ベントレー・ホワイト・コロナ/Bentley White Corona
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | ベントレー |
| シリーズ名 | ベントレー・ホワイト |
| ビトラ | コロナ |
| 葉巻の長さ | 139.7mm (5.5インチ) |
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 18.3mm (46) |
| ラッパー | エクアドル産 コネチカット種 |
| バインダー | ニカラグア産 コンテガ地区 |
| フィラー | ニカラグア産 ハラパ地区 & コンテガ地区 |
| 生産国 | ニカラグア製 |
| 価格 | 2,100円 (2024年11月現在) |
この”ベントレー・ホワイト・コロナ/Bentley White Corona”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、英国の高級車”ベントレー”のロゴを纏ったニカラグア製葉巻の”ベントレー・ホワイト・コロナ/Bentley White Corona”です。
ここ最近、この葉巻ブランドの”ベントレー・ハーフコロナ”と”ベントレー・ロブスト”を立て続けに喫煙しましたが、その何とも言えない”隠し味”が効いた、”とても美味しいタバコの味”が気に入ってしまい、今回は同葉巻ブランドの別葉巻シリーズとなる”ベントレー・ホワイト・コロナ”を購入してみました。
以前に喫煙した”ベントレー・グリーン”葉巻シリーズは、ニカラグア産ハラパ地区ヴォラド葉バインダーとコスタリカ産&パナマ産フィラーを、エクアドル産ハバノ2000種ロサドラッパーで包んだものとなっていましたが、今回喫煙する”ベントレー・ホワイト”葉巻シリーズでは、ニカラグア産のバインダーとフィラーを、エクアドル産コネチカット種ラッパーで包むと言う、ごく一般的な葉巻構成となっています。
ある意味、葉巻構成がごく一般的な内容となっていますので、それほど特別な旨さを感じない可能性もありますが、ベントレーの葉巻作りの感性に期待してみたいところです。
ちなみに、”ベントレー”葉巻ブランドは、ニカラグア最古(?)の葉巻工場で作られているとのことでしたが、よくよく考えて調ベてみると、それは”ホヤ・デ・ニカラグア”であるということが分かり、ベントレーの社員を出向させて生産を管理しているのだそうです。
ホヤ・デ・ニカラグアは面白いことに、自社ブランドの葉巻は、限定記念葉巻を除いてリーズナブルな葉巻を主体に生産しており、”ダンバートン”等の他社ブランド製造請負葉巻の方が値段は高いですが、より旨い葉巻を作っている印象があります。
”ベントレー”葉巻ブランドも同様に、”ホヤ・デ・ニカラグア”自社ブランドの葉巻よりも旨いと私は考えています。
おそらくは、自社葉巻製造のみならず、外注請負製造も行う葉巻メーカーとしての”立ち位置”を考えてのことなのでしょう。
今回喫煙レビューする”ベントレー・ホワイト・コロナ”も、ベントレー・グリーン同様に旨さを感じる葉巻であることを期待することにしましょう!
参考までに、この”ベントレー/Bentley”という葉巻ブランドは、100年以上の歴史を持つドイツの葉巻輸入会社である”アウグスト・シュースター社/August Schuster GmbH & Co. KG”が2000年頃から使用権を持っていたようですが、2015年からはその会社でマネージング・ディレクターを務めていた”マーチン・シュースター/Martin Schuster”(現経営者の息子?)が”PCB シガーズ/PCB Tobacco GmbH”を設立して独立すると共に権利はその新会社に譲渡され、現在に至るようです。
それでは、”ベントレー・ホワイト・コロナ/Bentley White Corona”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
エクアドル産 コネチカット種のラッパーで巻かれた、”ベントレー・ホワイト・コロナ/Bentley White Corona”は、クラロ(極薄茶色)~コロラドクラロ(薄茶色)をしていて、シェードラッパーよりは少し茶色味を帯びており、葉巻表面には僅かな艶があり、サラッとした質感をしていて、目立った葉脈もない美しい外観をしています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は、ベントレー・グリーンの緑色と白色が逆転したデザインとなっています。
葉巻を指で摘まんでみると、全体的にしっかりとした硬さに仕上がっていますが、葉巻表層部には僅かな弾力性も持ち合わせています。
葉巻ボディからは、ナッツ系の良い香りがします。
この葉巻は、平均室温24℃・湿度66%に維持した自家製ヒュミドール内にて、31日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する6時間前に、葉巻を湿度50%のシリカゲル入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、干し草や麦わらやハーブの味がして、引き抵抗は重くも軽くもなく、良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分50秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、上質だが力強さのある杉の木と少量のクリームとカカオ豆が複合された味からスタートする。
最初の一服目から”ガツン”とくる、”ザ・ニカラグア”といった煙の味だ。
私が予想していたコネチカット種ラッパーを纏った葉巻の味ではなく、とても力強い煙の味がする。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、たっぷりの繊細なペッパー(白胡椒)があることを確認する。
ペッパーはしっかりと効いているが、繊細であるが故、鼻に噛みつくことは無い。
喫煙開始17分時点で、最初の一服目に感じた力強さは少し落ち着きを見せ、土とナッツの味が追加される。
副流煙の香りには、甘く香ばしい香りが含まれる。
燃焼挙動は良好だが、多少の片燃えに対する火入れ修正は必要だろう。
着火後の引き抵抗(ドロー)は重くも軽くも無くとても良好で、軽い吸引力でたっぷりの煙を口蓋に引き込むことが出来る。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から23分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。
灰は小気味良い感触と共に折ることが出来る。
中盤の味は、杉の木の味が少し弱まり、土とカカオ豆の味が主体となり、背景にはごく僅かな苦みを含むクリームとカカオ豆の甘さを味わいながら吸い進めることが出来る。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)もミディアムと言ったことろか。
だが、喫味は強めだ。
それは、たっぷりの繊細な”ペッパー・スパイス”がそう感じさせるのだろう。
喫煙開始38分時点では、ほんのごく僅かだが柑橘系の皮の味が追加される。
味の系統としては、先日喫煙した”ラ・ガレラ コネチカット No.4”の喫味の強さと似ているだろうか。
どちらの葉巻も、煙に僅かな苦みを含むことが共通している。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から45分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。
終盤の味は、序盤・中盤の味を引き継ぐが、ストレングス(ニコチン量)はミディアムフル程度に強さを増し、ごく僅かな苦みを含むローストされた土とカカオ豆と杉の木の味を主体に、背景にクリームとカカオ豆の甘さと僅かな柑橘系の皮の風味と強いペッパー・スパイスを味わうことが出来る。
そう言えば、私はまだこの葉巻に”旨い”という言葉を発していないことに気が付いた。
勿論、不味い葉巻である筈も無いのだが、それはおそらく、私が想像していたコネチカット種ラッパーを纏った葉巻の味では無かったことと、”ベントレー・グリーン”葉巻シリーズの味とは全く異なる味だったことが理由だろう。
それもその筈、この葉巻のフィラーに使用されているタバコ葉には、”ベントレー・グリーン”の味の根幹となっている”コスタリカ産とパナマ産”のタバコ葉が全く使用されていないのだから、それも当然だ。
しかしながら、嫌な苦みや鋭さも無く、上質なカカオ豆と土とクリームとペッパー・スパイスが味わえる良い葉巻だと思う。
喫煙開始64分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がす。
バンドロールは接着剤の量が多すぎて、綺麗に剥がすことが出来ない。
喫煙開始74分時点で、3回目の灰折を行う。
喫煙開始98分時点でも嫌なに苦みや鋭さも無く、それほど味も劣化していないのだが、ニコチン量が増えて喫味が強くなった段階で、喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この、”ベントレー・ホワイト・コロナ/Bentley White Corona”は、上質で力強さのある杉の木とクリームとカカオ豆と土とナッツの味に、たっぷりの繊細なペッパー(白胡椒)、背景にごく僅かな苦みを含むクリームやカカオ豆の甘さに柑橘系の皮の風味がある、コネチカット種ラッパーの葉巻にして、力強い喫味を楽しめる葉巻だと言える。
しかしながら、私はこの葉巻に”ベントレー・グリーン”葉巻シリーズと同じような喫味を求めていたこともあり、序盤では予想とは異なるその味に旨さを見いだすことが出来なかったが、”コロナ”ビトラでありながら100分という長い時間を快適に喫煙できたのは、結果的に旨い葉巻であったことの証と言えるだろう。
唯一、この葉巻で気になるのは、序盤から終盤にかけて決して増えることのない”ほろ苦さ”が付き纏うことだが、それは”ホヤ・デ・ニカラグア クラシコ オリジナル セレクション B”にも言えることだし、”ほろ苦さ”が悪い味の代名詞になることもないだろう。
だが、1本2,100円するこの葉巻をリピート購入するかと問われたなら、1本900円の”ホヤ・デ・ニカラグア クラシコ オリジナル セレクション B”か、1本1,500円の”ラ・ガレラ コネチカット No.4”等の安い代替葉巻を購入するか、素直に私好みの味である”ベントレー・ロブスト”を購入すると答えるだろう。
どうやら私がベントレー葉巻を気に入ったのは、フィラーに使われている”コスタリカ産&パナマ産”フィラーの味が、単純に私好みの味であっただけのようだ。
近いうちに”ベントレー・B13シガー”も喫煙レビューする予定だが、それもフィラーにはコスタリカ産&パナマ産のタバコ葉は使用されておらず、代わりにニカラグア産&ドミニカ共和国産のフィラー構成となっているため、またベントレー・グリーンとは異なる味であることが予想されるが、どのような味に纏めているのか、喫煙するのが楽しみだ。
今回喫煙した葉巻の葉巻独自5段階評価は、3.5/5点寄りの4.0/5点が妥当だと判断した。
喫煙時間
喫煙時間:100分
味覚フレーバーグラフ
| チョコレート(カカオ豆) | ★★★☆☆ |
| スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
| クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
| コーヒー | ★★☆☆☆ |
| トースト(パン・穀物) | ★☆☆☆☆ |
| 木(杉・オーク等) | ★★★☆☆ |
| 革 | ★☆☆☆☆ |
| 土(素朴さ) | ★★★☆☆ |
| 草(ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
| ナッツ | ★★☆☆☆ |
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★★☆ |
| フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★☆☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 -
- ヨーロッパ圏内参考価格 €13.10 (1ユーロ160円換算にて2,096円)
- 日本国内価格 ¥2,100 (参考日本販売価格倍率1.00倍)
葉巻重量
- 葉巻購入時重量 12.02g
- 加湿・熟成後重量 11.95g (葉巻ヘッドカット後重量11.79g)
- ドライシング後重量 11.72g (葉巻ヘッドカット後)
- △減少重量 (△減少割合) △0.07g (△0.59%)


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