ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas

3.5
ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 コロニタス (スモールコロナ)/Coronitas (Small Corona)
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ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas

葉巻/シガー情報

ブランド名 ミロ (Kuuts, LLC)
シリーズ名 シルバー
ビトラ コロニタス (スモールコロナ)
葉巻の長さ 101.6mm (4インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 15.9mm (40)
ラッパー メキシコ産 マデューロ
バインダー ニカラグア産
フィラー ホンジュラス産 & ニカラグア産
生産国 ホンジュラス製
価格 430円 (2025年7月現在)

この”ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回、葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ホンジュラスの”コンパニア・ホンデュレーニャ・デ・タバコス/Compania Hondurena de Tabacos”の葉巻会社”クーツ/Kuuts, LLC”が販売する葉巻シリーズからの1本である、”ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas”です。

この小さな”コロニタス”ビトラ葉巻シリーズは、日本国内で3つのラインが販売されており、1つは今回喫煙するメキシコ産マデューロラッパーで巻かれた”シルバー”シリーズ、もう1つは以前に”ロブスト”ビトラとして喫煙レビューしたエクアドル産スマトラ種ラッパーで巻かれた”ゴールド”シリーズ、最後の1つは最近喫煙レビューしたメキシコ産シェードラッパーで巻かれた”ホワイト”シリーズとなっています。

海外サイトでの情報を探ってみたのですが、この”コロニタス”ビトラの葉巻シリーズの情報は見つけることが出来なかったため、もしかするとある地域(国)に限定して販売されている葉巻シリーズなのかも知れません。

最近喫煙レビューした”コロニタス”ビトラ葉巻シリーズの1つである”ミロ ホワイト コロニタス”に於いては、”少しの爽やかさを伴う杉の木と土とナッツの味に、苦みや鋭さを伴わない鼻腔を刺激することも無い控えめなペッパー(白胡椒)、背景に僅かな塩(潮風)の風味がある、単純ではあるが爽やかで吸いやすい葉巻”であると私は評価しており、クーツの製造会社である”コンパニア・ホンデュレーニャ・デ・タバコス”では、安価な葉巻であっても高品質なタバコ葉を使用していることを確認できました。

今回喫煙レビューする葉巻は、メキシコ産マデューロラッパーを使用した葉巻であり、3種の”コロニタス”葉巻シリーズの中では最も喫味の強い葉巻とされているため、その違いを確認してみたいと思っています。

しかしながら、前回も今回と同様に私が独自に考案した”自家製発酵器熟成”を施しているため、通常保管の葉巻とは異なった味を検出する可能性もありますが、安い葉巻を旨い葉巻に変貌させることは私の”ミッション”でもあるため、お付き合いして頂きたいと存じます。

参考までに、”コンパニア・ホンデュレーニャ・デ・タバコス”は、21世紀初頭からヨーロッパ向けの葉巻を製造していましたが、2013年からは”クーツ”葉巻会社として本格的にアメリカへの進出を開始し、今回喫煙レビューする”ミロ”を始め、”プラセレス レゼルバ”や”タバカレラ サパタ”等の葉巻ブランドの販売を開始しています。

この格安葉巻ブランドの葉巻は、本当はどのような味がするのか、しっかりとした葉巻管理(自家製発酵器熟成)を実施した上で、その真偽を確かめてみたいと思います。

それでは、”ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

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まずは外観から見ていきましょう。

メキシコ産マデューロラッパーで巻かれた、”ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas”は、クラロ色(薄茶色)をしていて、葉巻表面は多少凸凹しており、格安葉巻らしい作りになっています。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は、黒色の下地に銀色の文字で”MIRO”という葉巻ブランド名が描かれているだけの、シンプルなものとなっています

葉巻を指で摘まんでみると、適度にしっかりと巻かれてはいますが、全体的に弾力性を伴う作りとなっています。

葉巻ボディからは、ごく軽い牛舎系の香りがします。

この葉巻は、”自家製発酵器”により32日間熟成させた後、平均室内温度28℃・湿度68%に維持した自家製ヒュミドール内にて7日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する8時間前に、湿度51%のシリカゲル入り葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、ロースト感を伴う濃厚な麦わらの味がして、引き抵抗は重くも軽くも無く、良好と言えます。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤ファーストサード

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、ロースト感と僅かな爽やかさを伴う濃厚な杉の木(オーク?)の味からスタートする。

事前に入手していた情報通りの、強い喫味だ。

だからと言って、鋭さは全く無い。

直ぐに、土と少量の革の味が追加される。

背景には、ローストされた樹液のような甘さ(焦がしたメープルシロップ?)がある。

喫煙開始10分時点では、ローストしたナッツの味が追加される。

喫味は強めだが、悪くない味だ。

喫煙開始11分時点の、灰皿に葉巻を置いた衝撃で、不意に灰は折れる。

灰はもろいと言えるだろう。

この葉巻はマデューロラッパーを纏った葉巻だが、マデューロ葉巻特有の酸味は無く、それはあくまで”爽やかさ”として存在している。

ストレングス(ニコチン量)はミディアム~ミディアムフル、フレーバー(風味)もミディアム~ミディアムフルと言ったところか。

レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、鼻腔を僅かに刺激するローストしたナッツの風味を含む適量のペッパー(黒胡椒)があることを確認する。

副流煙の香りには、ロースト感を伴う香ばしい香りがする。

着火後の引き抵抗(ドロー)は良好で、軽く吸うだけで多くの煙を口蓋に引き込むことが出来る。

燃焼挙動は細い葉巻であるにも関わらず、軽い片燃えが起きやすく、頻繁な火入れ修正を余儀なくされる。

ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤の終わり頃ファーストサード

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙中盤セカンドサード

喫煙開始から18分以降の中盤は、まず葉巻に対しては大きめと言えるバンドロール(シガーリング)を剥がすことから始める。

バンドロールは簡単、且つ、綺麗に剥がすことが出来る。

中盤の味は序盤の味を引き継ぐが、ローストしたナッツの味はカカオ豆の風味に変わりつつある。

喫煙開始27分時点で、実質2回目の灰折を行う。

序盤では喫味の強い葉巻に感じていたが、中盤では”慣れ”もあってか、それほど強い喫味の葉巻ではないことに気付く。

おそらくは、ロースト感を伴った煙であることからそう感じたのだろう。

そのロースト感と爽やかさのバランスは、とても良い。

この葉巻に似た味の葉巻として思い出したのが、不覚にも”E.P. カリージョ プレッジ プレクエル”であり、ロースト感と爽やかさとのバランスの良さがそう思わせたのだろうが、いくらなんでもそれは褒めすぎか…。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終盤ファイナルサード

喫煙開始から36分以降の終盤は序盤・中盤の味を引き継ぎ、嫌な苦みや鋭さは無く、快適に喫煙を進めることが出来る。

喫煙開始42分時点で、不覚に失火させてしまったため、実質3回目の灰折を行った後に再着火を試みる。

喫煙開始50分時点の喫煙終了間際で、ごく僅かなクリームの味を検出し、それは”カカオクリームの味”として認識する。

喫煙開始54分時点で、また失火させてしまったため、再着火を行う。

どうやら燃焼性はあまり良くないようだ。

喫煙開始60分時点の、葉巻が指で摘まめなくなる限界まで喫煙した段階で、喫煙を終了することとした。

ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終了後ファイナルアッシュ

葉巻テイスティング総評

総評として、この”ミロ シルバー コロニタス/Kuuts Miro Silver label Coronitas”は、ロースト感と僅かな爽やかさを伴う濃厚な杉の木(オーク?)と土と少量の革とナッツ(又はカカオ豆)とクリームの味に、鼻腔を僅かに刺激するローストしたナッツの風味を含む適量のペッパー(黒胡椒)、背景にローストされた樹液のような甘さ(焦がしたメープルシロップ?)が味わえる葉巻だと言える。

少量のロースト感を伴う喫味だが、同時に爽やかさも存在するため、味のバランスはとても良く取れている。

嫌な苦みや鋭さとは無縁の、格安葉巻ながらとても良く出来た葉巻だ。

あろうことか、喫煙中盤ではこの葉巻の喫味を、過去に喫煙レビューした”E.P. カリージョ プレッジ プレクエル”と比較してしまう場面もあったが、それはやり過ぎだったと反省する。

しかしながら、マデューロ葉巻でありながら酸味らしい酸味を感じることなく、ロースト感と爽やかさのバランスが取れた味を、十二分に楽しめる葉巻であることは確かだ。

過去に喫煙レビューした”ミロ ホワイト コロニタス”と比べると、どちらも甲乙付け難いが、吸いやすさという点に於いて”ミロ ホワイト コロニタス”に分があるように思う。

唯一の欠点としては、葉巻の巻き密度が低いため、燃焼挙動に少し問題があることぐらいだろうか。

少し吸い休んでしまうと、失火する可能性があることは否めない。

これまでにクーツ葉巻ブランドの葉巻を何本か喫煙してきて言えることは、”どれも外れがない”ということだ。

”自家製発酵器熟成”を行わなくても、ドライシングにより適正な葉巻内包湿度に調整してから喫煙すれば、きっと満足する味を得られると考える。

既に”ミロ ホワイト コロニタス”と”ミロ ロブスト”はリピート購入済みであることが示しているように、私は格安葉巻ブランドであるクーツの葉巻がお気に入りだ。

”安い葉巻=不味い葉巻”と決めつけることなく、一度、騙されたと思って購入して頂きたいと思う。

この”自家製発酵器熟成”された葉巻の葉巻独自5段階評価は、格安葉巻ながら十二分に満足できる葉巻であることから、4.0/5点寄りの3.5/5点とすることとした。

喫煙時間

喫煙時間:60分

味覚フレーバーグラフ (追記レビュー時毎に更新)

チョコレート(カカオ豆) ★★☆☆☆
スィーツ(甘さ) ★★★☆☆
クリーム(滑らかさ) ★★★☆☆
コーヒー(苦み含む) ★☆☆☆☆
トースト(パン・穀物) ★☆☆☆☆
木(杉・オーク等) ★★★★☆
★★☆☆☆
土(素朴さ) ★★★☆☆
草(わら・ハーブ含む) ★☆☆☆☆
ナッツ ★★☆☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★★☆☆
フルーツ(酸味含む) ★★☆☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度 (追記レビュー時毎に更新)

おすすめ度:★★★☆☆

世界各国葉巻値段比較 (アメリカ・ヨーロッパ・日本)

  • アメリカ国内参考価格 -
  • ヨーロッパ圏内参考価格 -
  • 日本国内価格 ¥430

葉巻重量

  • 購入時重量 5.34g
  • 自家製発酵器熟成後 5.34g (葉巻ヘッドカット後重量5.17g)
  • 加湿・熟成後重量 5.26g
  • ドライシング後重量 5.22g
  • △減少重量 (△減少割合) △0.04g (△0.76%)

ギャラリー

追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2025/9/14

今回で3本目となる、”ミロ シルバー コロニタス”を喫煙する。

今回喫煙する葉巻は、”自家製発酵器内密封熟成”方法で34日間葉巻を熟成させ、その後、平均室温28℃・湿度67%の自宅ヒュミドール内にて8日間加湿・熟成させている。(計42日間熟成)

喫煙前に8時間ほど、湿度49%のシリカゲル入りドライシング・ボックス内で、”ドライ・ボクシング”を行う。

今回のドライシングも夏の暑い時期ということから、ヒュミドールの湿度計は67%という適切な値を示していても室内気温は28℃前後であるため、絶対湿度としては室温18℃の時と比べると倍近い湿気量を含んでいることを考慮して、いつもよりも長い時間のドライシングを試みてみた。

ドライシング前に5.82g(カット後)あった葉巻重量はドライシング後に5.76gに減少し、全体重量の1.04%という少し多めの葉巻内包湿度が減少したことを確認してから喫煙を開始する。

着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、約2分半かけて着火する。

自宅リビングソファーにて、2019年にNetflixで配信されたアメリカのホラー映画である、”ELI/イーライ”を見ながら喫煙する。

この映画は、”イエローストーン”の”ベス・ダットン”役で人気を集めている”ケリー・ライリー”が出演していることを知って、直ぐに見てみることにした。

一見、普通のホラー映画だが、脚本の流れは”オーメン”をオマージュした内容となっており、最終的には悪魔の息子を殺そうとする両親と教会のシスターの話なのだが、そう言えばオーメンの話に似たホラー映画を他に見たことがないということに気付く。

個人的にはケリー・ライリーの演技を見られるだけで満足なのだが、話全体も決して悪いものではなかった。

ま、そんな海外映画の話はさておき、早速、葉巻レビューに入りたい。

序盤は、少しの爽やかさを伴うローストされたオーク材と少量の革と土の味でスタートする。

悪くない喫味だ。

実は今回この葉巻を吸う前にも、1本同じ葉巻を吸っているのだが、追記記事を記載するのが面倒臭くてエスケープしている。

その時には、葉巻内包湿度を1.20%程度も減少させてしまうという過剰なドライシングにて、少しの鋭さを発生させてしまったのだが、今回はあくまで適正なドライシングだったようだ。

味は単調だが、嫌な苦みや鋭さもなく、快適に喫煙をすることが出来た。

私の隣では、1本2,420円する”H.アップマン ハーフコロナ”を喫煙しているうちのかみさんがいる。

私は1本430円のミロ、かみさんは1本2,420円のアップマンを吸うという、変な状況になってきた。(^^;)

私も一口吸わせてもらったが、当然の如く、旨い。

だが、1本2,420円も出さなくても、”タトゥアヘ エル・トリウンファドール ペティロブスト”のような安くて同じような喫味を味わえる葉巻もあるため、特段、キューバ産に拘る理由は無いと私は考えている。

ちなみにうちのかみさんは、8月に舞浜のイクスピアリにあるシガー&バー”トルセドール/Torcedor”で同じ葉巻を喫煙したときと比べてどうかと問うたところ、今回の葉巻のほうが旨いと言っていた。

それは私が行っているドライシングを含めた葉巻管理術が、シガーバーよりも勝っていることを裏付けていると考える。

シガーバーでは、ドライシングを行ってから葉巻を提供することが出来ないため、致し方無いのだろう。

うちのかみさんは、今回喫煙した”H.アップマン ハーフコロナ”と、いつも吸っている”ダビドフ プリメロス ドミニカン”とどちらが良いかと問うたら、”キューバの方が、イイかも!!”と言っていた…。

それを阻止すべく、近いうちにH.アップマンの代替葉巻となり得る”タトゥアヘ エル・トリウンファドール ペティロブスト”を吸わせて、どう感じるかを試してみたいと考えている。(^^;)

今回の”自家製発酵器熟成”された葉巻の葉巻独自5段階評価は、特に暑い時期だがドライシングも適切に処理できていて、この葉巻本来の喫味が得られたことから、前回と同様の4.0/5点寄りの3.5/5点とすることとした。

喫煙時間45分。

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