コンタックス T 35mmレンズシャッター式AEコンパクトカメラ(1984年6月配布物)
コンタックス T 35mmレンズシャッター式AEコンパクトカメラ(1984年6月配布物)
目次
コンタックス Tについて
1984年に発売された、コンタックスTシリーズ初号機であり、高級コンパクトカメラの先駆けとなった、レンジファインダー式マニュアルフォーカスコンパクトカメラ、コンタックスTのカタログです。
レンズはカール・ツァイス製ゾナーT*38mmF2.8(4群5枚)を装備し、ファインダー倍率0.6倍の二重像合致式距離系連動ファインダーを使用し、マニュアルにてピント合わせを行うフィルムコンパクトカメラ。
当時の販売価格は、カメラ本体が87,000円、ストロボT14オートが9,000円、ソフトケースが3,000円、セット合計価格99,000円です。
フィルムの手動による巻き上げ・巻き戻しだが、フィルム巻き上げレバーと巻き戻しクランクはボディ内に収納されるデザインとなっていて、余分な凹凸のないスッキリとした外観を、デザインを担当したポルシェデザインチームが実現しています。
レンズは沈胴式となっていて、レンズカバーを開くとレンズが迫り出してくるというギミックが特徴。
その当時のコンパクトカメラには珍しく、プログラムAEではなく、絞り優先AEが搭載されているのは、カメラ・写真にこだわりのある人向けの、高級コンパクトカメラである証とも言えます。
その他、京セラ「クレサンベール」の技術を使用した、多結晶サファイヤのシャッターボタンが採用されています。
ヤシカが京セラに吸収されてから初のコンパクトカメラということもあり、京セラの技術が面白い形で表現されています。
コンタックス Tの個人的感想
多くのコンパクトカメラがオートフォーカス機構とオートワインディング機構を搭載して販売している中、ヤシカを吸収した京セラは、敢えてマニュアルフォーカスの手動巻き上げ・巻き戻しカメラを販売しました。
それがこのコンタックスTです。
当時のコンパクトカメラは、「素人向けの簡易的なカメラ」という、あくまで一眼レフカメラの代用品である印象がありましたが、このコンタックスTの登場で、「高級コンパクトカメラ」という新たな市場ジャンルを築くこととなりました。
高飛車?なニコンも、安物と言えるコンパクトカメラへの参入には積極的ではありませんでしたが、もしかすると、このコンタックスTの登場により、「コンパクトカメラも高級になり得るのか!」と気付いて、ニコン「ピカイチ」等のコンパクトカメラにも力を入れ始め、最終的には高級コンパクトカメラのニコン「28Ti/35Ti」の発売に繋がるのかも知れませんね。
このコンタックスTは、ライカと同様の、二重像合致式レンジファインダーカメラです。
ファインダー内中心部にある「測距ゾーン」が二重像になって見えるときはピントが合っていない状態ですので、一重像になるまでピントリングを回せば、ピント合わせは完了します。
この当時、他のコンパクトカメラはオートフォーカスを採用していましたが、精度が高いものとは言えませんでしたので、逆にマニュアルフォーカスにしたことにより、ピントの精度は格段に上がったと言えるのではないでしょうか。(撮影者のピント合わせ技術にもよりますが・・・)
ただ、高級ガラスを使用したブロック式プリズムを組み込んだ高性能ファインダーは、0.6倍という高倍率で明るく、見やすいものではありますが、流石にパララックス自動補正(合焦距離によりフレームが連動して移動するもの)ではありません。
これを作ってしまうと、もうライカですからね。(^_^;)
露出モードは、当時のコンパクトカメラの主流であったプログラムAEではなく、絞り優先AEを採用していて、絞り操作による被写界深度設定(ボケ具合の設定)を自由に行うことが出来ます。
カタログには「写すことのときめきと、持つことの楽しみと、いい道具への情景を大切にする男たちへ。」との記載があり、男のためのカメラであることを謳っています。
男のためのカメラ・・・惹かれますね。(^^)
最近はカメラ女子が増えているようですが、このコンタックスT、カメラ女子の方にも間違いなく受け入れてもらえるカメラだと思います。
【↓こちらの記事も参考にして下さい↓】
【フィルムカメラ人気復活!?】カメラ女子フィルムカメラ入門におすすめのコンパクトカメラ
現カメラカタログの内容と状態
※A5サイズ全24ページ(商品画像は2ページを1枚に加工しています)
現カタログの状態の目安:★★★☆☆
★★★★★:新品同様
★★★★☆:保存状態良好
★★★☆☆:良好だが擦り傷等有り
★★☆☆☆:擦り傷や折れ等有り
★☆☆☆☆:破れ等有り
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カメラカタログ通販サイト管理運営・執筆者。
子供の頃、カメラが好きで集めていたカメラカタログを、ネット通販で取り扱う「カメラカタログ通販」の管理運営をしています。
このネットショップサイトの運営を開始してから、自らもフィルムカメラによる写真撮影に目覚め、銀塩写真撮影を再開した、アラフィフ男です。