ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス/Don Pepin Garcia Original Blue Edition Invictos
葉巻/シガー情報
ブランド名 | マイファーザー・シガーズ |
シリーズ名 | ドン ペピン ガルシア オリジナル |
ビトラ | インヴィクトス (ロブスト) |
葉巻の長さ | 127mm (5インチ) |
葉巻の直径(リングゲージ) | 19.8mm (50) |
ラッパー | ニカラグア産 コロホ’99種 オスクロ |
バインダー | ニカラグア産 クリオロ種 |
フィラー | ニカラグア産 コロホ種 & クリオロ種 |
生産国 | ニカラグア製 |
価格 | 2,200円 (2023年12月現在) |
この”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス/Don Pepin Garcia Original Blue Edition Invictos”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、11歳のときから葉巻を巻き始め、”コイーバ”や”モンテクリスト”などの葉巻も加工してきた、キューバ出身の偉大なマスター・ブレンダーである、”ドン・ペピン・ガルシア/Don Pepin Garcia”が作り上げた葉巻シリーズからの1本である、”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス/Don Pepin Garcia Original Blue Edition Invictos”です。
”マイファーザー・シガーズ”の葉巻は過去に、
- マイファーザー フロール デ ラス アンティラス ロブスト/My Father Flor de las Antillas Sun Grown Robusto 1本2,100円
- マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto 1本2,600円
上記2本を喫煙しましたが、どちらも上質で纏まりのある、素晴らしい葉巻でした。
前回喫煙した”マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト”続いて、今回もマイファーザー・シガーズの葉巻となりますが、今回喫煙する葉巻は、ラッパーにニカラグア産コロホ’99種、バインダーにニカラグア産クリオロ種、そしてフィラーにニカラグア産コロホ’99種とクリオロ種を使用した、ニカラグアン・ピューロとなります。
上記のコロホ’99種とクリオロ種を使用したシンプルして鉄壁な葉巻構成は、私好みのタバコ葉構成ですので、喫煙するのをとても楽しみにしていました。
マイファーザー・シガーズは、タバコ葉の品種を公開しているため、ベテラン葉巻愛好家の方には喫煙前にある程度の味の予測が立てられることから、手を出しやすい葉巻であると考えます。
今回喫煙レビューする”ドン ペピン ガルシア オリジナル”葉巻シリーズの”ランセロ”ビトラは、2008年のシガーアフィショナードにて、葉巻トップ25(93ポイント8位)に輝いており、その後も、2023年の現在に至るまで、常に高得点を叩き出してきた葉巻シリーズです。
マイファーザー・シガーズのCEOであるドン・ペピンも、この青いオリジナルの葉巻シリーズが、他の葉巻シリーズのブレンドのベースになっていると話しているようです。
ちなみに、”マイファーザー・シガーズ”(エル・レイ・デ・ロス・ハバノス社/El Rey de los Habanos Inc.)のCEOである”ドン・ペピン/Don Pepin”は、2001年に息子の”ハイメ・ガルシア/Jaime Garcia”と共に、キューバからアメリカ合衆国へ移住し、ニカラグア最大規模のタバコ葉栽培農園”アガノルサ SA/Aganorsa SA”のオーナーである、”エドゥアルド・フェルナンデス/Eduardo Fernandez”の協力のもと、小さな葉巻工場”エル・レイ・デ・ロス・ハバノス”社を、フロリダ州マイアミに立ち上げます。
ドン・ペピンが最初に作った葉巻ブランドは、2003年に”ピート・ジョンソン”と協力して作った”タトゥアヘ/Tatuaje”なのですが、これが、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”で大絶賛され、葉巻の生産が追い付かなくなり、2006年には、もっと高い生産能力を持つ、”タバカレラ・キュバーナ/Tabacalera Cubana”葉巻工場をニカラグアに設立し、現在に至ります。
さて、今回で3本目となるこの、”マイファーザー”ブランドの葉巻に、私はどのような喫煙レビューが出来るのか、とても楽しみです!
それでは、”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス/Don Pepin Garcia Original Blue Edition Invictos”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー
まずは外観から見ていきましょう。
ニカラグア産 コロホ’99種のラッパーで巻かれた”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス/Don Pepin Garcia Original Blue Edition Invictos”は、コロラドマデューロ色(茶褐色)の、僅かな艶を持つ美しい外観をしていますが、全体的な作りは少し粗めです。
過去に喫煙レビューしたマイファーザー・シガーズの2本の葉巻は、共にボックスプレスされていましたが、今回は通常の円形をした葉巻となります。
個人的には、ボックスプレスされていない円形の葉巻の方が、吸いやすいと思っています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は3本あり、1本は葉巻フット側の広がりを抑える役目の緑色のもので、もう1本は”OLIGINAL”と記載されていて、メインバンドロールは、とてもシックな紺色が使用された中に金色で”Don Pepin Garcia”という文字が筆記体で描かれています。
葉巻を指で摘まんでみると、弾力を備えた、程良い硬さ(柔らかさ)に仕上がっていて、引き抵抗(ドロー)は比較的軽そうであることが予想出来ます。
葉巻ボディからは、コロホ種ラッパーらしい、とても甘くて香ばしい香りがしています。
この葉巻は、平均室内温度20℃・湿度72%に維持した自家製ヒュミドール内にて、55日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する4時間半前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、強いミント系干し草の味がして、引き抵抗は重くも軽くもなく、とても良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分30秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)
※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、強烈なペッパー(白胡椒)と杉の木の味からスタートする。
これほど強いペッパーを味わうのは初めてだ。
直ぐに革の味が追加されるが、正直、ペッパーが強すぎて、他の味の認識が難しい。
背景には僅かにダークチョコレートのヒントがある。
喫煙開始14分時点で、土とカカオ豆の味が追加され、全体的に素朴な味となる。
葉巻の巻き密度が低いためか、燃焼挙動はそれほど良くは無く、不均一な片燃えをしながら燃焼は進んでいく。
ストレングス(ニコチン量)はミディアムで、フレーバー(風味)はミディアムフル~フルと言ったところか。
副流煙の香りには、ごく僅かに甘く香ばしい香りも含まれているが、全体的に香りは弱いと言える。
喫煙開開始22分時点で、1回目の灰折を行う。
灰は粗く、軽くてもろい。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)
喫煙開始から25分以降の中盤は、序盤での強烈なペッパーが少し弱まり、背景にあったダークチョコレートのヒントは、しっかりとしたカカオ豆の甘さとなる。
旨い。
序盤での強烈なペッパーの勢いが終盤まで続くのかと、少し恐れおののいたが、そんなことはなく、適切な量に落ち着いてきた。
喫煙開始32分時点で、ナッツの味を確認する。
副流煙の香りも、次第に甘く香ばしい香りが増してきた。
喫煙開始33分時点で、葉巻フット側のサブバンドロール(シガーリング)を剥がす。
ペッパーが強い葉巻なので、レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通したくは無かったが、少し弱まったこの時点では問題なく行うことができ、心地良い刺激が副鼻腔を刺激する。
灰は軽く粗いため、2回目の灰折は早めに行う。
葉巻の作りに関しては、タバコ葉密度が低く、あまり良くないと言える。
この葉巻はニカラグア産のコロホ種とクリオロ種で構成されているが、この中盤ではコロホ種のスパイシーで甘く香ばしい味を存分に楽しむことができる。
しかしながら、全ての味は融合されておらず、個々の味が少し際立つ傾向がある。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)
喫煙開始から50分以降の終盤は、まずメインバンドロールを剥がすことから始める。
終盤の味は、中盤の味を引き継ぐが、ペッパーもさらに弱まったこともあり、土とカカオ豆と革の味を楽しむことが出来る。
喫煙開始62分時点で、3回目の灰折を行う。
豊富なペッパー量により、喫味は強いがニコチン量はそれほど多くないと思っていたが、それは間違いだった。
調子に乗って、レトロヘイルによる”フレンチ・スモーキング”を繰り返していたことにより、不覚にも軽いニコチン酔いを起こしてしまった。
終盤まで嫌な苦みや鋭さは全く無いが、完全なニコチン酔いになる前に、喫煙を終了することとした。
葉巻テイスティング総評
総評として、この”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス/Don Pepin Garcia Original Blue Edition Invictos”は、強烈なペッパー(白胡椒)と土とカカオ豆と革と杉の木とナッツの味に、背景にあるダークチョコレートやカカオ豆の甘さが味わえる、強い喫味ではあるが濃厚で上質な葉巻だと言える。
この葉巻は、過去に喫煙した”マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト”や”マイファーザー フロール デ ラス アンティラス ロブスト”とは異なり、強烈なペッパーを含んでいることを特徴としており、これこそが”ペピン・ペッパー”と呼ばれる由来であることを知った。
序盤ではとても強いペッパーに恐れ入ったが、中盤から終盤にかけてはそれも和らぎ、土やカカオ豆の旨さを味わうことが出来た。
しかし、ストレングス(ニコチン量)はとても強いことに変わりが無く、勘違いして私のようにニコチン酔いにならないよう、注意して喫煙することが必要だ。(※頻繁にレトロヘイル喫煙技法を利用しないことを推奨)
個人的には、ペッパーがあまりにも強いと葉巻の個別の味を認識することが難しくなるため、過去に喫煙した2本のマイファーザー・シガーの方が私好みだと言えよう。
ニコチン酔いも、出来れば避けたいというのが本音だ。
この葉巻の終盤終わり頃の味は、”カマチョ コロホ”と似ているところがあり、カマチョ コロホが好きな諸氏は、間違いなくこの葉巻にもハマることだろう。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、中盤での甘く香ばしい味を味わえることを鑑みて、4.0/5点とした。
強い喫味を希望する方に、強くお勧めしたい。
参考までに、この”ドン ペピン ガルシア オリジナル/Don Pepin Garcia Original Blue Edition”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、87ポイント~92ポイントという高評価を得ており、この”インヴィクトス”ビトラに於いても、89ポイント~92ポイントという高評価を得ています。
喫煙時間
喫煙時間:70分
味覚フレーバーグラフ
チョコレート(カカオ豆) | ★★★★☆ |
スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
コーヒー | ★★★☆☆ |
トースト(パン・穀物) | ★☆☆☆☆ |
木(杉・オーク等) | ★★★☆☆ |
革 | ★★★★☆ |
土(素朴さ) | ★★★★☆ |
草(ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
ナッツ | ★★★☆☆ |
ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★★★ |
フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★☆☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $10.00 (1ドル148円換算にて1,480円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €12.40 (1ユーロ160円換算にて1,984円)
- 日本国内価格 ¥2,200 (参考日本販売価格倍率1.27倍)
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