A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ ロブスト/A.J. Fernandez San Lotano Requiem Habano Robusto

4.0
A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ ロブスト/A.J. Fernandez San Lotano Requiem Habano Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 ロブスト/Robusto
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A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ ロブスト/A.J. Fernandez San Lotano Requiem Habano Robusto

葉巻/シガー情報

ブランド名 A.J. フェルナンデス
シリーズ名 サンロターノ ハバノ
ビトラ ロブスト
葉巻の長さ 139.7mm (5.5インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 21.4mm (54)
ラッパー ブラジル産 H2000 リジェロ (A.J.F. 自社農園栽培)
バインダー ニカラグア産
フィラー ニカラグア産 & ホンジュラス産
生産国 ニカラグア製
価格 2,200円 (2024年3月現在)

この”A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ ロブスト/A.J. Fernandez San Lotano Requiem Habano Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ニカラグアに大規模な葉巻工場とタバコ葉農園を持つ葉巻メーカーの、”A.J. フェルナンデス/A.J. Fernandez”からの1本である、”A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ ロブスト/A.J. Fernandez San Lotano Requiem Habano Robusto”(財務省登録名称は”AJF サンロターノ ハバノ ロブスト”)です。

以前に喫煙レビューした、”A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ”葉巻シリーズの”トロ”ビトラは、上質で濃厚なカカオ豆と土と杉の木と革の味に、背景にあるカカオ豆やコーヒー豆の甘さとレーズンやベリー系ドライフルーツの甘酸っぱさを楽しめる、とても素晴らしい葉巻であったため、喫煙レビュー後直ぐに、同じ葉巻シリーズの”ロブスト”ビトラを購入し、自宅ヒュミドール内で加湿・熟成させていました。

今回喫煙レビューする、”A.J. フェルナンデス サンロターノ/A.J. Fernandez San Lotano Requiem”葉巻シリーズは、2010年に販売が開始された”A.J. フェルナンデス”初の自社ブランド葉巻であり、下記5つの葉巻シリーズから選択することが出来ます。

本当はラッパーにコネチカット種シェード葉を使用している、1本1,950円の”A.J. フェルナンデス サンロターノ コネチカット ロブスト”を購入しようと思っていたのですが、ブラジル産ハバノ2000種のラッパーを使用したこの葉巻シリーズが、あまりにも素晴らしい葉巻であったため、再確認の意味合いを込めて、この”ロブスト”ビトラを喫煙レビューすることにしました。

葉巻購入後すぐにセロファンを剥がして匂いを嗅ぐと、今回も前回と同様に、とても濃厚で香ばしい馬小屋系(?)の香りがしますが、ラッパーの色が多少薄いことからか、香りは前回の葉巻の方がより強いように感じます。

葉巻販売店では、なるべくラッパーの色が濃いものや、ラッパーが割れていないものを選んで購入するようにしていますが、葉巻をカヴァーしているセロファンに光が反射して、良い葉巻コピーを選択することができないときがあります。

この少し薄い色と少し弱い香りが、実際の味に影響しないことを祈るとしましょう!

参考までに、A.J. フェルナンデスの社長である、”アブデル・J・フェルナンデス”は、1979年生まれのキューバ人ですが、24歳になった2003年に、ニカラグアへ移住します。

最初は叔父が経営する、”ネストル・プラセンシア”で短期間働きましたが、すぐにエステリに自身の小さな葉巻工場をオープンし、他社ブランドの葉巻製造請負を開始します。

製造を請け負う他社ブランドとしては、”ロッキーパテル”や”ディーゼル”などの、有名葉巻メーカーの葉巻も請け負うことが出来ました。

2008年には自社のタバコ葉農園を所有することになり、2010年には”A.J. フェルナンデス”初の自社ブランド葉巻である、この”サンロターノ/San Lotano”の製造・販売するまでに至りました。

2014年以降は、”プラセンシア”で17年間働いていた、父親の、”イスマエル・フェルナンデス”も呼び寄せ、親子2人で新しい葉巻を創作していくこととなり、現在に至っています。

今回の”ロブスト”ビトラは、以前にレビューした”トロ”ビトラと同じように素晴らしい葉巻なのか、これから喫煙レビューするのが楽しみです!

それでは、”A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ ロブスト/A.J. Fernandez San Lotano Requiem Habano Robusto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

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まずは外観から見ていきましょう。

ブラジル産 ハバノ種(H2000) リジェロ葉のラッパーで巻かれた、”A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ ロブスト/A.J. Fernandez San Lotano Requiem Habano Robusto”は、コロラドマデューロ~マデューロ色(茶褐色)をしていて、葉巻表面にはごく僅かな艶があり、とても美しい仕上がりです。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は2本あり、1本は金色とアイボリー色を使用した中に、”A.J.FERNANDEZ”と書かれ、もう1本のメインバンドロールはさらに緑色と黒色が追加された中に、建物の絵と”SAN LOTANO”と”REQUIEM”の文字が描かれています。

”サンロターノ/San Lotano”という名前の由来は、A.J. フェルナンデスの祖父がキューバで作った葉巻の名前(ニカラグアにある自身のタバコ葉農園と葉巻工場の名)を借用しているそうです。

葉巻を指で摘まんでみると、購入当初は葉巻表面に程良い弾力があり、少しラッパーが湿っているかのような状態でしたが、ヒュミドールでの加湿・熟成を経て、逆にラッパーは少し乾燥したような状態になりました。

葉巻ボディからは、程々に濃厚で香ばしい、馬小屋系(?)の良い香りがします。

葉巻全体を手に持って確認すると、太い葉脈などは見当たらず、滑らかで、高級感があります。

この葉巻は、平均室温17℃・湿度74%に維持した自家製ヒュミドール内にて、56日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する5時間程前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、ローストしたわらや干し草の香りがして、引き抵抗は重くも軽くもなく、良好と言えます。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分30秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

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※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、とても上質で濃厚な杉の木の味からスタートする。

煙には、フレッシュで爽やかなフルーツの酸味が含まれる。

直ぐに、軽いカカオ豆と土の味が追加される。

背景には、軽いカカオ豆の甘さや、杉の木の樹液ような甘さがある。

旨い!

副流煙の香りには、甘く香ばしい香りがある。

着火後の引き抵抗(ドロー)は重くも軽くもなく、適度な引き込み力で、多くの煙を口蓋に引き込むことが出来る。

ストレングス(ニコチン量)はマイルド~ミディアム、フレーバー(風味)はミディアム~ミディアムフルと言ったところか。

喫煙開始12分時点で、喫煙直後に感じていたフルーツの酸味は、背景にあるカカオ豆や杉の木の樹液のような甘さと混ざり合い、ベリー系ドライフルーツの甘酸っぱさとなる。

喫煙開始20分時点で、1回目の灰折を行う。

灰はとてもしっかりとしていて、小気味良い感触と共に綺麗に折ることが出来る。

灰は白く、とても美しい。

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葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

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喫煙開始から25分以降の中盤は、序盤の味を引き継ぎ、カカオ豆と土と杉の木の味に、ナッツの味も追加され、ベリー系ドライフルーツの甘酸っぱさを楽しむことが出来る。

喫煙開始27分時点で、葉巻フット側に巻かれているサブバンドロール(シガーリング)を剥がす。

サブバンドロールは簡単、且つ、綺麗に剥がすことが出来て、とても気持ち良い。

この酸味を伴う喫味は、過去に喫煙レビューした、2014年の葉巻トップ25(96ポイント第1位)に輝き、シガー・オブ・ザ・イヤーを獲得した葉巻である”オリバ セリー V メラニオ フィグラド”に似通ったところがあると感じるが、今回の葉巻はただの酸味としてではなく、ドライフルーツの甘酸っぱさとして捉えられるところが、大きな違いだ。

私にとって、どちらに軍配が挙がるかは、明白だと言える。

喫煙開始36分時点で、副流煙の香りはより香ばしさを増し、なんとも心地良い香りが部屋に充満する。

燃焼挙動は良好で、灰折時に多少火入れ修正するだけで、均一に葉巻は燃え進む。

喫煙開始44分時点で、メインバンドロール(シガーリング)を剥がす。

裏面にA.J.フェルナンデスの直筆風サインがプリントされたメインバンドロールは、ストレスを感じることなく、綺麗に剥がすことが出来る。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

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喫煙開始から50分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。

終盤の味は、ベリー系ドライフルーツの甘酸っぱさは弱まり、カカオ豆と土の味が主体の味となる。

コーヒー豆の味が追加され、ロースト感は多少強くなるが、まだ背景にはカカオ豆の甘さがある。

喫煙開始60分時点で、ロースト感がさらに強まり、喫味が強くなりだした時点で、喫煙を終了することとした。

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葉巻テイスティング総評

総評として、この”A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ ロブスト/A.J. Fernandez San Lotano Requiem Habano Robusto”は、とても上質で濃厚なカカオ豆と土と杉の木とナッツの味に、ベリー系ドライフルーツの甘酸っぱさが味わえる、とても素晴らしい葉巻だと言える。

しかしながら、喫煙終盤からは、この葉巻の特徴でもあるベリー系ドライフルーツの甘ざずっぱさが後退し、ロースト感を伴う単調なカカオ豆と土の味が主体となるため、喫煙は少し早めに切り上げるほうが得策と言えるだろう。

前回喫煙した”トロ”ビトラの方が、1本あたり100円高いだけで、序盤・中盤の旨さをより長く楽しめることから、私としては、トロビトラの購入を推奨したい。

今回の葉巻のドライシング時間は、前回のトロビトラに倣って5時間としたが、その甲斐あってか、前回と同じような味を楽しむことが出来た。

しかしながら、A.J.フェルナンデス製葉巻の特徴(?)でもある、ラッパーが湿ったような”半生葉巻状態”での喫煙を一度は試みてみたいため、セロファン・ラッピングを剥がさない状態で、1ヶ月間以上自宅のヒュミドールで保管し、数時間のドライシングを行った上で喫煙してみたいと考えている。

果たして、それがどのような味になるのか、テストしてみるのが楽しみだ。

この葉巻の葉巻独自5段階評価は、4.5/5点寄りの4.0/5点とした。

参考までに、この”A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ/A.J. Fernandez San Lotano Requiem Habano”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、88ポイント~91ポイントという高評価を得ており、この葉巻シリーズの”ロブスト”ビトラに於いては、ランク外となっています。

喫煙時間

喫煙時間:65分

味覚フレーバーグラフ

チョコレート(カカオ豆) ★★★★☆
スィーツ(甘さ) ★★★☆☆
クリーム(滑らかさ) ★★★★☆
コーヒー ★★★☆☆
トースト(パン・穀物) ★☆☆☆☆
木(杉・オーク等) ★★★☆☆
★★★☆☆
土(素朴さ) ★★★☆☆
草(わら・ハーブ含む) ★☆☆☆☆
ナッツ ★★☆☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★★☆☆
フルーツ(酸味含む) ★★★☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度

おすすめ度:★★★★★

世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)

  • アメリカ国内参考価格 $8.50 (1ドル148円換算にて1,258円)
  • ヨーロッパ圏内参考価格 €8.00 (1ドル160円換算にて1,536円)
  • 日本国内価格 ¥2,200 (参考日本販売価格倍率1.57倍)

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