マカヌード インスピラード オレンジ ロブスト/Macanudo Inspirado Orange Robusto
葉巻/シガー情報
ブランド名 | マカヌード |
シリーズ名 | インスピラード オレンジ |
ビトラ | ロブスト |
葉巻の長さ | 127.0mm (5インチ) |
葉巻の直径(リングゲージ) | 19.8mm (50) |
ラッパー | ホンジュラス産 サンアグスティン地域 |
バインダー | ホンジュラス産 ジャマストラン地域 |
フィラー | ドミニカ共和国産 & ホンジュラス産 & ニカラグア産 |
生産国 | ドミニカ共和国製 |
価格 | 1,000円 (2023年5月現在) |
この”マカヌード インスピラード オレンジ ロブスト/Macanudo Inspirado Orange Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー
この葉巻は、私が葉巻趣味を始めだした頃に吸ったことがある、”マカヌード インスピラード ホワイト”葉巻シリーズの別シリーズとなります。
”マカヌード インスピラード ホワイト”葉巻シリーズは、マイルドな葉巻とされていて、葉巻初心者にも推奨されている葉巻ですが、この”マカヌード インスピラード オレンジ”は、ミディアムボディの葉巻となります。
”マカヌード インスピラード”シリーズには、全部で7つのバージョンがあり、
- マカヌード インスピラード ブラック/Black
- マカヌード インスピラード ホワイト/White
- マカヌード インスピラード レッド/Red
- マカヌード インスピラード グリーン/Green
- マカヌード インスピラード ジャマオ/Jamao
- マカヌード インスピラード テルシオエイジド/Tercio-Aged
- マカヌード インスピラード オレンジ/Orange
上記の内、日本国に輸入されているのは、オレンジとホワイトの2種のみとなります。
この”マカヌード インスピラード”シリーズは、2014年に発売された”マカヌード インスピラード オレンジ”葉巻シリーズが一番最初のものとなります。
本当は一番最初に発売された、この”オレンジ”シリーズを最初に吸うべきだったのですが、マイルドで初心者向きということから、”ホワイト”を選んでしまいました。
その葉巻を喫煙した時の印象は、”常に軽い苦みを感じる葉巻”として記憶しています。
それ以来、この葉巻シリーズを購入することが無かったのですが、もしかすると私の着火方法に問題があって苦みを引き起こしていたのかも知れないと思い、再度、この”インスピラード”シリーズの基本葉巻シリーズである”マカヌード インスピラード オレンジ ロブスト/Macanudo Inspirado Orange Robusto”を購入してみたという訳です。
最近、フルボディで重い葉巻を長時間(80分以上)立て続けに吸ってしまったので、今日はミディアムボディの軽い葉巻をチョイスしてみました。
ちなみに、マカヌードという葉巻メーカーは、元々ジャマイカにありましたが、世界第2位のタバコメーカーである”ゼネラル シガー カンパニー”が商標を買い取り、全米でのプレミアムシガー売り上げNo.1を記録したこともある葉巻ブランドです。
それでは”マカヌード インスピラード オレンジ ロブスト/Macanudo Inspirado Orange Robusto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー
まずは外観から見ていきましょう。
ホンジュラス産サンアグスティン地域で栽培されたタバコ葉で巻かれたラッパーを持つ”マカヌード インスピラード オレンジ ロブスト/Macanudo Inspirado Orange Robusto”は、コロラド色(少し薄い茶色)をしており、葉巻表面は僅かに艶がある仕上がりとなっています。
ホンジュラス産サンアグスティン地域で栽培されたラッパーは、エッセンシャルオイルが豊富で、油っぽく、フルボディの香りがするとのことです。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は、朱色が主に使われていて、”MACANUDO Inspirado”と記載されていていますが、葉巻シリーズ名である、”Orange”の文字は見当たりません。
葉巻を指で摘まんでみると、しっかりと硬く、十分な量のタバコ葉が使われていることが分かります。
葉巻全体を手に持って確認すると、特に太い葉脈は見当たらず、そして少しだけ軽い印象を受けます。
この葉巻は、湿度70%に維持した自家製ヒュミドール内にて、9日間の加湿・熟成を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、干し草ミント系の香りがして、引き抵抗はとても良好でした。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から2cm程離して、炎で煽るようにゆっくり且つ、しっかりと炙り(2分45秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したら、その後、パージ(葉巻を咥えて息を吹く)を行って、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)
※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、ローストした草と木(杉)とナッツの味からスタート。
直ぐに革の味が追加される。
背景には軽い杉の甘みを感じる。
この甘みを敢えて例えるとしたら、キャラメルの甘さと言えるだろう。
引き抵抗は、重すぎず軽すぎずで、とても良い。
煙はなかなかシルキーで、量も十二分にある。
ボディはマイルド~ミディアムで、特徴的な味がある訳ではないが、バランスが取れていて吸いやすく、葉巻のお手本のような味と言えそうだ。
ラ・オーロラの葉巻の味と似通っているところがあり、ラ・オーロラの基本の味から特徴的なものを無くして、マイルドにして平均化したらこの味になるような気がした。
よって、刺激が必要なベテラン葉巻愛好家には何も得るものがないかも知れないが、葉巻初心者の方には、葉巻の基本の味を知るという意味で、とてもおすすめだ。
喫煙開始20分時点で、灰が勝手に折れ落ちてしまった。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)
喫煙開始から21分以降の中盤は、序盤と変わらない味を提供しているが、甘みが僅かに強くなって、ボディはミディアムとなる。
私は元々、ドローが多少重めな葉巻が好みだが、この葉巻のドローは重くもなく軽くもない、絶妙な引き抵抗で吸いやすい。
以前吸ったことのある、”マカヌード インスピラード ホワイト”は、中盤から軽い苦みが付きまとったが、やはりそれは、私の着火方法の問題があったようだ。
どんな葉巻であっても、優しく煽るようにゆっくりと着火することに越したことはないようだ。
中盤になってから、この適度なペッパー感に、遅ればせながら気が付いた。
中盤もバランスがとても良く取れている。
喫煙開始40分の時点で、2回目の灰折を行う。
灰は少々もろいようなので、20分置きに灰折をしたほうが良さそうだ。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)
喫煙開始から42分以降の終盤は、まずバンドロールを剥がすことから始める。
終盤になって、甘みも3割ほど減少して、少し強くローストされた木(杉)と革の味がメインとなり、ごく僅かなフルーツの酸味が追加された。
喫煙開始55分時点からは、吸い込む煙に少しの熱を感じ始めた。
僅かに苦みが出始めた時点で、喫煙を終了することとした。
葉巻テイスティング総評
総評として、この”マカヌード インスピラード オレンジ ロブスト/Macanudo Inspirado Orange Robusto”は、ローストされた木(杉)・革・ナッツ・草の味と、背景に適度なペッパー(白胡椒)、そしてキャラメルを思わせる甘い杉の木の甘みが味わえる、とてもマイルドで平均的な葉巻だと言える。
寝起きのモーニングコーヒーと共に吸う葉巻としてや、気軽に葉巻を楽しみたい時などには、適切な選択だと思う。
ただ、ベテラン葉巻愛好家の方が、脂っこい夕食を食べた後に吸う葉巻ではないかも知れない。
私はここ最近、フルボディの葉巻の喫煙が続いていた為、今回のマイルドで吸いやすい葉巻はとても旨く感じた。
今後は、過去に吸った葉巻で、あまり旨くないと結論付けた葉巻を、再度吸い直してみようと思っている。
あと、最後に付け加えておくが、この葉巻は間違いなくマイルド~ミディアムボディの葉巻だが、葉巻の味をより的確に掴むため、私は”レトロヘイリング喫煙法”のフレンチ・スモーキング(吐き出した煙を鼻から吸い込む)を多用したためか、吸い終わった後に少しばかりニコチン酔いまではいかないまでも、その入り口まで行きかけてしまったことを伝えておきたい。
この”フレンチ・スモーキング”は、鼻から肺に多少煙が入ってしまうため、的確な葉巻レビューのためとはいえ、多用するのは良くないと反省した。
参考までに、この”マカヌード インスピラード オレンジ/Macanudo Inspirado Orange”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、86ポイント~93ポイントという高評価を得ており、この”ロブスト/Robusto”ビトラに於いては、90ポイントという評価を得ています。
喫煙時間
喫煙時間:60分
味覚フレーバーグラフ(追記レビュー時毎に更新)
チョコレート(カカオ豆) | ★★☆☆☆ |
スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
コーヒー | ★★☆☆☆ |
トースト(パン・小麦粉) | ★★☆☆☆ |
木(杉・オーク等) | ★★★★☆ |
革 | ★★★★☆ |
土(素朴さ) | ★★☆☆☆ |
草(わら・ハーブ含む) | ★★★☆☆ |
ナッツ | ★★★☆☆ |
ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ |
フルーツ(酸味含む) | ★☆☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度(追記レビュー時毎に更新)
おすすめ度:★★★★☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $8.19 (1ドル148円換算にて1,212円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €8.60 (1ドル160円換算にて1,376円)
- 日本国内価格 ¥1,000 (参考日本販売価格倍率0.77倍)
ギャラリー
追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2023/7/29
平均気温29℃・湿度65%に調整された自宅ヒュミドール内にて、21日間加湿・熟成したものを吸う。
今回で3本目の喫煙となる”マカヌード インスピラード オレンジ ロブスト”。
着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、2分30秒程をかけて着火する。
今回は詳細なテイスティングノートのメモを省略し、自宅リビングソファーにて、海外ドラマの”救命医ハンク セレブ診療ファイル”(マーク・フォイアスタイン主演)を見ながら喫煙する。
序盤は、ナッツの味をメインに、革と杉の木の味からスタートする。
背景には、糖蜜や蜂蜜の甘さを感じる。
僅かに鋭さを伴うが、フルーツの酸味と受け取ることも出来る。
喫煙全般を通して、僅かなほろ苦さを舌に感じるが、決して嫌な苦さではない。
1本1,000円前後のリーズナブル系葉巻としては、良く出来た葉巻だと思う。
持ち手に熱を感じるぐらいの、ギリギリまで葉巻を喫煙することが出来た。
前回は、葉巻が過乾燥の状態で喫煙してしまったことで、この葉巻の良さを引き出すことが出来なかったが、今回は適切な湿度管理が出来ていたようだ。
一時期、アメリカ国内で、売り上げNo.1を記録した葉巻であったことにも、頷ける。(勿論、ガソリンスタンドの売店で、この葉巻を販売したことによる、営業戦略のお陰でもあるが…。)
気軽に吸う葉巻としては、良い葉巻であるという結論に至った。
葉巻独自5段階評価は、据え置きの3.5/5点とした。
喫煙時間:65分
追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2023/5/17
平均気温24℃・湿度65%に調整された自宅ヒュミドール内にて、10日間加湿・熟成したものを吸う。
今回で2本目の喫煙となる”マカヌード インスピラード オレンジ ロブスト”。
着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、約2分10秒かけて着火する。
今回は詳細なテイスティングノートのメモを省略したため、自宅リビングソファーにて海外映画の”JOLT”(ケイト・ベッキンセール主演)を見ながら喫煙する。
5月になって、気温の上昇と共に、室内温度も上がったことから、ヒュミドールの湿度設定を65%に設定してみた。
というのも、湿度というのはあくまで、”相対湿度”のことであり、同じ湿度数値であっても、気温が高いと空気中に含まれる水分量は多くなるからだ。
ちなみに、気温18℃湿度70%時の容積絶対湿度は10.8g/㎥であるのに対し、気温24℃湿度70%時の容積絶対湿度は15.3g/㎥となり、同じ湿度70%時でも約1.5倍の水分を含んでいることになってしまう。
今まではあまり考慮していなかったが、今回はその実験の結果を得ることになる。
今回の環境下での、気温24℃湿度65%時の容積絶対湿度は14.2g/㎥となり、理想の10.8g/㎥には程遠い数値ではあるが、加湿器(ボベダ)を取り除いてもこれ以下にはならないため、まずはこの環境で試してみることとした。
結果としては、前回喫煙した、”マカヌード インスピラード オレンジ ロブスト”に比べ、煙がドライに感じ、鋭さが少し増し、味そのものは旨さを感じ取れるものの、前回の方が圧倒的に美味かったという結果に終わった。
やはり、理論と実際は全く違うということらしい。
結局、葉巻を味わうのは人間であり、人間の感覚というものは、理論だけでは計り知れないものだということを再認識した。
これから夏本番に向かって気温も上昇してくるが、ヒュミドールの温度管理が難しい私の環境下でも、次回からはまた元に戻って、湿度70%で管理してみようと考えている。
喫煙時間:60分
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