ラ・ガレラ インペリアルジェイド ロブスト/La Galera Imperial Jade Robusto
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | ラ・ガレラ | 
| シリーズ名 | インペリアルジェイド | 
| ビトラ | ロブスト | 
| 葉巻の長さ | 130.2mm (5.125インチ) | 
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 19.8mm (50) | 
| ラッパー | カメルーン共和国産 カメルーン種 | 
| バインダー | ドミニカ共和国産 クリオロ種 | 
| フィラー | ドミニカ共和国産 ピロト・クバーノ種 , クリオロ’98種 | 
| 生産国 | ドミニカ共和国製 | 
| 価格 | 1,900円 (2024年1月現在) | 
この”ラ・ガレラ インペリアルジェイド ロブスト/La Galera Imperial Jade Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、1936年にドミニカ共和国で創業した”タバカレラ パルマ/Tabacalera La Palma”タバコ葉農園兼葉巻工場を持つ葉巻ブランドの”ラ・ガレラ/La Galera”から、2021年に発売された新作葉巻シリーズからの1本である、”ラ・ガレラ インペリアルジェイド ロブスト/La Galera Imperial Jade Robusto”です。
この葉巻の大きな特徴は、カメルーン共和国にて栽培されたカメルーン種のタバコ葉をラッパーに使用している葉巻だということです。
カメルーン種のラッパーは、もともと病気になりやすく収穫量が少ないとこに加えて、カメルーン現地に経験豊富な生産者も少ないことなどから、良質なカメルーン種のタバコ葉は希少性が高く、安葉巻やリーズナブルな葉巻に使用されることはありません。
私が過去に喫煙した葉巻で、カメルーン共和国産カメルーン種ラッパーを使用した葉巻は、
- アルトゥーロ・フエンテ グランレゼルバ ロスチャイルド/Arturo Fuente Gran Reserva Natural Rothschilds
 - ロッキーパテル ヴィンテージ 2003 ロブスト/Rocky Patel Vintage 2003 Cameroon Robusto
 
上記の2本です。
カメルーン共和国産ではなく、エクアドル産カメルーン種のものでしたら、”ラ・オーロラ カメルーン 1903 ロブスト/La Aurora Cameroon 1903 Robusto”も加えることになりますが、カメルーン共和国産のものとは味も大きく異なるようですので、これは除外した方が良さそうです。
カメルーン共和国産カメルーン種ラッパーを使用した葉巻ボディの香りは、スパイシー感を伴う爽やかな甘みを感じます。
それに比べて、コロホ種(ニカラグア産)のラッパーを使用した葉巻ボディの香りは、スパイシーで且つ濃厚な甘さを感じます。
ヒュミドールに保管している葉巻の香りを毎日嗅いでいるうちに、匂いの違いが少し分かるようになってきました。(^.^)
ニカラグア産コロホ種ラッパーとエクアドル産ハバノ種ラッパーを使用した葉巻ボディの香りは、濃厚で強い香りを放つため、私好みの香りだと言えますが、火を点けたときの香りとは全くの別物です。
しかしながら、保管している葉巻の香りを嗅ぐという行為は、火を点けたときの味を想像して楽しめる、葉巻趣味としての楽しみの1つだと思っています。
この”ラ・ガレラ インペリアルジェイド ロブスト”は、他の”ラ・ガレラ”葉巻シリーズと同様又はそれに近いバインダーとフィラーの構成内容となっていて、基本は自社農園で栽培されたドミニカ共和国産ピロト・クバーノ種&クリオロ種のタバコ葉で構成されています。
カメルーン共和国産カメルーン種のラッパーと、基本の”ラ・ガレラ”タバコ葉構成との相性は如何なものなのか、とても興味があるところです。
ちなみに、”ラ・ガレラ/La Galera”という葉巻ブランドは、1936年にドミニカ共和国で創業した、”タバカレラ パルマ”タバコ葉栽培&葉巻製造工場で製造されている葉巻であり、三世であり四代目オーナーの、”ホセ・アルナルド・ブランコ/Jose Arnaldo Blanco”(通称ジョシー/Jochy)が開発した、自社葉巻ブランドです。
この、”ラ・ガレラ”葉巻ブランドの特徴は、ラッパー以外のタバコ葉は、全て自社タバコ葉農園で栽培したタバコ葉を使用しており、フィラーには、”ピロト・クバーノ/Piloto Cubano”や、”クリオロ’98/Criollo’98”、そして”金の髪”という異名を持つ”ピロ・デ・オロ/Pelo de Oro”等の高級品種のタバコ葉を使用しています。
何はともあれ、この葉巻を楽しむこととしましょうか!
それでは、”ラ・ガレラ インペリアルジェイド ロブスト/La Galera Imperial Jade Robusto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
カメルーン共和国産カメルーン種のラッパーで巻かれた”ラ・ガレラ インペリアルジェイド ロブスト/La Galera Imperial Jade Robusto”は、コロラド~コロラドマデューロ色(少し濃い茶色)をしていています。
葉巻表面にはごく僅かな艶はあるものの、基本的にはサラっとした表面仕上げとなっています。
葉巻に巻かれている大きなバンドロール(シガーリング)は、白地に淡い緑色を使用した、なんとも言い難い色使いとなっているのですが、これには”完全生分解性”のものが使用されていて、土壌や水中の微生物により最終的には水と二酸化炭素に分解されて自然に還るよう作られているものだそうで、色使いのセンスには疑問を感じましたが、その意義には納得しました。
葉巻を指で摘まんでみると、しっかりとした硬さがありがながら、葉巻表層には少しながら弾力も備えています。
葉巻ボディからの芳香性は、カメルー種ラッパーらしい、スパイシーで爽やかな甘さを含む香りがします。
葉巻全体を手に持って確認すると、特に太い葉脈などは見当たらず、素朴で美しい外観をしています。
この葉巻は、平均気温14℃・湿度72%に維持した自家製ヒュミドール内にて、62日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する4時間前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、干し草の味がして、引き抵抗は僅かに重めですが、良好の範囲内と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分30秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、上質な杉の木の味からスタート。
背景には、糖蜜の甘さがある。
喫煙開始8分時点で、革の味が追加される。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、軽い苦みを伴う適量のペッパー(白胡椒)を確認する。
喫煙開始10分時点で、煙に軽い苦みを伴うようになる。
燃焼挙動は良好で、火入れ修正無しで均等に燃焼し続ける。
ストレングス(ニコチン量)はミディアムで、フレーバー(風味)もミディアムと言ったところか。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から20分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。
灰はしっかとしといて、綺麗に折れる。
中盤の味は、序盤の味に、僅かな苦みを含む花(フローラル)の味が追加される。
副流煙の香りには、甘く香ばしい香りは微量しか含まれていない。
味の系統としては、花(フローラル)の味がすることから、”オーロラ コロホ ロブスト”や”ロメオ Y ジュリエッタ ミルフレイユ”を思い出す。
煙には軽い苦みを常に伴うが、この苦みは紅茶の苦みに通じるものがあるため、耐え難い苦みとは一線を画す苦みと言える。
喫煙開始31分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がす。
”完全生分解性”のバンドロールは、とても簡単に綺麗に剥がすことが出来る。
喫煙開始33分時点で、花(フローラル)の味に土の味が追加されるようになり、花畑にいるような感覚の味となる。
旨い。
今まで吸ってきたラ・ガレラ葉巻ブランドの葉巻の味とは少し系統は違うが、素朴さを感じさせる味であるところは共通している。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から40分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。
終盤の味は、序盤・中盤の味を引き継ぐが、紅茶の味(苦み)がはっきと分かるようになる。
面白い。
苦みは序盤から増えることもなく、ある意味、”心地良い苦み”として存在し続ける。
燃焼挙動は序盤から終盤を通して素晴らしく、火入れ修正を一切必要とせず、均一に燃焼し続ける。
副流煙の香りは、甘く香ばしい香りではなく、香ばしい花の香りがして、とても心地良い。
喫煙開始56分時点で、ローストしたコーヒー豆の味が追加される。
喫煙開始62分時点で、3回目の灰折を行う。
特に嫌な苦みや鋭さは感じないが、吸う煙に熱を感じだした時点で、喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この”ラ・ガレラ インペリアルジェイド ロブスト/La Galera Imperial Jade Robusto”は、上質な杉の木と革と土の味に、適量のペッパー(白胡椒)、背景に糖蜜の甘さと紅茶の苦みを伴う花(フローラル)の味が味わえる、実に吸い心地の良い葉巻だと言える。
ここ最近、私はカカオ豆と土の味に執心していたが、花(フローラル)と紅茶の味(苦み)も悪くないと思える葉巻であった。
副流煙の香りも、甘く香ばしいだけが全てではないと気付かせてくれる葉巻だった。
過去に喫煙した”ラ・ガレラ”葉巻ブランドの味とは少し系統が違うが、カメルーン共和国産カメルーン種のラッパーを使用しただけで、ここまで味が変わるものかと、驚かせる。
味の移り変わりも楽しめる面白い葉巻であるので、ぜひ一度この葉巻を喫煙してみることをお勧めしたい。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、その心地良い吸い心地から、4.0/5点とした。
参考までに、この”ラ・ガレラ インペリアルジェイド/La Galera Imperial Jade”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、87ポイント~90ポイントという評価を得ており、この”ロブスト”ビトラに於いては、89ポイントという評価を得ています。
喫煙時間
喫煙時間:70分
味覚フレーバーグラフ(追記レビュー時毎に更新)
| チョコレート(カカオ豆) | ★★☆☆☆ | 
| スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ | 
| クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ | 
| コーヒー(苦み含む) | ★★☆☆☆ | 
| トースト(パン・穀物) | ★★☆☆☆ | 
| 木(杉・オーク等) | ★★★★☆ | 
| 革 | ★★☆☆☆ | 
| 土(素朴さ) | ★★★★☆ | 
| 草(わら・ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ | 
| ナッツ | ★★☆☆☆ | 
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ | 
| フルーツ(酸味含む) | ★☆☆☆☆ | 
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度(追記レビュー時毎に更新)
おすすめ度:★★★★★
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $9.33 (1ドル148円換算にて1,381円)
 - ヨーロッパ圏内参考価格 €11.00 (1ユーロ160円換算にて1,760円)
 - 日本国内価格 ¥1,900 (参考日本販売価格倍率1.21倍)
 
ギャラリー
追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2024/3/10
今回で2本目の”ラ・ガレラ インペリアルジェイド ロブスト”を喫煙する。
自宅ヒュミドールにて、29日間加湿・熟成したものを吸う。
ヒュミドールは、平均室温15℃・平均湿度74%の設定。
喫煙前に7時間、ドライ・ボックス内での”ドライシング”を行ってから喫煙を開始する。
着火は、詰め替え式ソフトフレームライターにて2分半程かけて着火。
2022年5月に公開された”トップガン マーヴェリック”(トム・クルーズ主演)を見ながら、リビングで喫煙する。
この映画は、映画館でも見ているし、その後、有料で”Amazon Prime Video”でも見ているのだが、昨日、Amazon Prime 会員見放題の映画になったことから、3度目の視聴をすることとなった。
1986年に公開された”トップガン”を見た世代にとっては、見る者が期待するような話の展開や、1986年公開の”トップガン”へのオマージュ的なシーンがふんだんに盛り込まれており、見ていてとても楽しくなる映画だ。
きっと、トム・クルーズの発案によるものなのだろう。
生粋の映画製作人にとっては、こんなベタな映画は小っ恥ずかしくて、作ることもはばかれることだろう。
でも、見ていて素直に面白いと思うし、感動する映画となっている。
ま、そんな話はこれくらいにして、葉巻レビューを続けるとしよう。
喫煙序盤は、上質な杉の木と花(フローラル)の味からスタートする。
ごく僅かな革の味も追加される。
とても心地良い喫味の葉巻だ!
前回この葉巻を喫煙したときには、序盤から常に軽い苦みを感じたが、今回はそんな軽い苦みすら感じることはない。
これは喫煙前に、7時間のドライシングを行った結果だと言えよう。
喫煙中盤では、土の味も追加され、花の味は、まさに花畑の味へと変化する。
副流煙の香りは、甘く香ばしい香りの代わりに、花畑の香りが部屋中に充満する。
ごく軽いカカオ豆の味も追加され、喫煙するのがさらに楽しくなっていく。
喫煙終盤では、流石に軽い苦みが出始めるが、それは紅茶の風味を伴う心地良い苦みとして捉えることが出来る。
キューバ産葉巻のような味ではないのだが、とても素晴らしい葉巻の味がすると思う。
私がレビュー記事を書きながら喫煙する時の味と、何も考えずに映画を見ながら喫煙する時の味では、感じる味に違いが出ることが多いのだが、この葉巻はその両方とも旨いと思える珍しい葉巻だと言える。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、今回初めてとなる、評価格上げをしたいと考える。
前回は4.0/5点を付けたが、今回の喫煙で、4.5/5点へと格上げすることとした。
吸っていて、とても楽しい葉巻だと言えるだろう。
喫煙時間:約60分
  
  
  
  
			
			
			
			
			
			

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