ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1/La Galera Maduro Vitola No.1
葉巻/シガー情報
ブランド名 | ラ・ガレラ |
シリーズ名 | マデューロ |
ビトラ | ビトラNo.1 (ショートロブスト) |
葉巻の長さ | 88.9mm (3.5インチ) |
葉巻の直径(リングゲージ) | 19.8mm (50) |
ラッパー | メキシコ産 サンアンドレス種 マデューロ |
バインダー | ドミニカ共和国産 ピロト クバーノ種 |
フィラー | ドミニカ共和国産 ピロト クバーノ種 (&クリオロ’98種?) |
生産国 | ドミニカ共和国製 |
価格 | 1,300円 (2023年10月現在) |
この”ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1/La Galera Maduro Vitola No.1”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、以前に喫煙レビューした、”ラ・ガレラ ハバノ ハーフコロナ”や”ラ・ガレラ コネチカット ハーフコロナ”の別葉巻シリーズであり、ほぼ同じビトラ形式となる、”ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1/La Galera Maduro Vitola No.1”です。
前々回喫煙した”ラ・ガレラ ハバノ”は、エクアドル産ハバノ種(H2000)サングロウン(日向栽培)のラッパーを使用しており、前回喫煙した”ラ・ガレラ コネチカット”は、エクアドル産コネチカット種シェードグロウン(日陰栽培)のラッパーを使用していましたが、今回喫煙するのはメキシコ産サンアンドレス種マデューロのラッパーを使用した葉巻となります。
これらの葉巻シリーズは、多くの葉巻ブランドで存在する、基本3種の葉巻シリーズと言って良いでしょう。
しかし、”ラ・ガレラ マデューロ”葉巻シリーズの場合は、ただラッパーを変更しているだけでなく、バインダーとフィラーの構成も変更しており、全てドミニカ共和国産のピロト クバーノ種のタバコ葉を使用しています。
他の2つの葉巻シリーズに使われていた、”クリオロ 98”と”ペロ・デ・オロ”が使用されていないのは残念ですが、それもメキシコ産サンアンドレス種ラッパーとの相性を考えてのことなのでしょう。
この葉巻のバインダーとフィラーがドミニカ共和国産のピロト クバーノ種だけしか使われていないとしても、”リジェロ(上部の葉)”、”ヴィソ(中間部上部の葉)”、”セコ(中間部下部の葉)”、そして”ヴォラド(下部の葉)”の、どの部分のタバコ葉を使用するかで風味や強さも変わってくると思いますので、逆にブレンド技術の腕の見せ所なのかも知れません。
濃厚で強い香りを持つ反面、燃焼性が悪いと言われているリジェロを使用した葉巻には、葉巻シリーズ名に”リジェロ”と銘打つことはありますが、セコやヴォラドは使用することが一般的であるからか、表示されないことが多いようです。
葉巻にどの部分のタバコ葉を使用しているか気になるところですが、全て表示してしまうと真似をされることもあるでしょうし、神秘性も無くなってしまいますので、仕方のないことなのかも知れませんね。
今回喫煙する葉巻のメーカーである、”ラ・ガレラ/La Galera”は、1936年にドミニカ共和国で創業した、”タバカレラ パルマ”タバコ葉栽培&葉巻製造工場で製造されている葉巻であり、三世であり四代目オーナーの、”ホセ・アルナルド・ブランコ/Jose Arnaldo Blanco”(通称ジョシー/Jochy)が開発した、自社葉巻ブランドです。
”タバカレラ パルマ”工場では、”ブティック ブレンド シガー/Boutique Blends Cigars”葉巻メーカーの生産パートナーとして、アルタディスU.S.A.傘下の”エイジングルーム/Aging Room”などの葉巻ブランドも委託され、製造しています。
最近注目している、ドミニカ共和国産のタバコ葉を多用した今回の葉巻は、どのような味がするのか、喫煙することがとても楽しみです!
それでは、”ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1/La Galera Maduro Vitola No.1”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー
まずは外観から見ていきましょう。
メキシコ産サンアンドレス種マデューロのラッパーで巻かれた”ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1/La Galera Maduro Vitola No.1”は、葉巻表面がザラザラしていて艶のない、マデューロ色~オスクロ色(濃い茶褐色)をしていています。
葉巻に巻かれている大きなバンドロール(シガーリング)は2本あり、1本は葉巻フット側に巻かれた赤色を基調とした中に”MADURO”と記され、もう1本のメインバンドロールには、ラ・ガレラブランドの特徴的である、豪華な絵柄が描かれた、とても大きなものが巻かれています。
葉巻を指で摘まんでみると、しっかりとした硬さがあり、十分な量のタバコ葉が使われていることが分かりますが、作りは粗く、所々にラッパーの太い葉脈が見つかります。
葉巻ボディからの芳香性は強く、甘く香ばしい香りがします。
この葉巻は、平均気温25℃・湿度70%に維持した自家製ヒュミドール内にて、42日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する2時間程前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移し、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、深くローストした干し草の味がして、引き抵抗は重くも軽くもなく、良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から20度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分40秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したら、その後、パージ(葉巻を咥えて息を吹く)を行って、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)
※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、かなり強くローストされた杉の木の味からスタート。
最初の一服目はかなり喫味が強いが、それも次第に落ち着きを見せてくる。
しばらくして、革の味が追加される。
背景には、適度な量のペッパーと、ローストしたカカオ豆の仄かな甘さがある。
全体的にロースト感が目立つ味わいだが、根底にあるドミニカ共和国産のタバコ葉の味はしっかりと味わえる。
ロースト感が強く単調な味と言えるが、なかなか旨い。
喫煙開始12分時点で、早々にバンドロール(シガーリング)を剥がす。
燃焼挙動はとても良く、均等に燃え進む。
ロースト感が強いことから、多少のほろ苦さを含んでいるが、嫌な苦さではない。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)
喫煙開始から15分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。
灰はしっかりと形状を保っているが、柔らかい。
中盤の味は、序盤にあった仄かな甘さがさらに減少し、ドミニカ共和国産タバコ葉の素朴な味(土の味)がより強さを増す。
ちなみに、”素朴な味”という表現は、英語に翻訳すると”アーシー/Earthy”(土)となるだろうが、日本国内でのニュアンスでは”古めかしい”とか”懐かしい”という意味合いが強い。
しかし具体的な味としては、土の味ということで間違いないだろう。
喫煙開始29分時点で、意外にも喫味は和らぎ、土の甘さが強さを増す。
引き抵抗(ドロー)は軽くも重くもなく、適度な吸い込み力で多くの煙を口蓋に引き込むことが出来る。
副流煙の香りは、甘く香ばしい香りを含んでいる。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)
喫煙開始から32分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。
終盤の味は、序盤・中盤に感じたロースト感が強くなることもなく、ドミニカン ピロト クバーノ種の味を堪能できる。
この葉巻のメキシコ産サンアンドレス種マデューロラッパーは、ただほろ苦さを加えるだけで、ダークチョコレートの甘さを加えることもないため、エクアドル産ハバノ種ラッパーで巻かれた”ラ・ガレラ ハバノ ハーフコロナ”に軍配が挙がるだろう。
この葉巻は、ほろ苦い葉巻が好きな方に向けた葉巻だと言える。
しかし、嫌な苦みや鋭さの無い葉巻であることを付け加えておきたい。
喫煙開始43分時点で、終盤から始まる通常の苦みと熱を感じ始めた時点で、喫煙を終了することとした。
葉巻テイスティング総評
総評として、この”ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1/La Galera Maduro Vitola No.1”は、強くローストした杉の木と革と土の味に、適度な量のペッパー、背景にはカカオ豆と土の甘さを味わえる、少々ロースト感の強い葉巻だと言える。
私が思うに、メキシコ産サンアンドレス種のラッパーを使用する目的は、ダークチョコレートの甘さを追加することだと考えているが、この葉巻ではそれを達成することが出来ていないようだ。
個人的には、コネチカット種シェードラッパーやハバノ種ラッパーを使用した葉巻シリーズの方が好みだと言えるが、この葉巻もドミニカ共和国産ピロト クバーノ種のタバコ葉の良さを十分に味わえる、良い葉巻だと思う。
喫味が強くほろ苦い葉巻が好きな方に、ぜひ試してもらいたい葉巻だ。
ちなみに、この小さな葉巻であるにも関わらず、喫煙後には体内に摂取したニコチン量の多さを感じたことを付け加えておきたい。
葉巻独自5段階評価は、4.0/5点に近い、3.5/5点とした。
参考までに、この、”ラ・ガレラ マデューロ/La Galera Maduro”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、チャベタ(ロブスト)ビトラに於いて、87ポイントという評価を得ていますが、この”ビトラNo.1”ビトラは評価外となっています。
喫煙時間
喫煙時間:47分
味覚フレーバーグラフ (追記レビュー時毎に更新)
チョコレート(カカオ豆) | ★★★☆☆ |
スィーツ(甘さ) | ★★☆☆☆ |
クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
コーヒー(苦み含む) | ★★☆☆☆ |
トースト(パン・小麦粉) | ★★☆☆☆ |
木(杉・オーク等) | ★★★★☆ |
革 | ★★★☆☆ |
土(素朴さ) | ★★★☆☆ |
草(わら・ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
ナッツ | ★★★☆☆ |
ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ |
フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度 (追記レビュー時毎に更新)
おすすめ度:★★★☆☆
世界各国葉巻値段比較 (アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $5.51 (1ドル148円換算にて815円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €5.70 (1ユーロ160円換算にて912円)
- 日本国内価格 ¥1,300 (参考日本販売価格倍率1.51倍)
葉巻重量 (2024/10/19 追記葉巻レビュー時例)
- 葉巻購入時重量 9.92g
- 予備乾燥後重量 9.66g
- 加湿・熟成後重量 9.26g (葉巻ヘッドカット後重量9.08g)
- ドライシング後重量 8.99g (葉巻ヘッドカット後)
- △減少重量 (△減少割合) △0.09g (△0.99%)
ギャラリー
追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2025/8/16
今回で5本目となる、”ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1”を喫煙する。
今回喫煙する葉巻は、”自家製発酵器内密封熟成”方法で28日間葉巻を熟成させ、その後、平均室温29℃・湿度68%の自宅ヒュミドール内にて7日間加湿・熟成させている。(計35日間熟成)
喫煙前に7時間ほど、湿度50%のシリカゲル入りドライシング・ボックス内で、”ドライ・ボクシング”を行う。
ドライシング前に9.43g(カット後)あった葉巻重量は、ドライシング後には9.37gになっており、全体の0.67%という適切と言える葉巻内包湿度が減少したことを確認してから喫煙を開始する。
着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、約3分かけて着火する。
自宅リビングソファーにて、2024年に公開されたアメリカ合衆国・イギリスのミステリー映画である、”教皇選挙/Conclave”を見ながら喫煙する。
この映画は、”レイフ・ファインズ”が主演を務め、”スタンリー・トゥッチ”、”ジョン・リスゴー”、”イザベラ・ロッセリーニ”等々の有名俳優が名を連ねている。
脚本も撮影も素晴らしく、日本でも知られてきた”コンクラーベ”の舞台裏を、ミステリー色豊かに描けている。
久しぶりに良い映画を見ることが出来た。
最近の映画は、目先の売り上げを重視したくだらないコメディタッチのアクション映画が多いため、このような素晴らしい映画をもっと作って欲しいものだと思ってしまう。
ま、海外映画の話はさておき、早速、葉巻レビューに入りたいと思う。
序盤は、ロースト感のある爽やかで濃厚な杉の木とコーヒー豆と土と少量のナッツの味でスタートする。
背景には、少量のカカオ豆の甘さがある。
煙は、コーヒーの酸味を伴っているが、決して嫌みは無く、それはこの葉巻を特徴付ける味と言って良い。
良い喫味だ。
非キューバ産葉巻には、様々な味の葉巻が存在するが、そこが非キューバ産葉巻の魅力とも言えるだろう。
”自家製発酵器熟成”の効果は限定的で、今までに喫煙してきたこの葉巻の味となんら変わりないと感じたが、葉巻が指で摘まめなくなる限界ギリギリまで快適に喫煙することが出来たことに多少貢献していたのかも知れない。
今回の”自家製発酵器熟成”された葉巻の葉巻独自5段階評価は、前回と同様の4.0/5点を与えるに相応しい葉巻だと判断した。
喫煙時間60分。
追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2025/2/1
今回が4本目となる”ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1”を喫煙する。
平均室温18℃・湿度66%の自宅ヒュミドールにて、34日間加湿・熟成したものを吸う。
喫煙前に7時間半ほど、湿度50%のシリカゲル入りドライシング・ボックス内で、”ドライ・ボクシング”を行う。
ドライシング後の減少重量を測定すると0.07g減少しており、全体の0.84%の適切な葉巻内包湿度が抜けたことを確認してから喫煙を開始する。
着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、約3分かけて着火する。
自宅リビングソファーにて、2023年に上映されたアメリカの伝記映画である”フェラーリ/Ferrari”を見ながら喫煙する。
この映画では主演の”アダム・ドライバー”が、黒髪の長髪姿から白髪の短髪姿になって59歳の”エンツォ・フェラーリ”役を演じており、他に”ペネロペ・クルス”や”パトリック・デンプシー”等も出演している。
パトリック・デンプシーは、私にとって2008年に公開された”近距離恋愛”での記憶が強いが、実はプロのレーシング・ドライバーでもあることをこの映画を見た後に知って、少し驚いた。
また、主演のアダム・ドライバーは、アメリカ海兵隊の入隊経験があることをこの映画を見終わった後に知り、さらに驚いた。
パトリック・デンプシーは自身の本業でもあるレーサー役をこの映画で実現しているが、アダム・ドライバーが兵隊役をやっているところを見た記憶がないのは何故だろうか?
もしかしすると、今までに兵隊役をやっているのかも知れないが、私には自らその役を辞退しているように思えてしまった。
いつかはアダム・ドライバーが銃兵器の扱いに慣れた真の兵隊役をやっている姿を見てみたいものだ。
そんな話はさておき、今回の葉巻レビューに入ろう。
序盤は、濃厚な杉の木とコーヒー豆の味からスタートする。
コーヒー豆の味には、少量の”コーヒー由来の酸味”を感じる。
直ぐに、素朴な土の味が追加される。
背景には、少量のカカオ豆の甘さがある。
旨い!
不思議なもので、以前はラ・ガレラの葉巻の中で、この”ラ・ガレラ マデューロ”葉巻シリーズが一番私好みでは無い葉巻だと思っていたのだが、今ではこの”マデューロ”葉巻シリーズが一番好きな葉巻となってしまった。
最後の最後まで、嫌な苦みや鋭さとは無縁の葉巻であり、葉巻を指で摘まめなくなる限界まで喫煙しても味が劣化することはなく、最後までこの葉巻の味を存分に楽しむことが出来た。
この”マデューロ”葉巻シリーズも”ラ・ガレラ”葉巻ブランドの葉巻らしく、全ての味が融合された”とても美味しいタバコの味”を味わうことが出来る、素晴らしい葉巻だと再認識することが出来た。
ただ、2時間以上の映画を見るときに吸う葉巻としては少々小さすぎるため、次回からは躊躇することなく600円高い”ラ・ガレラ マデューロ ロブスト”を購入したいと思う。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、この葉巻の旨さを再認識出来たことから、3.5/5点寄りではない、真の4.0/5点と評価するに相応しい葉巻だと判断した。
喫煙時間約50分。
追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2024/12/1
今回が3本目となる”ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1”を喫煙する。
平均室温19℃・湿度66%の自宅ヒュミドールにて、22日間加湿・熟成したものを吸う。
喫煙前に8時間ほど、湿度51%のシリカゲル入りドライシング・ボックス内で、”ドライ・ボクシング”を行う。
ドライシング後の減少重量を測定すると0.08g減少しており、全体の0.84%の適切な葉巻内包湿度が抜けきったことを確認して喫煙を開始する。
自宅ヒュミドールで2ヶ月以上加湿・熟成を行っている場合には、万が一、葉巻が過加湿状態であってもその期間中に葉巻内包湿度は適正になっているため、ドライシング後の葉巻重量減少率は0.50%~0.70%とするのが適切であると考えているが、自宅での加湿・熟成期間が3週間ほどでは完全に適正な葉巻内包湿度に至っていない可能性があることから、少し多めの0.84%の減少率で問題ないと判断した。
着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、約2分30秒かけて着火する。
自宅リビングソファーにて、2004年にアメリカにて上映された歴史映画である”キング・アーサー/King Arthur”を見ながら喫煙する。
この映画には、主演の”クライヴ・オーウェン”は勿論のこと、”キーラ・ナイトレイ”や、”ヨアン・グリフィズ”、”マッツ・ミケルセン”、”レイ・スティーヴンソン”、”ステラン・スカルスガルド”、”スティーヴン・ディレイン”、”ヒュー・ダンシー”等々の今現在では有名となっている俳優がクレジットに名を連ねている。
主演の”クライヴ・オーウェン”の吹き替えは東地宏樹が行っており、20年前の少し個性を抑えた普通(?)のしゃべり方が、逆に好感を持ててしまう。
私は東地宏樹の吹き替えの声をよく真似することがあり、少しかすれた声で、”あぁ、そうだなっ”とか、”なにっ!”とか、”へえーっ”などという、東地宏樹お決まりのセリフを言うのが好きだ。
そんなどうでもよいことはさておき、早速、葉巻レビューに入りたいと思う。
序盤は、深煎りローストしたコーヒー豆(カカオ豆)と杉の木の味からスタートする。
コーヒー豆の味には、少量の”コーヒーの酸味”が存在する。
直ぐに、土と革とローストしたナッツの味が追加される。
背景には、少量のローストされたカカオ豆の甘さがある。
初めてこの葉巻を吸ったときには、甘みが少ないことと少しの苦み(ドライシング不足だった)を含んでいたことから、私には合わない葉巻だと決めつけていたが、今ではそれも心地良い味として受け入れられるようになっている。
前々回この葉巻を喫煙したときには、序盤から”ほろ苦さ”を感じていたが、適切なドライシングを施せば、ほろ苦さを感じることなく快適に喫煙を進めることが出来る葉巻であることが分かっている。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、ごく僅かな苦みと小麦粉の風味を含む適量のペッパー(黒胡椒)があることを確認する。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム〜ミディアムフル、フレーバー(風味)もミディアム~ミディアムフルと言ったところか。
喫煙開始50分時点では、少しの苦みを舌に感じ始めるが、そんなときは大抵、失火しそうになっていることが多く、再度しっかとり火入れを行うことで、また苦みを感じなくすることが出来る。
単調な葉巻だが、嫌な苦みや鋭さもなく、葉巻が指で摘まめなくなるまで快適に喫煙出来る葉巻だ。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、既に私好みの葉巻になっていることから、3.5/5点寄りの4.0/5点に評価を格上げすることとした。
良い葉巻だと思う。
喫煙時間約60分。
追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2024/10/19
今回が2本目となる”ラ・ガレラ マデューロ ビトラNo.1”を喫煙する。
平均室温26℃・湿度67%の自宅ヒュミドールにて、7日間加湿・熟成したものを吸う。
今回は自宅ヒュミドールでの加湿・熟成期間が短くなることが分かっていたため、この葉巻もA.J.フェルナンデスの葉巻と同様に、半日ほどの短い時間だが”プレ・ドライシング”(予備乾燥)を行い、0.3gほど葉巻重量を軽くしてから7日間の加湿・熟成を行っている。
これは、私が行きつけの葉巻販売店での葉巻保管状況が、多少過加湿気味であることが分かっていることに対する対策と言える。
喫煙前に12時間ほど、湿度55%のシリカゲル入りドライシング・ボックス内で、”ドライ・ボクシング”を行う。
ドライシング後の減少重量を測定すると0.09g減少しており、全体の0.99%の多少過剰気味のドライシングを行ったと言えるが、これは7日間という短い加湿・熟成期間では葉巻内包湿度が抜けきらないことを想定してのことだ。
着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、約3分かけて着火する。
自宅リビングソファーにて、2019年に放映された映画である”フィードバック/Feedback”を見ながら喫煙する。
この映画には、”レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー/Ray Donovan”に主要キャラクターの1人として出演していた名脇役の”エディ・マーサン/Eddie Marsan”(テリー役)が主演を務めており、名悪役として名高い”リチャード・ブレイク/Richard Brake”も悪役として出演している。
脚本としては少し分かりずらいところもあるが、エディ・マーサンの見事な演技で、最後まで飽きることなく見終えることが出来た。
では早速、葉巻レビューに入りたい。
序盤は、深煎りローストした杉の木とコーヒー豆の味からスタートする。
コーヒー豆の味は、”コーヒーの酸味”として存在し、それは爽やかさとは異なり、あくまで酸味としての味だ。
直ぐに、カカオ豆と土と革とナッツの味の融合された味が追加される。
背景には、少量のカカオ豆の甘さがある。
メキシコ産サンアンドレス種マデューロラッパーらしい、酸味とカカオ豆の味を味わえる葉巻だ。
悪くない。
前回この葉巻を喫煙したときには、序盤から”ほろ苦さ”を感じていたが、今回は適切なドライシングのお陰か、ほろ苦さを感じることなく快適に喫煙を進めることが出来る。
”コーヒーの酸味”として捉えられる味は、個人的にはあまり好みの味では無いのだが、吸い進めていくことで心地良い味となってくる。
マデューロ・ラッパーのような、強い発酵処理がなされたタバコ葉は、大抵の場合、コーヒー豆の味がすることが多いため、それに付随する酸味があるのも致し方無いと言ったところだろう。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、少しの苦みと小麦粉の風味を含むしっかりと効いたペッパー(黒胡椒)があることを確認する。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム〜ミディアムフル、フレーバー(風味)もミディアム~ミディアムフルと言ったところだが、”ラ・ガレラ ハバノ”葉巻シリーズよりもニコチン量は少ない。
燃焼挙動は良好で、数回の火入れ修正を行うのみで、火は均一に燃え進む。
喫煙開始40分時点では、煙自体に苦みを感じることは無いのだが、舌に少しの苦みが蓄積されてくることが分かる。
喫煙開始45分時点では失火しそうになったため、再着火を試みると、口蓋に引き込む煙の量が増えて、また舌に苦みを感じない煙の味に戻る。
前回喫煙したときよりも、今回の方が良い印象だ。
適切なドライシングが功を奏したのだろう。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、前回よりも好印象だったものの、サンアンドレス種マデューロの酸味が多少気になることを鑑みて、前回と同様の4.0/5点寄りの3.5/5点とすることとした。
だが、癖になる良い葉巻の味だと思う。
喫煙時間約60分。
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