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フィルムカメラ人気復活って言うけど、デジタルよりフィルムのほうが綺麗に撮れるの?
デジタルカメラ全盛のこのご時世に、フィルムカメラで撮影する銀塩写真を趣味にしていると、今更ながら、こんな疑問が頭をよぎります。
「なぜ、いまさらフィルムカメラで写真を撮っているのか?デジカメの方が綺麗に撮れるに決まっているのに!?」
ってね。
最新の35mmフルサイズデジタルカメラの画像センサーなら、画素数も2,000~4000万画素以上ありますので、画素数に換算すると1,000万画素程度であろうと言われている35mmフィルムなど、足元にも及びません。
しかしながら、写真は画素数だけで決まるものではありません。
高精細でシャープな写真は「綺麗」ではありますが、「美しい写真」であるかどうかは、また別の話なのだと私は考えています。
そこで今回は、フィルムカメラによる銀塩写真と、デジタルカメラ(コンパクトデジタルカメラとデジタル一眼レフカメラ)によるデジタル写真を実写比較してみることにしました。
私自身、フィルムカメラとデジタルカメラで同じような被写体を撮影した場合、どの程度の差異があるのかを知っておきたかったというのが大きな理由です。
その結果、デジタル写真が、フィルム銀塩写真と同じか、それ以上の写りであったなら、今後どうしようか???という一抹の不安を抱えながらテスト撮影してきましたので、ご覧いただけましたらと思います。(^_^;)
フィルムvsデジタル白黒写真撮り比べ検証
使用したフィルムカメラ機材
使用したフィルムカメラとレンズは下記の通りです。
- 35mmフィルム一眼レフカメラ ペンタックスLX
- smc PENTAX-M 28mm F2.8 レンズ
- smc PENTAX-M 40mm F2.8 レンズ
使用したフィルムと現像データは下記の通りです。
- フィルム ADOX Silvermax100(現在は販売中止)
- 現像液 ADOX Silvermax Developer 1+29希釈 20℃ 8分現像
- デジタル変換 シグマSD15によるデジタルデュープ&Photoshop CS2によるRAW現像 2000×1333pixelサイズにてJPEG化(オーバーマット部含む)
- デジタル変換後の推定画素数は、約528万画素です。
使用したデジタルカメラ機材
使用したデジタルカメラとレンズは下記の通りです。
- コンパクトデジタルカメラ リコーGRデジタル(GRレンズ35mm換算28mmF2.4搭載)
- デジタル一眼レフカメラ シグマSD15
- SIGMA 24mmF1.8EXDG レンズ(35mm換算40.8mm)
使用したデジタル画像データ
- リコーGRデジタルは、白黒設定にて撮影、撮って出しのJPEG画像を2000×1333pixelサイズにて縮小して使用
- シグマSD15は、RAWにて撮影、シグマPhotoProソフトにて「auto」モードでRAW現像しJPEG化した画像を使用(2,640×1,760pixcelの元画像を2,000×1,333pixcelに縮小してアップロード)
コンデジ(リコーGRデジタル)vsフィルム一眼レフカメラ(ペンタックスLX+28mmF2.8レンズ)白黒写真実写比較
まずは28mmレンズ画角による実写比較です。
使用したコンパクトデジタルカメラは毎度お馴染み?のリコーGRデジタル(初代)です。
2005年に発売された高級コンパクトカメラで、画素数は813万画素、センサーサイズは1/1.8型(7.2×5.3mm)となっています。
デジタルカメラ写真の画像は、白黒設定にて撮影し、撮って出しのJPEG画像を使用しました。
①デジタルカメラ写真「門前仲町にて」(撮影機材:リコーGRデジタル)
⇓
①フィルムカメラ写真「門前仲町にて」(撮影機材:ペンタックスLX28mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
一見して分かることは、デジタル写真は写真中央部のハイライト部が白く飛び気味になっています。それに比べてフィルム写真はしっかりとディテールが記録されています。
②デジタルカメラ写真「富岡八幡宮にて」(撮影機材:リコーGRデジタル)
⇓
②フィルムカメラ写真「富岡八幡宮にて」(撮影機材:ペンタックスLX28mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
一見、同じような写りに見えますが、デジタル写真は局所、ハイライト部が白く飛びきっています。
③デジタルカメラ写真「富岡八幡宮にて」(撮影機材:リコーGRデジタル)
⇓
③フィルムカメラ写真「富岡八幡宮にて」(撮影機材:ペンタックスLX28mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
ちょっと見分けがつきづらくなりました。空以外の、白く飛んでしまってはいけないハイライト部分が無い写真の場合は、デジタルもフィルムもあまり変わりがないようです。
④デジタルカメラ写真「富岡八幡宮にて」(撮影機材:リコーGRデジタル)
⇓
④フィルムカメラ写真「富岡八幡宮にて」(撮影機材:ペンタックスLX28mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
デジタル写真中央部のハイライト部は、やはり飛び気味です。撮って出しのJPEG画像ではなく、RAW撮影・RAW現像での調整も試みましたが、白く飛びきって撮影された部分の補正は無理でした。
⑤デジタルカメラ写真「門前仲町にて」(撮影機材:リコーGRデジタル)
⇓
⑤フィルムカメラ写真「門前仲町にて」(撮影機材:ペンタックスLX28mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
こちらのデジタル写真を見たとき、「デジタルも中々イケるな」と思いました。でも、後にフィルム写真と比較したら、やはりフィルムの方がシャドウも落ち込まず綺麗に撮れている。本当に僅かな差ですね。
⑥デジタルカメラ写真「門前仲町にて」(撮影機材:リコーGRデジタル)
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⑥フィルムカメラ写真「門前仲町にて」(撮影機材:ペンタックスLX28mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
写真右手の建物の上部を見ると、フィルム写真はしっかりとエッジが出ているのに対し、デジタル写真は白く飛んでしまい、建物のエッジが消えてしまってます。コンデジはセンサーサイズが小さいため、ダイナミックレンズが低く、どうしてもコントラストが強くなる傾向があるようです。やはり、ハイライトが飛んてしまった写真は美しいとは言えませんね。
⑦デジタルカメラ写真「越中島公園にて」(撮影機材:リコーGRデジタル)
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⑦フィルムカメラ写真「越中島公園にて」(撮影機材:ペンタックスLX28mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
デジタル写真のほうが少々明るめの画像になっているものの、ハイライト部の白飛びはひどく、RAW画像からも調整不可でした。それに比べて、フィルム写真は、スツール周りのレンガの質感もしっかりと出ています。
⑧デジタルカメラ写真「銀座にて」(撮影機材:リコーGRデジタル)
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⑧フィルムカメラ写真「銀座にて」(撮影機材:ペンタックスLX28mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
デジタル写真は、全体に暗く仕上がっているため、雰囲気はあります。ただ、シャドウも潰れ気味です。色感性の違いから、近赤外線写真のように空に浮かぶ雲がしっかりと写っているのは印象的でした。
⑨デジタルカメラ写真「銀座にて」(撮影機材:リコーGRデジタル)
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⑨フィルムカメラ写真「銀座にて」(撮影機材:ペンタックスLX28mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
デジタル写真を見た後に、フィルム写真を見たのですが、フィルム写真を見た時は正直、「美しい!」と思ってしまいました。(^^)ハイライト部が白く飛んでしまっているデジタル写真は、印象的ではありますが、美しいとは思えませんでした。
コンパクトデジタルカメラ写真 vs フィルム一眼レフカメラ写真対決の総合所感
コンパクトデジタルカメラとフィルム一眼レフカメラとの対決は、間違いなくフィルム一眼レフの勝利と言えるでしょう。
その大きな要因は、「ハイライト部のディテール描写」です。
小さな画像素子を使用しているコンデジでは、どうしてもダイナミックレンジが低くなってしまうようで、ハイライトが飛び気味になり、撮って出しのJPEG画像でなく、RAWファイルにて撮影してRAW現像しても、救いきれませんでした。
ハイライトが飛んだ写真というのは、見方によっては綺麗に見えるかも知れません。
特に、写真を趣味にしている人でない人の場合は、それを好む人も多いでしょう。
それは音楽についても同様のことが言えます。
ちょっと昔、フロッピーディスクのような媒体を利用する「MDプレイヤー」というのが一時期流行りましたが、素人受けするようにと、高音域を上げ、重低音を増すような味付けがなされていました。
いわゆる「ドンシャリ」ってヤツですね。
それを良い音だと認識する人も多いのです。
それと同様に、写真に関しても、コントラストを上げたほうが良い写真だと思う人も多いのでしょう。
メーカーは、売れる商品を作らなければいけませんので、撮って出しのJPEG画像の味付けもそのように素人受けするように調整しているのかも知れませんね。
今回のテスト撮影で、私としては、コンデジを持ち歩き、街中で本格的にモノクロスナップ写真を撮ろう!という気持ちにはなれない、ということが分かりました。
デジタル一眼レフカメラ(シグマSD15+24mm(35mm換算40.8mm)F1.8レンズ)vsフィルム一眼レフカメラ(ペンタックスLX+40mmF2.8レンズ)白黒写真実写比較
続いては、40mmレンズ画角による実写比較です。
使用したデジタル一眼レフカメラは、フィルムカメラで撮影したモノクロネガフィルムをデジタルデュープするために利用している、シグマSD15です。
2010年にレンズメーカーである株式会社シグマから発売されたデジタル一眼レフカメラで、画素数は1,406万画素、センサーサイズは20.7×13.8mmとなっています。
普段、このカメラを使用してフィルムのデジタルテュープを行っているということは、フィルムがこのデジタルカメラの画像に勝つ可能性など、全く無いと思うのですが・・・その真偽は如何に!?
⑩デジタルカメラ写真「門前仲町大島川児童遊園にて」(撮影機材:シグマSD15&「auto」にて白黒RAW現像)
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⑩フィルムカメラ写真「門前仲町大島川児童遊園にて」(撮影機材:ペンタックスLX40mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
デジタル写真は、シグマPhotoProソフト「auto」モードでのRAW現像のため、細かく追い込んでいないからか、少々明るめの写真となりました。実際に追い込んで調整をすると、ハイライト部も落ち着き、フィルム写真と同様の雰囲気になりました。しかし、フィルム写真は調整で追い込まずとも、明るさとコントラストの調整だけで上記のような落ち着いた写真になりました。
⑪デジタルカメラ写真「門前仲町大島川児童遊園にて」(撮影機材:シグマSD15&「auto」にて白黒RAW現像)
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⑪フィルムカメラ写真「門前仲町大島川児童遊園にて」(撮影機材:ペンタックスLX40mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
流石に1,400万画素のデジタル写真は、高精細ですね。ハイライト部は限界ギリギリですが、メリハリがあって綺麗です。静物写真はデジタル写真の独壇場ではないでしょうか?
⑫デジタルカメラ写真「越中島公園にて」(撮影機材:シグマSD15&「auto」にて白黒RAW現像)
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⑫フィルムカメラ写真「越中島公園にて」(撮影機材:ペンタックスLX40mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
デジタル写真は、結構コントラストが強くなり、ハイライトも飛び気味ですね。しかしRAW現像で調整すれば落ち着く範囲内だと思います。フィルム写真はラチチュードも広く、最初から上記の写真のように撮影されていました。
⑬デジタルカメラ写真「越中島公園にて」(撮影機材:シグマSD15&「auto」にて白黒RAW現像)
⇓
⑬フィルムカメラ写真「越中島公園にて」(撮影機材:ペンタックスLX40mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
デジタル写真は、多少コントラストが強いですが、RAW現像で調整すればフィルム写真と同様にすることができました。ただ、フィルム写真もデジタルに負けているのは画素数だけであり、もっと大きなイメージセンサーで且つ画素数の多いデジタルカメラでデジタルデュープすれば、もっと素晴らしい写真になっていると思います。
⑭デジタルカメラ写真「門前仲町大島川児童遊園にて」(撮影機材:シグマSD15&「auto」にて白黒RAW現像)
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⑭フィルムカメラ写真「門前仲町大島川児童遊園にて」(撮影機材:ペンタックスLX40mmレンズ&Silvermaxフィルム)
【所感】
こちらのデジタル写真はちょっとハイライトが飛びすぎですね。それに比べてフィルム写真は各所に散らばるハイライト部にも濃淡があるのが分かります。
デジタル一眼レフカメラ写真 vs フィルム一眼レフカメラ写真対決の総合所感
デジタル一眼レフカメラとフィルム一眼レフカメラの対決は、如何でしたでしょうか?
フィルム一眼レフカメラの完敗だと思っていたあなた、フィルムも階調表現だけを見るとデジタルに勝るということが分かってもらえたでしょうか?
フィルムカメラを趣味としている私も、少し安心しました。(^_^;)
ただ、当然の如く、精細度に関しては劣るため、写真を大きくプリントすると、その粗さに目がいってしまうのは致し方ないことでしょう。
しかしながら、1,400万画素のデジタルカメラでも、ダイナミックレンジに関してはフィルムに劣っているようであり、おそらく、35mmフルサイズセンサーを持つデジタルカメラでないと、35mmフィルムと同等のダイナミックレンジにはならないのではないかと思いました。
このデジタル一眼レフカメラとフィルム一眼レフカメラの対決の結果は、「フィルム一眼レフカメラの少し勝ち」と言ったところでしょうか?
それにしても、デジタル一眼レフカメラというのは、兎に角、大きくて重い・・・。
ペンタックスLXと40mmF2.8レンズの合計重量は710gなのですが、シグマSD15と24mmF1.8レンズの合計重量は1,280gもあり、とてもじゃないけど、このデジタルカメラを持って遠出したいとは思えません。
ですから、今はデジタルデュープ専用カメラとなっている訳ですね。(^_^;)
まとめ・フィルム写真その本当の魅力とは?
今回の「デジタル vs フィルム」の白黒写真対決は如何でしたでしょうか?
デジタルの完勝だと思っていたあなた、意外とフィルムにも良い所があるんだなと、思ってもらえたでしょうか?
また、フィルムカメラの人気が復活しているという情報を知って、「フィルムって凄いんだ!」と、思っていたあなたは、「なんだ、大した違いは無いな・・・」と、思ったかも知れませんね。
精細さに関しては、フィルムはデジタルに完敗です。
画質に関しては、精細さ以外のところに魅力を見いだせないと、フィルムカメラという趣味を続けることは出来ないでしょう。
その魅力の1つが、モノクロネガフィルムの「ラチチュードの広さ」です。
全ての明暗を、1枚のネガフィルムにギュッと凝縮して写し込まれたような独特の画質は、もしかしたら、35mmフルサイズセンサーを持つデジタルカメラでも表現できないのかも知れません。
写真画質だけを取ってみても、フィルムで写真を撮る理由が見つけられたことは、私にとって良い結果でありました。
実際のところ、私がフィルムカメラという趣味を再開したきっかけは、「フィルム画質の良さ」からではありません。
基本、メカニカル動作で動く、フィルムカメラ自体に大きな魅力があったからです。
シャッターを押すと、レンズ絞りが絞られ、ミラーが上がり、シャッター幕が開き、シャッター幕が閉じ、ミラーが下がり、レンズ絞りが開く、このような一連の動作がメカニカル動作で完結するというのは本当に素晴らしい、これこそ本当の精密機器と言えるのではないでしょうか?
また、デジカメなら、良い写真(高精細な写真)を撮るためには、より大きな出費をして大きなイメージセンサーを持つデジカメを購入しなければなりませんが、フィルムカメラなら、カメラの価格が違っても、基本同じ写真が撮影できます。
私の使用しているペンタックスLXは、フィルムカメラ機種の中では高級機の扱いとなっていますが、これが「リコーのサン・キュッ・パッ!」と呼ばれた、レンズ付きで破格の39,800円で販売していた「リコーXR500」で撮影したとしても、多少のレンズ性能の違いこそあれ、基本同じ写真が撮影できてしまうのです。
フィルム時代の終焉を迎えた今現在なら、当時高価であったフィルム一眼レフカメラも、1/5~1/20程度の格安価格にて手に入れることが出来ます。
それでいて、写りは上記のテスト撮影通り、下手なデジカメなんぞに負けてしまうことなどありません。
フィルム写真、本当の魅力とは何なのか?
この答えは、中々一言では表現し難いかも知れません。
ネットでググってみると、色んな意見があるようです。
「フィルムで撮影すると、写真に対する意識が変わるよ!」とか、「デジタルにはない、雰囲気がある」とか、「レトロに写るところが良い!」とか・・・。(^_^;)
ま、そのような意見を書いている方は、フィルム写真の経験が浅い方であることは、想像するに容易いですね。
フィルム写真とデジタル写真の両方に精通されてる方ほど、「フィルム写真の写りは、本当に素晴らしい!」なんて、気安くは書けないものです。(^_^;)
なぜなら、デジタルカメラの高精細さを良く理解しているでしょうし、ディテール描写も高性能なRAW現像ソフトを使用して、しっかりと追い込んで調整していけば、フィルム写真と同等、またはそれ以上の画質に持っていくことが可能だと知っているからでしょう。
しかし、最近のSNS世代の若者たちは「盛った写真」に飽き飽きしているという事実があります。
RAW現像で調整して画質を追い込むということは、結局のところ、「盛った写真と同じではないのか?」という疑問にぶち当たります。
私は、フィルムで撮影したネガフィルムをデジタルデュープした後、RAW現像してJPEG化しているのですが、基本、「明るさとコントラストの調整」のみにとどめるようにしています。
ネガフィルムを引き伸ばし機にて印画紙に引き伸ばすときであっても、「印画紙への露光時間=明るさの調整」、「印画紙の号数選択=コントラスト調整」にあたるため、明るさとコントラストの調整は必要不可欠な作業です。
この「明るさとコントラストの調整」をすることに関しては、「写真を盛っていることにはならない」と考えています。
あくまで、現像して仕上がったモノクロネガフィルムをそのまま活かした写真仕上げをしていることになります。
もしかすると、フィルムを知らない若い方が牽引している「フィルムカメラの人気復活劇」は、この「盛られていない写真の素晴らしさ」に惹かれているのかも知れませんね。
私の場合の「フィルム写真の魅力」とは、ハッキリ言って、「カメラを持つ喜び」と「写真を撮る喜び」、この2つの喜びを満たすのに、今のところ、デジカメではそのような商品が販売されていないからというのが、大きな理由です。
シャッターを押す感覚やそのシャッター音、カメラのホールド感、ファインダー像の見え具合、ちょうど良い重量感、その他諸々、その2つの喜びを満たすデジカメが、何一つ存在しません。
一時期、コンパクトデジタルカメラでありながら、異常な高画質を兼ね備えた「シグマDPメリル」を購入しょうと考えたことがありましたが、所詮はコンデジ、趣味としての拡張性がありません。
他には、レンズ交換式マイクロフォーサーズデジタルカメラである「オリンパスPEN-F」の購入も考えたことがありますが、画素数は2,030万画素と十分でも、所詮はマイクロフォーサーズ、価格は高いのに、中途半端です。
デジタルカメラでの写真を趣味にしようとするならば、やはり、基本は35mmフルサイズ機にするべきではないかと、最近思うようになりました。
否、デジタルカメラでフルサイズ機以外のものは、35mmフィルムカメラと同等に扱っては(比べては)いけないのではないかとも・・・。
今回の比較テスト撮影は、案外、比べてはいけないものを比べてしまったのかもしれません。(^_^;)
35mmフィルム一眼レフカメラと比較するなら、35mmフルサイズセンサー搭載のデジタル一眼レフかデジタルミラーレス一眼を比べることが正しかったのかも知れませんね。
しかしながら、今回のテスト撮影で、フィルム写真は画質の面に於いても、多少なりともアドバンテージを持っていることが分かりましたし、なにより、「自分が思ったような写真が撮れる」こと、「下手な調整無くとも、最初からネガ上で好みの写真に仕上がっている」こと、「写真が写真らしく撮れている」こと、これが私にとっては、楽しくて仕方がないことなのだと、申し上げておきましょう。
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子供の頃、カメラが好きで集めていたカメラカタログを、ネット通販で取り扱う「カメラカタログ通販」の管理運営をしています。
このネットショップサイトの運営を開始してから、自らもフィルムカメラによる写真撮影に目覚め、銀塩写真撮影を再開した、アラフィフ男です。