「ベルビア100」は超極彩度でして、赤・緑色系を強調した色調でネイチャーフォトに最適と書いてありました。
結果的にこのフィルムで正解でした。
コダクローム64のような「いぶし銀の発色」ではないものの、久しぶりのカラーフィルム撮影にはもってこいの深い色味のリバーサルフィルムでした。
ニコンミニAF600QDによる撮影写真一覧
撮影後の感想・まとめ
写真はラボでのフィルムデジタル変換にて、600万画素相当の3,089×2,048ピクセルのJPG画像に変換しています。
さらに長辺を1,024ピクセルサイズに縮小して掲載しています。
画像をよく見てみると、確かに600万画素のデジタルカメラで撮影した画像に近い写真に仕上がっています。
ネットに掲載する程度なら、この程度の画素数で十分だと思います。
今回は久しぶりのフィルムカメラによる写真撮影でしたが、デジタルカメラにはない深い色味に、正直、感動さえ覚えました。
デジタルカメラでも、RAW画像から現像で、様々な調整を加えれば、近いものに仕上がるのかも知れませんが、昔から銀塩写真にレタッチやトリミングやスポッティングをするのは嫌いな質でしたので、やはり気質的にもフィルムが向いているのかも知れません。
ニコンミニAF600QDの画質としては、評判通りの描写で、ちょっとアンダー気味の露出設定になっていることも相まって深い色味となり、コントラストも上々、多少の周辺減光や樽型の歪曲収差も、良い味となっています。
ただ、カメラが小さいこともあり、しっかりとカメラを両手でホールドすると、左手の人差し指がレンズに被ってしまう写真が幾つかありました。
小さいカメラ故の弱点ですね。
ヤフオク!にてニコンミニAF600QDを調べてみたところ、8,000円~15,000円程度の落札価格が付いておりました。
やはり、意外と人気があるのですね。(^^)
使い勝手とその画質から、総じて良いフィルムコンパクトカメラと言えるでしょう。
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カメラカタログ通販サイト管理運営・執筆者。
子供の頃、カメラが好きで集めていたカメラカタログを、ネット通販で取り扱う「カメラカタログ通販」の管理運営をしています。
このネットショップサイトの運営を開始してから、自らもフィルムカメラによる写真撮影に目覚め、銀塩写真撮影を再開した、アラフィフ男です。