ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト/La Galera Imperial Jade Chiquito Perfecto
葉巻/シガー情報
ブランド名 | ラ・ガレラ |
シリーズ名 | インペリアルジェイド |
ビトラ | チキートパーフェクト |
葉巻の長さ | 101.6mm (4インチ) |
葉巻の直径(リングゲージ) | 15.9mm (40) |
ラッパー | カメルーン共和国産 カメルーン種 |
バインダー | ドミニカ共和国産 クリオロ種 |
フィラー | ドミニカ共和国産 ピロト・クバーノ種 , クリオロ’98種 |
生産国 | ドミニカ共和国製 |
価格 | 1,600円 (2024年3月現在) |
この”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト/La Galera Imperial Jade Chiquito Perfecto”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、1936年にドミニカ共和国で創業した”タバカレラ パルマ/Tabacalera La Palma”タバコ葉農園兼葉巻工場を持つ葉巻ブランドの”ラ・ガレラ/La Galera”から、2021年に発売された新作葉巻シリーズからの1本である、”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト/La Galera Imperial Jade Chiquito Perfecto”です。
以前に、この葉巻シリーズのロブストビトラである、”ラ・ガレラ インペリアルジェイド ロブスト/La Galera Imperial Jade Robusto”の喫煙レビューをしていますが、その葉巻は、上質な杉の木と革と土の味に、適量のペッパー(白胡椒)、背景に糖蜜の甘さと紅茶の苦みを伴う花(フローラル)の味が味わえる、実に吸い心地の良い葉巻でした。
”ラ・ガレラ”は、私のお気に入りの葉巻メーカーですので、今後、全ての葉巻シリーズの全てのビトラを喫煙していこうと思っています。
今回喫煙レビューする、”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト”は、ロブストビトラと同じタバコ葉構成内容で、且つ、同じタバコ葉配合率で作られているらしく、ロブストビトラと同じような旨さを体感できると考えています。
ちなみに、ビトラ名となっている”チキート”とは、”タバカレラ パルマ”葉巻工場でこの葉巻を巻いているトルセドールの名前であり、このチキート氏唯一人が、この葉巻を巻き上げているのだそうです。
確かに、このパーフェクト(ペルフェクト)ビトラは、変わった形をしているため、誰でも巻ける葉巻では無さそうです。
過去に喫煙レビューした、”マカヌード マデューロ ディプロマット”に似た形をしていますが、ディプロマットは葉巻フットがフラットにカットされていたため、着火もごく普通に行うことが出来ましたが、今回喫煙するパーフェクトビトラは葉巻フットも先細りになっていて、且つ、ラッパーで閉じられているため、着火も少し難しそうです。
このパーフェクト形状の葉巻には一体何の意味があるのかと、この葉巻形状のメリットを調べてみましたが、葉巻の味の移り変わりを、よりダイナミックに楽しめる形状であるのがこの、”パーフェクト(ペルフェクト)”ビトラなのだそうです。
ラッパーで閉じられた葉巻フット側の、先端部分だけに火を点けることで、最初はラッパーの純粋な味だけを楽しみ、次にラッパーとバインダーの複合された味を楽しみ、そして膨らんだ葉巻ボディ部分ではフィラーを含めた全ての味を満喫できるようになっているのだそうです。
葉巻ヘッド側に向かって細くなっていく、テーパー形状になったパーフェクトビトラは、フィラーに使用しているタバコ葉の味が、次第に弱まっていくのを楽しめるようです。
なんとまぁ、よく考えられた形(ビトラ)なことで…。
この葉巻は、カメルーン共和国にて栽培されたカメルーン種のタバコ葉をラッパーに使用しているため、着火直後の味は、純粋なカメルーン共和国産カメルーン種のタバコ葉の味を確かめることが出来そうです。
参考までに、”ラ・ガレラ/La Galera”という葉巻ブランドは、1936年にドミニカ共和国で創業した、”タバカレラ パルマ”タバコ葉栽培&葉巻製造工場で製造されている葉巻であり、三世であり四代目オーナーの、”ホセ・アルナルド・ブランコ/Jose Arnaldo Blanco”(通称ジョシー/Jochy)が開発した、自社葉巻ブランドです。
この、”ラ・ガレラ”葉巻ブランドの特徴は、ラッパー以外のタバコ葉は、全て自社タバコ葉農園で栽培したタバコ葉を使用しており、フィラーには、”ピロト・クバーノ/Piloto Cubano”や、”クリオロ’98/Criollo’98”、そして”金の髪”という異名を持つ”ピロ・デ・オロ/Pelo de Oro”等の高級品種のタバコ葉を使用しています。
この”チキート パーフェクト”ビトラは、ロブストビトラと比べて、どのような違いがあるのか、喫煙するのが楽しみです!
それでは、”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト/La Galera Imperial Jade Chiquito Perfecto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー
まずは外観から見ていきましょう。
カメルーン共和国産カメルーン種のラッパーで巻かれた”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト/La Galera Imperial Jade Chiquito Perfecto”は、コロラド~コロラドマデューロ色(少し濃い茶色)をしていています。
前回喫煙したロブストビトラよりも、少し色は濃いように感じます。
葉巻表面にはごく僅かな艶はあるものの、基本的にはサラっとした表面仕上げとなっています。
葉巻に巻かれている大きなバンドロール(シガーリング)は、白地に淡い緑色を使用した、なんとも言い難い色使いとなっているのですが、これには”完全生分解性”のものが使用されていて、土壌や水中の微生物により最終的には水と二酸化炭素に分解されて自然に還るよう作られているものだそうで、色使いのセンスには疑問を感じましたが、その意義には納得しています。
葉巻を指で摘まんでみると、しっかりとした硬さがあり、葉巻表層部の弾力も殆どありません。
葉巻ボディからの芳香性は、カメルー種ラッパーらしい、スパイシーで爽やかな甘い香りと、僅かですが牛舎系の香りもします。
葉巻全体を手に持って確認すると、特に太い葉脈などは見当たらず、素朴で美しい外観をしています。
この葉巻は、平均気温16℃・湿度74%に維持した自家製ヒュミドール内にて、42日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する7時間前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うことは、葉巻フット側が閉じらている為、行うことができませんでした。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から逆15度の角度で固定し、回転させつつ、葉巻フットの突起部のみを燃焼させ(約1分20秒間)、突起部がしっかりと灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)
※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、革と杉の木の味からスタートする。
流石に引き抵抗(ドロー)はかなり重いが、吸えなくはない。
直ぐに、スパイシーな土の味が追加される。
この味が、アフリカ・カメルーン共和国産 カメルーン種のタバコ葉の味なのだと理解する。
カメルーン種のタバコ葉の味は、スパイシーな革と土の味であり、この葉巻を特徴付ける重要な要素だと分かる。
喫煙開始5分時点で、引き抵抗(ドロー)は通常の重さに近づいてくる。
背景には、蜂蜜や糖蜜の甘さがある。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、花(フローラル)の風味を伴うペッパー(白胡椒)がしっかりと効いていることを確認する。
旨い!
喫煙開始15分時点では、革と土の味に、はっきりとした花の味が追加され、スパイシーで素朴な味となり、喫煙することがとても心地良い。
燃焼挙動は意外と良好で、こんな形であるにも関わらず、燃焼は均一に進む。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)
喫煙開始から20分以降の中盤は、まずバンドロール(シガーリング)を剥がす(引き抜く)ことから始める。
中盤の味は、序盤の味に、繊細な苦みが伴い始めるが、決して嫌な苦みではなく、紅茶の苦み成分に感じるため、それも吸い心地の良さの一つとなる。
喫煙開始29分時点で、1回目の灰折を行う。
灰はしっかりとした感触と共に折れる。
この時点でも燃焼挙動はとても良く、喫煙開始前にはこの形ゆえ、火入れ修正作業に四苦八苦するのではないかと危惧したが、それは全くの杞憂であり、均一に燃焼は進んで行く。
流石、選び抜かれたトルセドールである、”チキート”氏が巻く葉巻だと感心する。
副流煙の香りには、スパイシー且つ甘く香ばしい香りが含まれており、とても心地良い気分になれる。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム~ミディアムフル、フレーバー(風味)もミディアム~ミディアムフルと言ったところか。
この中盤での引き抵抗(ドロー)は、多少重めではあるが、しっかりとした量の煙を口蓋に引き込めるし、この小さな葉巻を長い時間楽しむためには、このくらい重い方が適正だと思える。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)
喫煙開始から40分以降の終盤は、中盤の味を引き継ぎ、スパイシーな花畑の風味と紅茶の繊細な苦みを楽しめる。
ここ最近、私は”ラ・オーロラ コロホ”でも味わうことが出来る、この花(フローラル)の風味に執心しているが、両者を比較すると、この葉巻の方がスパイス感と土の素朴な味が強く、より複雑であり、私好みの味だと言える。
決して、私が好きなカカオ豆と土の味がメインの味ではないが、化学物質が添加されていない、”天然の高級タバコ”を吸っているような感覚だ。
喫煙開始48分時点で、2回目の灰折を行う。
喫煙開始60分時点でも嫌な苦みや鋭さはないが、吸う煙に熱を感じ始めた時点で、喫煙を終了することとした。
葉巻テイスティング総評
総評として、この”ラ・ガレラ インペリアルジェイド チキートパーフェクト/La Galera Imperial Jade Chiquito Perfecto”は、土と革と杉の木の味に、しっかりと効いたペッパー(白胡椒)、背景にある蜂蜜の甘さを伴う花畑の風味を味わえる、実にスパイシーで素朴な素晴らしい葉巻だと言える。
但し、この葉巻シリーズのロブストビトラと比べると、ストレングス(ニコチン量)は少し強く、小さな葉巻であってもニコチンには注意して喫煙する必要がある。
今回初めてパーフェクト(ペルフェクト)ビトラを喫煙し、着火直後にアフリカ・カメルーン共和国産 カメルーン種のタバコ葉の味を確認することができたが、そのスパイシーな土と革の味は、この葉巻の根幹となっている味であることが分かった。
ラッパー1枚で、これほど葉巻の味に影響を与えているとは、驚きだ。
この葉巻は、私が好きなカカオ豆と土の味が主体の葉巻ではないが、このタバコらしい葉巻の味は、吸っていて実に心地良い。
小さな葉巻ではあるが、引き抵抗(ドロー)が多少重いこともあり、1時間以上の喫煙が楽しめることから、1本1,600円の価値は十二分にあると考える。
”ラ・ガレラ”の葉巻は、アメリカ市場に味を寄せることなく、あくまでドミニカ共和国産のタバコ葉の素晴らしさを、実直に訴える葉巻作りをしているところに、私はとても共感する。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、良質で素朴なタバコ葉の味を楽しめることから、4.0/5点寄りの4.5/5点とした。
参考までに、この”ラ・ガレラ インペリアルジェイド/La Galera Imperial Jade”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、87ポイント~90ポイントという評価を得ていますが、この”チキートパーフェクト”ビトラに於いては、ランク外となっています。
喫煙時間
喫煙時間:64分
味覚フレーバーグラフ
チョコレート(カカオ豆) | ★★☆☆☆ |
スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
コーヒー(苦み含む) | ★★☆☆☆ |
トースト(パン・小麦粉) | ★☆☆☆☆ |
木(杉・オーク等) | ★★★☆☆ |
革 | ★★★★☆ |
土(素朴さ) | ★★★★☆ |
草(わら・ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
ナッツ | ★☆☆☆☆ |
ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★★☆ |
フルーツ(酸味含む) | ★☆☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★☆☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $6.92 (1ドル148円換算にて1,025円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €10.40 (1ユーロ160円換算にて1,664円)
- 日本国内価格 ¥1,600 (参考日本販売価格倍率1.19倍)
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