【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!


【Nikon EM】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

 

目次

今更ながら、「リトル・ニコンEM」を購入してしまいました!

 

40年前に発売された銀塩一眼レフカメラを、ヤフオク!でまた衝動買い!

 

昨年の年末、フィルムコンパクトカメラであるペンタックスオートロンSE(PC35AF-M)をヤフオク!で購入したからというもの、困ったことに、ヤフオク!で昔の銀塩フィルムカメラを見る習慣が付いてしまい、子供の頃、憧れであったカメラへの購入衝動が抑えきれなくなり、また買ってしまいました!

今回、私のターゲットとなったカメラは、フィルム一眼レフである「ニコンEM」です。

ニコンEMカメラカタログ(1981年4月1日配布物)

このフィルム一眼レフカメラであるニコンEMは、当時小学生であった私が、お小遣いを貯めて購入したいカメラの最終候補に残ったカメラなのです。

最終的にはペンタックスMEsuperを購入することとなり、このニコンMEには触れること無く現在に至りましたが、ニコンという高級ブランドイメージを纏ったスモールコンパクトなこのカメラは、未だに魅力あるカメラでありました。

1980年当時の販売価格は、ボディのみで40,000円。

ニコンにしては格安の価格設定ですが、それもそのはず、このカメラの発売された1980年頃は、リコーの「サン・キュッ・パ」のXR500のような格安一眼レフカメラが、各カメラメーカーから発売されていた時代であり、高級カメラ路線で突き進むニコンも、その波に逆らうことは出来なかったようです。

そんなニコンEMを、ヤフオク!にて4,100円で即決購入いたしました。(^^)

【Nikon EM】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

安いっ!

安すぎるっ!

しかも、完動品にして、この美観!

遊び感覚で購入したのですが、こりゃ遊びで終わらせるには、少々勿体無いですね!

大きな凹みや傷などもなく、撮影に関係しないファインダー内のチリ程度の極上品がこの価格とは、恐れいりました。(^^)

ま、40年前のシロモノですので、当然といえば当然ですが・・・。(^_^;)

勿論、一眼レフカメラはボディだけ持っていても、撮影はできませんので、続けざまにニコンFマウントのレンズも購入しましたょ。

【Nikon EM】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

それがこのAi-sニッコール50mmF1.8レンズ。

ニコンEM用に設計され販売された軽量レンズであり、ニコンの標準パンケーキレンズであります。

こちらはヤフオク!にて8,000円で落札しました。

レンズは未だに需要があるためか、ニコンEMボディを落札した価格の2倍も費用が掛かってしまいました。(^_^;)

私個人の好みとして、ヘリコイドピントリングの回転の重さは軽いのが好きですので、ヤフオク!で質問をしまくって、回転の軽い個体を購入いたしました。

ヘリコイドが軽いというのは、実際のところ、「グリースが抜けている」ということなのですが、グリースが劣化して硬くなったり、ゴミやホコリが侵入して回転が重くなったものよりは余程良いですし、昔使用していた1950年代のライカ製レンズもそんな感じで慣れているということもあり、こちらのレンズを購入しました。

レンズを付けると、ニコンEMカメラカタログの表紙に掲載されている写真と同じ状態となり、イメージ通りのニコンEMとなりました。

ボディ重量460gとレンズ重量175g、合わせて635gの軽量コンパクトな一眼レフカメラとなりました。

これなら気軽に持ち歩けて、街中スナップも軽快に行えることでしょう。

 

 

ニコンEMって、どんなカメラなの?

 

【Nikon EM】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

デジタルカメラ全盛の時代にも関わらず、今更ながら購入したニコンEMがどんなカメラなのかを、簡単にご説明したいと思います。

 

フィルム装填時のメカニカル高速シャッター作動機能

 

ニコンEMは、LR44型1.5Vアルカリマンガンボタン乾電池2個を使用します。(またはSR44型1.55V銀電池で、こちらのほうが寿命が長いです)

基本、電子制御式のシャッターですので、電池を入れなければシャッターは切れませんが、1/90秒とB(バルブ:長時間露出)はメカニカルシャッターとなっていて、電池切れの時でもシャッターを切ることが出来ます。

また、フィルムカウンターが「1」になるまでは、シャッターを半押しにしても電源が入らず、すなわち、ファインダー内露出指針も起動せずに、メカニカルで最高速シャッターが切れる仕組みとなっています。

これはフィルム装填時にキャップを閉めたまま「AUTO(絞り優先AE)」でシャッターを切りながらフィルムカウンターが「1」になるまで持って行こうとする場合、シャッターが切れっぱなしになってしまうことを防ぐための機能です。

通常、絞り優先AEモードなどを搭載したフィルムカメラでは、フィルム装填時にはマニュアルにてシャッタースピードを1/1000秒などの高速シャッタースピードに設定して、フィルムカウンターが「1」になるまで空送りするように、説明書などにも記載されています。

万が一、シャッターが開きっぱなしになってしまった場合は、シャッターダイヤルを「AUTO」から「1/1000秒」などに切り替えればシャッターが閉じます。

このニコンEMにフィルム空送り時の自動高速シャッター機能が付いているのは、おそらく、カメラに疎い素人さんの為に付けられたのでしょう。

そうでもしないと、「カメラが壊れた!!」とか、「不良品だ!」などと、いちいちうるさいですからね。(^_^;)

 

低速シャッター時の手ブレ警告音機能

 

次に、撮影機能面ですが、このニコンMEは絞り優先AE専用カメラであり、選択した絞りに対して適正露出になるよう、1秒~1/1000秒まで無段階にシャッタースピードが設定されます。

1/1000秒以上の高速側シャッター連動範囲外のときと、低速シャッター時の手ブレの可能性がある1/30秒以下のときには、「ピッ・ピッ・ピッ・・・」と警告音が鳴る機能が備わっています。

ちなみに、この機能をキャンセルすることは出来ません。(^_^;)

最初は鬱陶しいな・・・と思いましたが、スナップ撮影時にはフレーミングに集中したいので、意外とこの機能は役に立つことに気付きます。

ちょっと素人っぽい機能ですが、ニコンEMの販売ターゲットが素人さんですので、致し方ないですね。(^^)

 

+2EVの露出補正ボタン機能

 

そして、ちゃんと、露出補正ボタンも付いています。(カメラボディを正面から見て右上のボタン)

でも、+2EV補正専用ボタンであり、マイナス側や細かな±EV補正ができないところは、素人さん用と割り切っています。

細かな露出補正がしたければ、フィルムASA感度設定ダイヤルを、引っ張り上げながら回してASA感度を変えれば、±1/3段づつの補正が可能です。

 

バッテリーチェック機能

 

バッテリーチェックボタンも、軍艦部右側に備わっています。

シャッター半押しで、露出計が動くのを確認すれば良いだけの話ですが、何故かこのボタンが付いています。(^_^;)

電池が機能している場合は、このボタンを押すと、ランプが赤色に点灯します。

 

スプリットマイクロフォーカシングスクリーン

 

フォーカシングスクリーンですが、中心部には、ズレた上下像を合致させてピントを合わせるスプリットイメージと、その周辺部には、ギザギザした像を平坦化させてピント合わせるマイクロプリズムが盛り込まれた、スプリットマイクロ式(K型)が標準搭載されています。

他のタイプへの交換は不可です。

個人的にはマット面でピントを合わせることに慣れているため、ちょっと使いづらい面もありましたが、年をとって目が悪くなってくると、マット面でのピント合わせが難しいシーンもあるため、スプリットイメージは結構役に立ちます。

 

高いファインダー倍率

 

ファインダー倍率は0.86倍となっていて、この当時のニコンの最高級機であるニコンF3でも0.80倍(ハイアイポイントファインダーでは0.75倍)であることを考えると、それを上回る見かけ視野の広さを誇ります。

ただし、視野率はニコンF3が100%に対し、ニコンEMは92%となっていますので、これを考慮すると、見かけ視野の広さはニコンF3と同じくらいになるのかも知れません。

いずれにせよ、最近のデジタルカメラのファインダーとは比較にならないほどの、広い見かけ視野の広さです。

 

小刻み巻き上げ可能な巻き上げレバー

 

次に、操作面ですが、このニコンEMのフィルム巻き上げは、「小刻み巻き上げ」が出来ます。

これはいわゆる高級機にしか備わっていない機能であり、ニコンF3やライカM3やM2などが該当します。

私はフィルム巻き上げは「小刻み巻き上げしかしない派」ですので、私にとっては嬉しい機能ですが、多くの人は小刻み巻き上げをしないようです。

小刻み巻き上げが出来ると、片手でフィルムを巻き上げることが出来るということを、知らないのでしょうか?

1枚撮影した後、両手でカメラを胸元に持っていき、カメラのフィルムカウンターを見ながら、「次は24枚目だな・・・カッチャッ・・・!」なんて巻き上げるは、格好が悪すぎると思うのは私だけでしょうか?

第一、撮影のリズムが崩れますょ。

1枚撮影した後は、目線を変えずに次なる被写体を探し続け、カメラは片手で腰のあたりまで下ろし、素早く小刻みで「チャッ・チャッ・チャッ・チャッ・・・」と5~6回に分けて巻き上げる、これがイイんです!

このスタイルで、小刻み巻き上げが出来ないカメラを使用して、1回で巻き上げをしようとすると、カメラを落とします。(^_^;)

販売ターゲットを素人さんとしているニコンEMなのに、変なところに高級機能を備えているカメラなのです。

 

イタリアのデザイナー「ジウジアーロ」がデザインした美しいカメラボディ

 

最後に、デザイン面ですが、これがこのカメラの最も優れているところと言っても過言ではありません。

なんといっても、このニコンEMは、イタリアの工業デザイナーである「ジョルジェット・ジウジアーロ」がデザインしています。

ジウジアーロがデザインした代表的なものとしては、

  • デロリアン(映画バックツーザフューチャーの車)
  • フィアット・パンダ(初代)
  • フォルクスワーゲン・ゴルフ(初代)
  • ランチア・デルタ(初代)
  • ロータス・エスプリ(初代)
  • 日産・マーチ(初代)

等々の、誰しもがそのデザインに憧れた車がズラリと並びます。

車のデザインが主ですが、カメラではニコンF3・F4・F5などもジウジアーロが担当しています。

ニコンでは他に、ジウジアーロがデザインした「Vライン」という双眼鏡もあり、これは素晴らしいデザインだけでなく、持ち味や質感や光学性能も素晴らしいものでした。

この優秀な工業デザイナーがデザインしたカメラであるニコンEMは、どこから見ても非の打ち所がないデザインであり、手で包み込むようにしてホールドできるコンパクトなカメラです。

軍艦部の巻き上げレバー軸にシャッターをデザインするのは、ライカと同様ですが、良いデザインというのは、突き詰めていくと、必ず同じ方向に向かっていくようです。

決して「ライカを真似た」訳ではありません。(^^)

そしてカメラボディ外装の材質ですが、このニコンEMはニコンが初めて本格的にエンジニアリング・プラスチックを使用したカメラであり、それにより大幅な軽量化に成功しています。

底蓋は金属製ですが、軍艦部はプラスチック製となっています。

塗装技術が優れているせいか、軍艦部は全くプラスチックとは思えない質感を実現しています。

最近のデジタルカメラなどは、見るからに如何にもなプラスチック感が漂いますが、このニコンEMは、触っても、叩いても、金属にしか思えない質感であり、チープ感など微塵も有りません。

質感とデザインの良いカメラには、持つ喜びがありますね。

 

 

写真撮影に使用したフィルムと現像・デジタル変換

 

今回撮影に使用したフィルムは、カラーリバーサルフィルムである富士フィルム「ベルビア100」と、カラーネガフィルムである富士フィルム「PRO 400H」の両方を使用しました。

現像・デジタル変換は、ビックカメラ有楽町店に依頼しています。

現像は、カラーリバーサルフィルム「ベルビア100」は富士フィルム指定の「CR-56現像」、カラーネガフィルム「PRO 400H」は富士フィルム指定の「CN-16現像」処理となっているようです。

デジタル変換(デジタルフィルムスキャン)は、約600万画素のJPEG画像に変換してもらい、DVDにデータを焼き付けてもらいました。

 

ニコンEM(Nikon EM)による写真撮影解説

 

それでは幾つかの写真を見ていきましょう。

(アップした写真は全て、原寸大サイズ3089×2048ピクセルの画像を1280×848ピクセルに縮小しています。)

まずはカラーリバーサルフィルムである富士フィルム「ベルビア100」からです。

 

リバーサルフィルム 富士フィルム「ベルビア100」による写真

 

国際フォーラムにて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

国際フォーラムの建物内展示物を撮影。

展示物をバックに撮影されている親子を、さらに撮影(盗撮?)しました。

レンズの絞り値が開放F1.8のためか、マニュアルでピントを合わすのは久々だったからか、画像はあまくなっていますが、なんかフィルムっぽいですね。

 

銀座大倉別館1階にて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

銀座天賞堂本店にて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

銀座大倉別館のショーウィンドウを撮影。

レンズ絞り値は開放F1.8。

全体的に軟らかい写真になりました。

 

銀座天賞堂本店にて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

銀座天賞堂の壁面巨大広告を撮影。

ダニエル・クレイグ、いい味だしてます。(^^)

リバーサルフィルムはフィルムラチチュードが狭いと言われている通り、左下の黒色のスーツを着た女性の存在が、殆ど分からなくなってしまいました。(^_^;)

 

82エールハウス東銀座店にて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

アイリッシュパブの82エールハウス東銀座店の店内を撮影。

店内は相当に暗く、絞り値はもちろん開放F1.8、シャッタースピードはおそらく1/8秒ほどではないでしょうか。

手ブレはしていますが、画像の軟らかさと相まって、いい雰囲気となっています。

 

銀座天賞堂本店にて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

銀座並木通り沿いのショーウィンドウを撮影。

ブランド名は忘れました。(^_^;)

少しづつですが、マニュアルでのピント合わせの感を取り戻してきました。

 

銀座天賞堂本店にて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

ライカ銀座サロン前にて撮影。

もうライカは使っていないから、縁遠くなってしまいました。

店内に入るには、敷居が高そうです。(^_^;)

 

ブリオーニ銀座店にて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

銀座電通通り沿いにある、ブリオーニ銀座店にて撮影。

ピアーズ・ブロスナン、いい出汁でてます。(^_^;)

以前はサミュエル・L・ジャクソン、その前はハーベイ・カイテル、さらにその前はアンソニー・ホプキンスだったような気がします。(順番は前後しているかも?)

全ての俳優が渋く写っていて、自然と視線が行ってしまいます。

 

スペインバルエルチャテオ銀座店にて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

スペインバルエルチャテオ銀座店の店内にて撮影。

スローシャッターのため、またもや甘い画像になっています。(^_^;)

外人さんは、やはり絵になりますね。

 

銀座4丁目交差点にて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

銀座和光ビル前に立つ、托鉢のお坊さんを撮影。

どのお寺の方かは知りませんが、私が昔、銀座を撮影していた30年前も、同じ場所で托鉢をしていました。

リバーサルフィルムのフィルムラチチュードが、恐ろしく狭いのがよく分かる写真です。

 

有楽町マリオンにて【富士フィルムベルビア100使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

有楽町マリオンからくり時計を撮影。

光が当たっているからくり時計の部分は適正露出ですが、影の部分は黒沈みして、なにがなんだか分からない写真になってしまいました。(^_^;)

リバーサルフィルムは、撮るシーンを選ぶ必要があるようです。

 

ネガフィルム 富士フィルム「PRO 400H」による写真

 

続いてカラーネガフィルムである、富士フィルム「PRO 400H」で撮影した写真です。

 

常陸野ネストビール東京店にて【富士フィルムPRO 400H使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

常陸野ネストビール東京駅店にて【富士フィルムPRO 400H使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

東京駅グランルーフ2階にある、常陸野ネストビール東京駅店にて撮影。

おそらく、両写真ともに絞りは開放F1.8です。

非常に軟らかい描写で、発色もフィルムっぽいですね。

2枚目は、WEBサイト用の写真素材みたいになってます。(^_^;)

 

東京メトロ地下鉄車内にて【富士フィルムPRO 400H使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

東京メトロ地下鉄車内にて【富士フィルムPRO 400H使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

電車内にて広告を撮影。

リバーサルフィルムと違い、このネガフィルムは発色も柔らかで、軟調な写真です。

広告とかマネキンとか見ると、シャッターを切りたくなります。(^_^;)

 

実家にて【富士フィルムPRO 400H使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

実家にて【富士フィルムPRO 400H使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

かみさんの実家にて撮影。

フィルムって、その粒状性がまた逆に良いんですね。

あんましザラザラでは困りますけど、ほどほどの粒状感が良いのです。

 

丸の内二重橋ビルにて【富士フィルムPRO 400H使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

新しく建て直された、丸の内二重橋ビル内の展示写真を撮影。

昔、散々撮ってきたモノクロも、またやりたくなってきました。(^^)

 

東京メトロ地下鉄ホームにて【富士フィルムPRO 400H使用】【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

東京メロト地下鉄駅ホームにて撮影。

またもや絞りは開放F1.8です。

ネガフィルムでは、その特徴である軟調さと相まって、開放絞りでの撮影がより軟らかい雰囲気を醸し出します。

 

ニコンEM(Nikon EM)撮影写真総評

 

今回はニコンEMボディに、Ai~sニッコール50mmF1.8レンズを装着して、カラーリバーサルフィルムとカラーネガフィルムを使用して、銀座や丸の内や有楽町などをスナップしてみましたが、いががでしたでしょうか?

写真の出来(腕前?)はさておき、個人的には50mmの標準レンズの使用は不得意としていましたが、結構楽しくスナップすることが出来ました。

1980年代までのフィルム一眼レフカメラには、50mmの標準レンズをセットで購入することが一般的であったことから、一番世の中に出回っているレンズと言えますが、標準レンズであるはずなのに、私にとってはどうしても「望遠レンズ」的な扱いになってしまうところがあって、写真も「シーンの一部を切り取る」というような撮り方になってしまうのです。

正直、50mm標準レンズは、扱いが難しい・・・。

人物のポートレートにはちょうど良いレンズ(画角)だとは思いますが、「街中スナッパー」としては画角が狭すぎるのです。

私に撮っての標準レンズは、35mmレンズなのです。

35mmレンズを使用していて、撮影したいなと思えるシーンがあったとき、ファインダーを覗いて、「画角が狭すぎるな・・・」とか、「画角が広すぎるな・・・」などと思ったことが無いことから、35mmの画角が私の「目」なのだと思っています。

ですから、今回の撮影でも、その殆が絞り開放で撮影して、バックをぼかして、「望遠レンズ風」な撮り方をしています。

これはこれで、面白いし、楽しめました。(^^)

フィルムに関しては、カラーリバーサルフィルムよりも、軟らかい雰囲気に仕上がるカラーネガフィルムの方が、このレンズに合っているような気がしました。

ニコンEMは、ニコンの廉価版カメラであるとはいえ、基本的にカメラボディと写真の出来とは無関係なところが、フィルムカメラの良さとも言えます。

今回使用したAi~sニッコール50mmF1.8レンズは、外装にエンジニアリングプラスチックを使用して軽量化を図ったレンズですが、それもレンズの光学性能とは無関係です。

歪曲収差も目立つものがなく、縦横ビシッと真っ直ぐに写ります。

ボケ具合の二線ボケなどにならず、非常になだらかに美しくボケていると思います。

カメラも軽量・コンパクトであり、撮影もテキパキ行えます。

強いて欠点を挙げるとするならば、

  • フォーカシングスクリーンは、やはり全面マットの方が、私には扱いやすいこと(基本、交換不可)
  • 暗いシーンでは、ファインダー内露出計の指針がよく見えないこと
  • 小刻み巻き上げ時に、フィルムカウンターが正確に進まないこと(このカメラが故障している・・・)
  • シャッター音が「パチャン!」と、安っぽく、軽々しい音がすること
  • シャッターボタンの、シャッターが切れる位置(深さ)が、少々深すぎること(このカメラだけの不具合?)

でしょうか。

フィルムカウンターの故障は、殆の人が小刻み巻き上げをしないため、ヤフオク!出品者も気付くはずもないことですから、分からなくても仕方のないことですし、購入後にも出品者に連絡はしていません。

シャッターの切れる位置が深いのは、ニコンEMに共通していることなのか、または調整で直ることなのかは分かりませんが、どの深さでシャッターが切れるようにするかは、やはりフィルムM型ライカを世界標準とするのが、私は基本だと思っています。

このニコンEMは、シャッターを押し進めながら、「ここで切れる!」というM型ライカ基準点の瞬間から、さらに1秒ぐらい押し進めないとシャッターが切れません。

ま、4,100円で購入した40年前の日本製カメラですから、ライカと比べてはいけませんね。(^_^;)

以上のことから、フィルム一眼レフカメラとしての総合評価としては、85点の及第点以上だと思います。

 

撮影後の感想・まとめ

 

このフィルム一眼レフカメラであるニコンEMは、全てのカメラメーカーがコストダウンの方法を模索した時代であったからこそ生まれた、エントリーユーザーモデルのカメラです。

エントリーユーザーモデルと割り切っているカメラですが、高級カメラメーカーであるニコンのこだわりからか、高級機にしか装備されない「小刻み巻き上げ可能な巻上げレバー」なども備わり、ニコンF3と同様の高いデザイン性から、「リトルF3」などと呼ばれていました。

廉価版カメラであるにも関わらず、「小さな高級機」としての風格を備えたフィルム一眼レフカメラです。

フィルム一眼レフカメラは、高価で高級機能を備えたカメラでも、廉価で簡略化されたカメラでも、同じフィルムと同じレンズで撮影されたものであれば、撮れる写真は、基本、同じです。

高級機だからといって、高精細で美しい写真が撮れるという訳ではありません。

このあたりが、最近のデジタルカメラと大きく違うところです。

デジカメなら、高価なものならイメージセンサーの画素数が多かったり、デジカメ内部のCPUがより高性能で処理能力が高かったりと、根本的な写真の質が変わってくるのですが、フィルム一眼レフカメラの場合は、操作性の違いのみです。

最終的な写真としての「結果」ではなく、カメラをより良く操作する「途中経過」のために開発研究費をつぎ込み、それがフィルムカメラとしての大きな価格差を生み出していたのです。

これを言い変えれば、カメラを「持つ喜び」と写真を「撮る喜び」を、大事にしていた時代だと言えます。

最近は、写真としての「結果」さえ良ければ全て良し!的な考えが横行しているため、「カメラを持つ喜び」と「写真を撮る喜び」がないがしろにされたカメラ作りがなされているように感じてなりません。

フィルムカメラの良さは、決してフィルムで撮影された写真の雰囲気や表現力が素晴らしいというだけではありません。

「途中経過」というものを大事にしてきた時代の道具を使い、「途中経過を楽しむ」ことが出来ることに大きな魅力があるのだと考えます。

このまま時代が進めば、いずれは「コンタクトレンズ・カメラ」なるようなものが開発されるのではないかと思います。

例えば、左目を閉じたまま、右目で2回続けて瞬きを行うとシャッターが切れて、デジタル画像データが端末に転送される、というような仕組みのものです。

このようなカメラが出来てしまったら、それはもう趣味としてのカメラになり得ることはないでしょう。

今現在のデジタルカメラも、その途中段階にあるような気がしています。

私は決して懐古主義者ではありませんが、写真がデジタル時代になってから、写真という趣味から次第にフェードアウトしていった理由は、そこにあるのだと、最近気付かされました。

これからは、また白黒フィルム写真を始めて、フィルム現像も25年ぶりにやってみたいと思っています。

 

ニコンEM諸元表

 

【Nikon EM】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!

 

形式 : 電子制御式35mm一眼レフレックスフォーカルプレーンシャッターカメラ

画面サイズ : 24×36mm

レンズマウント : ニコンFマウント

交換レンズ : ニコンレンズシリーズE、Aiニッコールレンズ、AI方式に改造したレンズ、AI方式以外のレンズは使用不可

ファインダー : アイレベル式、ペンタプリズム使用

ファインダースクリーン : スプリットマイクロ式(K型)

ファインダー視野率 : 約92%(対実画面)

ファインダー倍率 : 0.86倍(50mm標準レンズ使用で∞のとき)

ファインダー内表示 : シャッター速度目盛、露出計指針、露出警告マーク、レディライト

ミラー : クイックリターン式

測光方式 : TTL中央部重点開放測光、受光素子にSPD(シリコンフォトダイオード)使用、エレクトロニクス回路にバイモス・モノリシックIC使用

露出計連動 : AI方式(開放F値自動補正方式)

測光範囲 : ASA/ISO100でEV2~18(50mmF1.8レンズでf/2・1秒~f/16・1/1000秒)

フィルム感度連動範囲 : ASA/ISO25~1600

露出補正ボタン : 約+2EV補正可能

露出警告音 : シャッターボタン半押しにて、高速側シャッター連動範囲外警告、および低速シャッター時の手ブレ警告

シャッター : 上下走行式メタルフォーカルプレーンシャッター

シャッタースピード : AUTO:1~1/1000秒(無断階)、M90:1/90秒、B:バルブ(M90、Bはメカニカルシャッター)

セルフタイマー : 最長作動時間約10秒(セット後解除可能)

シンクロ接点 : X接点のみ(1/90秒以下でスピードライトに同調、SB-E・SB-10の場合、シャッタースピードがAUTOのまま1/90秒に自動セット)

レディライト : LED表示(SB-E・SB-10使用時に充電完了で点灯、SB-Eの場合は絞り連動範囲外等で警告点滅)

アクセサリーシュー : ホットシュー、レディライト接点つき

フィルム巻き上げ : 中折れ式巻き上げレバー、巻き上げ角144°、小刻み巻き上げも可能

フィルムカウンター : 自動復元順算式(S・0~36)フィルムカウンターが〈1〉になるまでは高速メカニカルシャターが作動

フィルム巻き戻し : 巻き戻しボタン、および巻き戻しクランクによる

裏ぶた : 蝶番式、メモホルダーつき

裏ぶた開閉 : 巻き戻しノブ兼用

モータードライブ取りつけ : カメラボディに直接取りつけ可能

電源 : 1.55V銀電池2個(SR44・G13相当品)、3Vリチウム電池1個(CR1/3N)、1.5Vアルカリマンガン乾電池2個(LR44・G13相当品)

電源スイッチ : シャッターボタン半押しにてスイッチON、指を離すと約20秒後自動的にOFF

バッテリーチェック : バッテリーチェックボタンを操作、バッテリーチェックランプの点灯により確認

三脚ねじ穴 : U1/4インチ(JIS規格)

大きさ(幅×高さ×奥行) : 約134.5×86×54mm(ボディのみ)、約134.5×86×81.5mm(Ai50mmF1.8付)

重量 : 約460g(ボディのみ)、約635g(Ai50mmF1.8付)

 

※下記の記事もぜひご一読下さい。

Photoshopとデジカメを使ってネガフィルムをデジタル化する方法(デジタルデュープ)

“【Nikon EM実写レビュー】フィルム一眼レフカメラ「ニコンEM」を購入しました!” への 2 件のフィードバック

  1. すすむ より:

    電車内から広告とホームが撮影された写真がメルカリで販売されているNikon EMの作例と同じ物です。
    恐らくですがメルカリで作例とされてる側がここのを利用してると思いますがよろしくないですね

    1. テイキチ より:

      ご連絡ありがとうございます。
      私もメルカリサイトを確認致しました。
      ニコンEMボディとズームニッコール35~105mmF3.5-4.5のセット販売している方のページに、確かに私の写真が使用されていました。
      この写真は間違いなく私が撮影した写真であり、ネガも保持しています。
      私の写真を流用されることは、私自身問題とはしていませんが、このカメラとレンズの購入を考えている方にとっては問題でしょうね。
      セットのズームレンズはF3.5-4.5ですので、私が撮影した50mmF1.8レンズの開放絞りでの撮影写真と同様には撮れないはずですから。
      少なくとも写真の出典元を掲載するべきであったと考えます。
      もしかすると、他2枚の写真もフィルムコンパクトカメラで撮影したような周辺減光が目立ちますので、他からの流用かも知れませんね。
      消費者の方のためにもメルカリに報告だけしておきたいと思います。

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