オリバ セリー G スペシャル G/Oliva Serie G Special G
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | オリバ | 
| シリーズ名 | セリー G | 
| ビトラ | スペシャル G (ペルフェクト) | 
| 葉巻の長さ | 95.3mm (3.75インチ) | 
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 19.1mm (48) | 
| ラッパー | アフリカ産 カメルーン種 | 
| バインダー | ニカラグア産 | 
| フィラー | ニカラグア産 | 
| 生産国 | ニカラグア製 | 
| 価格 | 1,210円 (2025年3月現在) | 
この”オリバ セリー G スペシャル G/Oliva Serie G Special G”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、”オリバ/Oliva”社が製造・販売する葉巻シリーズの1つである、”オリバ セリー G スペシャル G/Oliva Serie G Special G”です。
オリバ社の葉巻は、1文字のアルファベットから始まる葉巻シリーズを基本としていおり、2005年に販売が開始された”O”シリーズからスタートし、2006年頃に販売が開始された”V”シリーズ、そして2007年頃に販売が開始された、これから喫煙レビューを行う”G”シリーズというラインナップとなります。
さらに、”マデューロ”版や”メラニオ”と呼ばれるバージョンが追加されている葉巻シリーズもあり、より深いラインナップを形成しています。
今回喫煙レビューする葉巻は、マデューロ版ではないナチュラルな”セリーG”であり、ラッパーにはアフリカ産カメルーン種のタバコ葉が使用されていることを特徴としています。
アフリカ産カメルーン種のラッパーと言えば、過去に喫煙レビューした”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト”葉巻シリーズや、”A.J. フェルナンデス ニューワールド カメルーン ショートロブスト”葉巻シリーズを思い出しますが、形や大きさを考えるとまさしく、その2本とどのような違いがあるかを確かめるための葉巻レビューとなりそうです。
私の印象では、アフリカ産カメルーン種のラッパーを使用した葉巻の味は、ペッパーのスパイシーさを特徴としているように思えますが、果たしてこの葉巻ではどのような喫味が味わえるか、とても楽しみです!
参考までに、ニカラグアの最大手タバコ葉栽培企業であり葉巻メーカーでもある”オリバ/Oliva”社の歴史は、1886年にキューバでタバコ葉栽培自事業を始めた”メラニオ・オリバ/Melanio Oliva”から始まり、その4世代目にあたる”ジルベルト・ジュニア・オリバ/Gilberto Jr. Oliva”に至るまでの137年間に及ぶ家族の歴史と言えます。
現在のオリバ社の礎を作り上げた人物と言える、3代目の”ジルベルト・シニア・オリバ/Gilberto Sr. Oliva”(1931-2017)は、キューバ革命後(1959-)からはタバコ葉栽培事業から離れ、タバコ仲介業に転身し、バイヤーとして多くの国を旅するようになり、1969年にはニカラグアでのタバコ葉栽培事業に再び参入することになります。
ニカラグアでタバコ葉栽培事業を10年間続けますが、サンディニスタ革命後(1979-)からニカラグアを離れ、ホンジュラス、メキシコ、パナマ、そしてフィリピンを旅し、最終的に、キューバに匹敵する肥沃な土地をニカラグアに見つけ、1995年にニカラグアに戻り現在の葉巻メーカーとしての”オリバ/Oliva”社が設立されることになります。
それでは、”オリバ セリー G スペシャル G/Oliva Serie G Special G”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
アフリカ産 カメルーン種のラッパーで巻かれた、”オリバ セリー G スペシャル G/Oliva Serie G Special G”は、コロラドマデューロ色(茶褐色)をしていて、葉巻表面の艶は少ないですが滑らかな仕上がりで、美しい外観をしています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は、クリーム色の下地に金色とえんじ色を装飾したデザインの中に、”Oliva Serie G”という文字が描かれています。
葉巻ボディからは、それほど強くはありませんが、牛舎系の香りがします。
この葉巻は、平均室温20℃・湿度63%に維持した自家製ヒュミドール内にて、51日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する6時間前に、葉巻を湿度48%のシリカゲル入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと刺激の無い麦わらの味がして、引き抵抗は少し重めですが、良好の範囲内と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約1分50秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、爽やかさが際立つ杉の木と革と土の味でスタートする。
旨い!
オリバ社製葉巻特有の喫味だが、”メラニオ セリー V”シリーズよりも味がシンプルであることが、逆に私好みの味となっている。
背景には、小麦の風味がある。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、しっかりと効いたたっぷりのペッパー(白胡椒)があることを確認する。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)もミディアムと言ったところか。
燃焼挙動は良好で、火入れ修正を必要とすることなく、火は均一に燃え進む。
着火後の引き抵抗(ドロー)はとても良く、適度な吸引力でしっかりとした量の煙を口蓋に引き込むことが出来る。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から16分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。
灰は程良い感触と共に折ることが出来る。
中盤の味は序盤の味を引き継ぎ、ペッパーの心地良い刺激を伴う爽やかな喫味で吸い進む。
序盤ではこの”オリバ セリー G スペシャル G”と”オリバ セリー V メラニオ”葉巻シリーズとを比較したが、実際には”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト”と比較する方が正しいと言えるだろう。
両者の喫味は酷似しており、アフリカ産カメルーン種ラッパーのスパイシーな味を、さらに爽やかにしたような味だと言える。
喫煙開始30分時点で、バンドロール(シガーリング)を引き抜く。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から32分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。
終盤の味は序盤・中盤の味を引き継ぎ、嫌な苦みや鋭さや味の劣化も無く、快適に吸い進めることが出来る。
私は葉巻メーカーを問わず、カメルーン種ラッパーの葉巻が好きであることが今回の喫煙で分かった。
だが、それはエクアドル産等のものではなく、アフリカ産の上質なカメルーン種ラッパーを使用しなければこの味を実現できないようだ。
喫煙開始53分時点の、葉巻が指で摘まめなくなる限界ギリギリまで喫煙した段階で、喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この”オリバ セリー G スペシャル G/Oliva Serie G Special G”は、スパイシーで爽やかさが際立つ杉の木と革と土の味に、しっかりと効いたたっぷりのペッパー(白胡椒)、背景に小麦粉の風味が味わえる、シンプルな味でありながらアフリカ産カメルーン種ラッパーの味の良さを最大限引き出した葉巻だと言える。
この葉巻は、オリバ社製葉巻の喫味というよりは、上質なアフリカ産カメルーン種ラッパーの喫味が体感できる葉巻と言った方が良いだろう。
さらに、オリバ社製葉巻特有の爽やかな喫味がプラスされることで、より良い喫味の葉巻に仕上がっている。
比較するべき葉巻は、”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト”と”A.J. フェルナンデス ニューワールド カメルーン ショートロブスト”だが、前者ほど土の素朴感が強くなく、後者ほどニコチンが強くなく、スパイシーで爽やかな喫味を実現している。
この小さくてリーズナブルな葉巻は、奇しくもオリバ社製葉巻の中で、私が最も好きな葉巻となってしまった。
だが、小さい葉巻であるが故、あっという間の53分であったことが唯一の不満だ。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、4.0/5点寄りの4.5/5点を与えるに相応しい葉巻だと判断した。
参考までに、この”オリバ セリー G /Oliva Serie G”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、86~93ポイントという高評価を得ており、この”スペシャル G”ビトラに於いては88ポイントという評価を得ています。また、この”ロブスト”ビトラは、2006年の葉巻トップ25(91ポイント11位)への入賞を果たしています。
喫煙時間
喫煙時間:53分
味覚フレーバーグラフ
| チョコレート(カカオ豆) | ★☆☆☆☆ | 
| スィーツ(甘さ) | ★★☆☆☆ | 
| クリーム(滑らかさ) | ★★☆☆☆ | 
| コーヒー(苦み含む) | ★☆☆☆☆ | 
| トースト(パン・穀物) | ★★☆☆☆ | 
| 木(杉・オーク等) | ★★★★☆ | 
| 革 | ★★★☆☆ | 
| 土(素朴さ) | ★★★☆☆ | 
| 草(わら・ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ | 
| ナッツ | ★★☆☆☆ | 
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★★☆ | 
| フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ | 
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★★☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $6.29 (1ドル148円換算にて931円)
 - ヨーロッパ圏内参考価格 €6.10 (1ユーロ160円換算にて976円)
 - 日本国内価格 ¥1,210 (参考日本販売価格倍率1.27倍)
 
葉巻重量
- 葉巻購入時重量 6.52g
 - 加湿・熟成後重量 6.44g (葉巻ヘッドカット後重量6.34g)
 - ドライシング後重量 6.30g (葉巻ヘッドカット後)
 - △減少重量 (△減少割合) △0.04g (△0.63%)
 
ギャラリー
追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2025/8/11
今回で2本目となる、”オリバ セリー G スペシャル G”を喫煙する。
今回喫煙する葉巻は、”自家製発酵器内密封熟成”方法で36日間葉巻を熟成させ、その後、平均室温29℃・湿度68%の自宅ヒュミドール内にて7日間加湿・熟成させている。(計43日間熟成)
喫煙前に8時間ほど、湿度50%のシリカゲル入りドライシング・ボックス内で、”ドライ・ボクシング”を行う。
ドライシング前に6.93g(カット後)あった葉巻重量は、ドライシング後には6.88gになっており、全体の0.72%という適切と言える葉巻内包湿度が減少したことを確認してから喫煙を開始する。
着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、約2分半かけて着火する。
自宅リビングソファーにて、2022年に配信されたアメリカ合衆国のSF映画である、”アダム&アダム/The Adam Project”を見ながら喫煙する。
この映画は、”ライアン・レイノルズ”や”ゾーイ・サルダナ”が出演しているSF映画だが、正直、あまり見るつもりは無く流しながら喫煙していたのだが、映画よりも先に葉巻の喫煙が終了したため、映画視聴も中断することにした。
ま、今時ありがちな、コメディタッチのアクション映画と言ったところなのだろう。
暇があれば、続きを見てみたいと思う。
映画の話はさておき、早速、葉巻レビューに入りたいと思う。
序盤は、強い爽やかさを伴う杉の木と少量の革と土の味でスタートする。
強い爽やかさを伴うが、決して酸味には至らないところが素晴らしい。
背景には、ごく軽い小麦粉の風味がある。
良い喫味の葉巻だ。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、少しの苦みを含むたっぷりのペッパー(白胡椒)があることを確認する。
ペッパー・スパイスの効き方は、アフリカ産カメルーン種のラッパーを纏った葉巻の典型的な味だ。
また、強い爽やかさもオリバ社製葉巻特有の味と言って良いだろう。
だが、序盤から終盤に至るまで、たっぷりのペッパー・スパイスからくるごく僅かな苦みを伴う喫味であったことも、付け加えておきたい。
個人的には、カメルーン種ラッパーを纏った葉巻としては、”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト”が最も好きな葉巻ではあるが、それよりも400円程安い価格で手に入るこの葉巻も価値ある1本と言えるだろう。
ちなみに、ペルフェクト形状でありながら、1度も火入れ修正することなく、喫煙終了時まで火が均一に燃え進む、この素晴らしい製造品質には驚かされる。
今回の”自家製発酵器熟成”された葉巻の葉巻独自5段階評価は、自家製発酵器熟成の効果は殆ど感じられなかったが、今回はごく僅かな苦みを伴っていたことから、前回の4.0/5点寄りの4.5/5点から、4.0/5点に格下げすることとしたが、それでも私としてはかなりの高評価を与えていると考える。
喫煙時間43分。
  
  
  
  
			
			
			
			
			
			

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