ボレロ ダブルコロナ/BOLERO Doble Corona

4.5
ラ・カーサ・デル・ボレロ ダブルコロナ/La Casa Del Bolero Double Corona Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 ダブルコロナ/Doble Corona
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ボレロ ダブルコロナ/BOLERO Doble Corona

葉巻/シガー情報

ブランド名 ボレロ
シリーズ名
ビトラ ダブルコロナ
葉巻の長さ 159mm (6.25インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 21.4mm (54)
ラッパー 未公開
バインダー 未公開
フィラー 未公開
生産国 ドミニカ共和国製
価格 3,890円 (2024年1月31日財務省認可)

この”ボレロ ダブルコロナ/BOLERO Doble Corona”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、これから日本国内にて輸入・販売の開始が予定されているドミニカ共和国産の葉巻である、”ボレロ ダブルコロナ/BOLERO Doble Corona”です。

今回喫煙する葉巻は、葉巻輸入代理店の方から葉巻レビューの依頼があり、葉巻サンプルを頂いての喫煙レビュー記事となります。

この葉巻/シガー喫煙レビューを行った時点では、まだ日本でこの葉巻は販売されていませんでしたが、財務省認可が下りた2024年1月31日時点で、記事を公開する運びとなりました。

海外の葉巻喫煙レビュー記事の中には、葉巻メーカー、又は葉巻輸入代理店から送られてきたサンプル葉巻を喫煙レビューしている記事を見かけることがありますが、それと同じような状況と言えるでしょう。

今回喫煙レビューする葉巻は、自宅ヒュミドールにて7日間の加湿・熟成をしたものとなります。

この”ボレロ ダブルコロナ”は、ドミニカ共和国の音楽家である、”ホセ・アントニオ・ロドリゲス”がプロデュースするドミニカ共和国製の葉巻であり、ホセはドミニカ共和国で文化大臣やユネスコ大使などを務めた経歴を持つ、とても有名な人物のようです。

葉巻を吸い始めて40年以上になるホセは、”世界の葉巻首都”と呼ばれる、ドミニカ共和国タンボリル出身の友人であるトニーを伝手に、タンボリルにある葉巻工場を経営するジェーンと出会い、友情と情熱により、この”ボレロ”が誕生することになったとのこと。

まぁ、早い話、お互いの利害関係が一致したということなのでしょう。(^^;)

この葉巻の最大のセールスポイントは、シガーボックスが”ギターの形”をしていることにあります。

私も知らなかったのですが、シガーボックスを使って作る、”シガーボックス・ギター”というものがあるらしく、あの”ジミ・ヘンドリックス”も自作して弾いていたとか。

この”ボレロ ダブルコロナ”のプレミアムクラシック葉巻シリーズ20本入りを購入すれば、よりギターらしく見えるシガーボックス・ギターが作れること請け合いです!

しかしながら、葉巻は箱よりも、味のほうが大事です。

この葉巻に使用されているタバコ葉の産地・品種は未公開のようでしたので、私なりにこの葉巻の情報をハッキングしてみました。

しかし、ネット上でこの葉巻に関する情報は、ボレロ公式WEBサイトしかありません。

唯一、”ホセ・アントニオ・ロドリゲス”のインスタグラムに、これから自身の葉巻ブランドを立ち上げるという告知が、2022年12月の時点にあるだけで、葉巻に関する詳しい情報は得られませんでした。

今現在、この”ボレロ ダブルコロナ”について分かっていることは、ドミニカ共和国タンボリルにある、ジェーンという人物が経営する葉巻工場で製造されているということだけです。

その製造工場ですら、突き止めることは出来ませんでした。(^^;)

どうやら、この”ボレロ”葉巻に関しては、全て推測するしかありません。

葉巻を香ってみると、芳香はそれほど強くはありませんが、スパイシーで濃厚な甘い香りがあるため、ニカラグア産 コロホ種(コロホ’99等)のラッパーが使用されているのではないかと推測します。

ニカラグア産、又はエクアドル産 ハバノ種(H2000等)の場合は、牛舎系(馬小屋系)のような香りがあるため、ハバノ種(H2000等)ではないような気がしますが、なんとも言えません。

ドミニカ共和国産 コロホ種等のラッパーは、入手が困難なため、おそらく使われることは無いでしょう。

このボレロのパンフレットを見ると、タバコ葉構成の記載はありませんが、喫煙序盤にはスパイスと蜂蜜の味、喫煙中盤にはメープルシロップの味、喫煙終盤にはダークチョコレートの味がするとありますので、私なりにこの葉巻のタバコ葉構成を推測してみました。

  • ラッパー ニカラグア産 コロホ’99 (又は、エクアドル産 H2000)
  • バインダー ドミニカ共和国産 クリオロ’98
  • フィラー ドミニカ共和国産 ピロト・クバーノ , クリオロ’98 & ニカラグア産ハラパ

と言ったところでしょうか?

ラッパーのニカラグア産 コロホ’99でスパイシーさを含む甘さを与え、バインダーとフィラーにはたっぷりのドミニカ共和国産タバコ葉を使用し、土とカカオ豆(ビターチョコレート)の味で素朴さを表現し、ニカラグア産ハラパで全体にアクセントを加える、そんなところでしょうか。

全くの当てずっぽうですが、葉巻喫煙前に調査・推測するという行為は、とても楽しいものです。

この”ボレロ ダブルコロナ”は、ドミニカ共和国の著名人を葉巻ブランド創設者に据え置き、スーパーカー(パガーニ ウトピア)とコラボしたり、ギターの形をしたシガーボックスを使用するなど、マーケティングに力を入れていることから、ある程度の高級路線での販売を試みると思っています。

トロビトラよりも大きなサイズであることを鑑みて、日本国内での予想販売価格は、1本3,200円〜3,800円程度ではないかと、私は推測しています。(※この記事執筆時点では販売価格未定)

この喫煙レビュー前に推測した内容が、喫煙後にどのように変わっているのか、私自身がとてもワクワクします。(^.^)

それでは、”ボレロ ダブルコロナ/BOLERO Doble Corona”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

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まずは外観から見ていきましょう。

ドミニカ共和国産の”ボレロ ダブルコロナ/BOLERO Doble Corona”は、コロラド色(茶色)をした、僅かな艶を持つ、美しい外観をしています。

喫煙レビュー用のサンプル葉巻は2本頂いていており、ごく軽く長方形にボックスプレスされた形状をしていましたが、もう1本の進呈品として頂いたスーパーカーとコラボした葉巻は、ボックスプレスされていない通常の円形をした葉巻となっていました。

おそらくは、通常のシガーボックスに入れられた10本入りの”ベーシック”は軽くボックスプレスされたものであり、ギターの形をしたシガーボックスに入れられた20本入りの”プレミアムクラシック”が通常の円形をした葉巻なのだと考えました。

しかし、1週間ほど自宅ヒュミドールにて加湿・熟成すると、全てがボックスプレスされていない、円柱形の葉巻になっていました。(^^;)

加湿されたことにより膨らんだようであり、これは頂いた3本全てが同じ葉巻だと考えて良いのかも知れません。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は、金色と濃紺色と水色を使用して、ギターや音符が描かれていている中に、”BOLREO”という葉巻ブランド名が書かれています。

葉巻を指で摘まんでみると、しっかりとした硬さの中に、葉巻表層部には程良い弾力も備えていて、葉巻密度も高いように思えます。

葉巻ボディからは、私が推測しているニカラグア産コロホ種ラッパーらしい、甘く香ばしい香りがします。

この葉巻は、平均室内温度15℃・湿度74%に維持した自家製ヒュミドール内にて、7日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する3時間前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、干し草や麦わらの味がして、引き抵抗は重くも軽くもなく、とても良好と言えます。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分10秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

ボレロ ベーシック ダブルコロナ/Bolero Basic Double Corona Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤ファーストサード

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、軽くローストした上質な杉の木の味からスタート。

背景には、蜂蜜に似た甘さがある。

副流煙の香りには、甘く香ばしい香りがある。

蜂蜜の甘さを含む、滑らかで軽やかな煙だ。

旨い!

レトロヘイルにより煙を副鼻腔に通すと、適量の繊細なペッパー(白胡椒)があることを確認する。

ペッパーは繊細であるが故に、鼻に噛みつくことは無い。

燃焼挙動は今のところ良好で、均一に燃焼し続ける。

ストレングス(ニコチン量)はマイルド~ミディアム、フレーバー(風味)はミディアムと言ったところか。

喫煙開始15分時点で、土の味と、少量のナッツとカカオ豆の味が追加される。

副流煙の甘く香ばしい香りは上品であり、とても好感が持てる。

喫煙開始直後からごく僅かな酸味を感じているが、鋭さとは全く無縁のものであり、その味を敢えて具体的に例えるとするならば、”杉の木の樹液の甘酸っぱさ”とでも言おうか。

背景にある蜂蜜の甘さが勝っており、それは僅かな甘酸っぱさとして捉えることが出来るため、酸味が苦手な私でも全く気になることはない。

喫煙開始25分時点で、自宅の呼び鈴がなり、その驚きでうっかりと灰をデスクに自然落下させてしまった。

ボレロ ベーシック ダブルコロナ/Bolero Basic Double Corona Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤の終わり頃ファーストサード

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

ボレロ ベーシック ダブルコロナ/Bolero Basic Double Corona Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙中盤セカンドサード

喫煙開始から30分以降の中盤は、序盤の味を引き継ぎ、蜂蜜の甘さを含む、上質な杉の木とカカオ豆と土とナッツの味を味わうことが出来る。

序盤と比べると、カカオ豆と土の味が勢力を増してくるが、杉の木の味はまだ優勢だ。

それは序盤に感じた”杉の木の樹液の甘酸っぱさ”があることによるのだろう。

この葉巻の甘く香ばしい副流煙の香りは、過去に喫煙レビューした”モンテクリスト No.5/Montecristo No.5”を彷彿とさせる。

同等かそれ以上かも知れない。

副流煙の香りだけでなく、味も似通ったものがある。

燃焼挙動はとても良好で、火入れ修正無しで片燃えすることもなく、均一に燃え進む。

喫煙開始50分時点で、実質2回目の灰折を行う。

灰はしっかりとしていて、程良い力加減で、小気味良く折ることが出来る。

引き抵抗(ドロー)は重くも軽くもなく、適切な吸引力でしっかりとした量の煙を口蓋に引き込むことが出来る。

ボレロ ベーシック ダブルコロナ/Bolero Basic Double Corona Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙中盤の終わり頃セカンドサード

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

ボレロ ベーシック ダブルコロナ/Bolero Basic Double Corona Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終盤ファイナルサード

喫煙開始から65分以降の終盤は、序盤・中盤の味を引き継ぐが、カカオ豆と土の味が勢力を増し、杉の木とナッツの味は後退する。

背景にある蜂蜜の甘さや杉の木の樹液の甘酸っぱさは、カカオ豆の甘さに入れ替わる。

喫煙開始70分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がす。

バンドロールは簡単に、且つ、とても綺麗に剥がすことが出来る。

喫煙開始75分時点でも、嫌な苦みや鋭さとは全く無縁の葉巻だと言える。

ラッパーに多少の片燃えが発生し始めたため、火入れ修正を行う。

喫煙開始82分時点で、実質3回目の灰折を行う。

喫煙開始90分時点で、多少ロースト感が増し、ごく僅かな苦みを舌に感じ始める。

つまりは、葉巻としての性である、終盤に起こる味の劣化が始まる。

甘く香ばしい味はまだ残っているし、味も完全に劣化はしていないが、序盤・中盤の素晴らしい味の記憶を留めておきたいことと、既に90分以上の喫煙を楽しめたことから、この辺で喫煙を終了することとした。

ボレロ ベーシック ダブルコロナ/Bolero Basic Double Corona Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終盤の終わり頃ファイナルサード

ボレロ ベーシック ダブルコロナ/Bolero Basic Double Corona Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終了後ファイナルアッシュ

葉巻テイスティング総評

総評として、この”ボレロ ダブルコロナ/BOLERO Doble Corona”は、上質な杉の木とカカオ豆と土とナッツの味に、適量の繊細なペッパー(白胡椒)、背景に蜂蜜や杉の木の樹液の甘酸っぱさが味わえる、滑らかで軽やかな喫味の素晴らしい葉巻だと言える。

ドミニカ共和国産の葉巻であることから、新世界葉巻(キューバ産以外の葉巻)としての上質な味を想像していたが、この葉巻は、キューバ産モンテクリストの味がする葉巻だと言って良いだろう。

そうなると、この葉巻のタバコ葉構成内容も、私には全く想像がつかなくなる。

何故なら、新世界葉巻でモンテクリストと同じような味がする葉巻に、今まで出会ったことが無いからだ。

ドミニカ共和国産葉巻でこの味が出せるのは、プライベートブランドやブティックシガーブランドであることの強みである、過度に大量生産することなく、且つ、1つのビトラしか作らないということが大きく関係しているのかも知れない。

永続的に多くのビトラで同じ味の葉巻を大量に作り続けるには、ブレンドに於いても”妥協”するしか解決策はないと考えるが、ブライべートブランドなら攻めたブレンドを行うことが出来よう。

逆に考えると、キューバ産モンテクリストは味に多少のばらつきがあるとは言え、大量生産であの味を実現しているのは、驚くべきことだと言える。

このボレロ ダブルコロナは、キューバ産モンテクリストの味だと言ったが、それ故、過去にモンテクリストの喫煙レビューしたときと同様に、この葉巻の味に心を揺るがすような感動を得ることは無かった。

この葉巻こそが日常の疲れを癒したり、仲間との何気ない会話を楽しむときに吸う、”デイリー・シガー”なのだと考える。

それはまさに、”ホセ・アントニオ・ロドリゲス”が思い描く、このボレロシガーの在り方そのものかも知れない。

この葉巻の販売予定価格は知らされてはいないが、ボレロ ダブルコロナのサイズに近いキューバ産”モンテクリストNo.2”が1本5,100円ということを考えると、この葉巻はドミニカ共和国産で、且つ名が知れ渡っていないことから、1本2,800円~3,800円程度が妥当であると考える。(※2024年1月31日財務省認可時点で1本3,890円に決定)

私個人的な考えでは、1本2,800円~3,200円の価格帯であるならば、シガーアフィショナードにて過去最高の98ポイントでシガーオブザイヤーを獲得した1本3100円の”E.P. カリージョ プレッジ プレクエル/E.P. Carrillo Pledge Prequel”や、2014年に96ポイントでシガーオブザイヤーを獲得した1本2,800円の”オリバ セリー V メラニオ フィグラド/Oliva Serie V Melanio Figurado”など購入せずに、このボレロ ダブルコロナを購入するだろう。(※オリバ セリー V メラニオ フィグラドは2024年2月1日より1本4,200円に価格改定)

この葉巻の葉巻独自5段階評価は、文句なく、4.5/5点とした。

※この記事と併せて、1ヶ月間の加湿・熟成を行ってから喫煙した、”ボレロ ダブルコロナ (1ヶ月間熟成)/BOLERO Doble Corona (Aged 1 month)”の葉巻/シガー喫煙レビュー記事も、是非ご一読下さい。

喫煙時間

喫煙時間:95分

味覚フレーバーグラフ

チョコレート(カカオ豆) ★★★★☆
スィーツ(甘さ) ★★★★☆
クリーム(滑らかさ) ★★★☆☆
コーヒー ★★☆☆☆
トースト(パン・穀物) ★☆☆☆☆
木(杉・オーク等) ★★★★☆
★★☆☆☆
土(素朴さ) ★★★★☆
草(わら・ハーブ含む) ★☆☆☆☆
ナッツ ★★★☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★★☆☆
フルーツ(酸味含む) ★★☆☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度

おすすめ度:★★★★★

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