ドン・ドゥアルテ クラシコ ロブスト/Don Duarte Clasico Robusto
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | ドン・ドゥアルテ |
| シリーズ名 | クラシコ |
| ビトラ | ロブスト |
| 葉巻の長さ | 127mm (5インチ) |
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 20.6mm (52) |
| ラッパー | ニカラグア産 ハバノ2000 (H2000) |
| バインダー | ニカラグア産 |
| フィラー | ニカラグア産 & メキシコ産 |
| 生産国 | ニカラグア製 |
| 価格 |
この”ドン・ドゥアルテ クラシコ ロブスト/Don Duarte Clasico Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、私が初めて葉巻を購入したリカーショップに置いてあった数少ない葉巻の中の一つであり、とても興味があったニカラグア産の葉巻である、”ドン・ドゥアルテ クラシコ ロブスト/Don Duarte Clasico Robusto”です。
なぜ、直ぐさま購入しなかったのかというと、ニカラグア産の葉巻は強くて初心者には適していないとの情報を得ていたため、葉巻を吸い始めた当初は、ドミニカ共和国産の葉巻ばかりを購入していました。
今考えると、正しいとは言えない情報でしたが、私が最初に吸ったニカラグア産の葉巻は、葉巻喫煙を始めて20本目での、”ホヤ・デ・ニカラグア クラシコ セレクション B”でした。
その、ミルクチョコレートやバニラの甘みと、アロマティックでマイルドな喫味は、その当時の私には衝撃的でした。
もっと早くニカラグア産の葉巻を吸い始めていれば良かったと、後悔したのを覚えています。
結局のところ、どこの国で製造した葉巻であるかの問題ではなく、葉巻メーカーの方向性とマスター・ブレンダーの技術次第で、葉巻の味は決まるということなのだと思います。
葉巻初心者の方や葉巻を始めた女性の方へ、私は、最初から葉巻産地などにはこだわらず、葉巻メーカー及び経営者の生い立ちや、マスター・ブレンダーの嗜好性などを参考に、葉巻を選択していただくのが良いのではないかと思います。
なにより、葉巻を購入するための事前調査こそ、葉巻趣味として最も重要な楽しみに他ならないからです。
今回喫煙する葉巻は、”ドン・ドゥアルテ/Don Duarte”という葉巻メーカーのものであり、キューバー出身の伝説のマスター・ブレンダーであり、シガー・ローラーでもある、”エヴェリオ・オビエド/Evelio Oviedo”が、ブレンドを担当しています。
この、エヴェリオは、キューバの有名葉巻メーカーである、”アップマン/H. Upmann”工場で23年間働いていたことがあり、アップマンの受賞歴のある有名な葉巻のブレンドも担当しています。
また、キューバの超有名葉巻メーカーである、”モンテクリスト/Montecristo”の、No.1とNo.4も、このエヴェリオがブレンドを行っているとのことです。
キューバ産”モンテクリスト No.4”と言えば、世界で一番売れている葉巻だと言われていますので、エヴェリオがブレンドを担当しているこの、”ドン・ドゥアルテ クラシコ ロブスト/Don Duarte Clasico Robusto”に、とても期待感が高まりますね!
”ドン・ドゥアルテ”という葉巻ブランドは、2008年に立ち上げられた葉巻メーカーであり、オーナーの”ドン・ロジャー・ドゥアルテ・ロドリゲス/Don Roger Duarte Rodriguez”は、ニカラグアのタバコ葉栽培者であり、エステリの創設者の一人でもある、”ドン・ラファエル・ロドリゲス/Don Rafael Rodriguez”を曾祖父に持つ家系の生まれです。
デュアルテ自身も、タバコ葉栽培供給会社であり、葉巻製造会社でもある、”アガノルサ・リーフ/Aganorsa Leaf”で社長を務めていた経歴があり、そのときに、”マイファーザー”葉巻会社のドン・ペピン・ガルシアなどの人たちと協力関係にありました。
その人たちのツテから、キューバの伝説的マスター・ブレンダーである、エヴェリオ・オビエドに出会い、この葉巻ブランドが完成するまでに至ります。
ちなみに、この葉巻は、”プラセンシア”のニカラグア工場にて製造されています。
しかし、エヴェリオは、キューバの伝説的マスター・ブレンダーで、モンテクリストNo.4などを創作してきましたが、キューバ産のタバコ葉のみでブレンドすることと、非キューバ産のタバコ葉だけでブレンドするのでは、やはり勝手も違ってくるのではないかと、私は考えています。
その真偽は、この葉巻を吸ってみれば分かるというものです!
それでは、”ドン・ドゥアルテ クラシコ ロブスト/Don Duarte Clasico Robusto”(日本での財務省登録名称は”Don Duarte Clasico Intermedia Robusto”)葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
ニカラグア産ハバノ2000で巻かれたラッパーを持つ、”ドン・ドゥアルテ クラシコ ロブスト/Don Duarte Clasico Robusto”は、滑らかで、やや艶があり、コロラドマデューロ色(茶褐色)をしています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は、アイボリー色やオレンジ色や赤色や紺色など、ややカラフルな色調の中に、”DON DUARUTE”と、ブランド名が描かれています。
葉巻を指で摘まんでみると、程々にしっかりとした硬さがあり、十分な量のタバコ葉が使われていることが分かります。
葉巻ボディ表面は、滑らかで、太めの葉脈等も見当たらず、美しさを感じます。
この葉巻は、平均温度28℃湿度69%に維持した自家製ヒュミドール内にて、13日間の加湿・熟成を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、軽くローストした干し草の香りがして、引き抵抗は軽すぎず重すぎずで、とても良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)を炎から2cm程離して煽るようにゆっくり且つしっかりと炙り(約2分間)、その後、パージ(葉巻を咥えて息を吹く)を行ってガス抜きをしてから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、ローストされた上質な杉の木と、たっぷりのペッパーでスタート。
ナッツの味も、確認する。
喫煙開始10分時点で、味の主役が、ローストされた杉の木の味から、ローストされた革の味へと入れ替わる。
そして、背景にあった甘みが、前面に出てきた。
この甘さを具体的に例えると、糖蜜や蜂蜜の甘さと言ったところか。
喫煙開始16分時点で、軽い土の味が追加される。
ストレングス(強さ)はミディアムだがコクがあり、しっかりとした喫味がある。
ドロー(引き抵抗)は、重くも軽くもなく、とても吸いやすい。
燃焼挙動は、今のところ完璧と言って良く、1円玉を積み重ねたような灰が形成されている。
喫煙開始25分時点で、1回目の灰折を行う。
灰は軽い力で折れ、意外ともろいようだ。
序盤の印象としては、全ての味が纏まっていて、バランスを崩すような味が存在していない。
旨い。
心を揺さぶるような、刺激的な味ではないが、ある意味、”優等生”のような葉巻の味と言える。


葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から30分以降の中盤は、糖蜜や蜂蜜のような甘みが、レーズンのような酸味のある、フルーティな甘みに変化してきた。
ごく僅かなトースト(パン)の味も確認する。
やはり、旨い!
ストレングスは、ミディアムからミディアムフルに変わってきて、よりコクが強くなってきた。
喫煙開始40分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がそうとしたが、全く剥がれないので、葉巻ヘッド側から引き抜いた。
喫煙開始44分時点で、灰をうっかり自然落下させてしまった。
やはり、灰はかなりもろいようだ。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から50分以降の終盤は、ストレングスがフルボディの葉巻へと変化する。
これぞ、”ニカラグアの葉巻!”と言った味の強さだ。
しかし、味のバランスは依然と保たれていることに、驚く。
喫煙開始55分時点で、ロースト感が増してきた。
喫煙開始60分時点で、甘みも減少し、味のバランスも崩れ出してきたので、この辺で喫煙を終了することとした。


葉巻テイスティング総評
総評として、この”ドン・ドゥアルテ クラシコ ロブスト/Don Duarte Clasico Robusto”は、ローストされた上質な革と杉の木とナッツと土の味に、たっぷりのペッパーと、背景に糖蜜や蜂蜜の甘さやレーズンの甘さと酸味、そしてごく僅かなトースト(パン)の味を味わえる、とても優秀な葉巻だと言える。
世界で最も有名な、キューバ産”モンテクリストNo.4”を設計した、”エヴェリオ・オビエド”がブレンドを担当したノンキューバ産葉巻を初めて吸ってみたが、彼の嗜好性と方向性と趣旨を、大まかにだが理解できたと思う。
全ての味のバランスが取れていて、何かの味が特出することもなく、上質な味に纏め上げることに重きを置いているようだ。
この味を理解したことで、全てのハバノスブランド葉巻の測定基準となる、キューバ産”モンテクリストNo.4”を吸う準備は出来たと考える。
”さっさと、キューバ産葉巻を吸ってしまえばいいのに?”と、突っ込みたくなる諸氏も多いのではないかと思うが、この、”調査と予測と計画と実行”こそが、葉巻が趣味として成立するための、重要な手順なのだ!
なんてね。(^.^)
この、”ドン・ドゥアルテ クラシコ ロブスト/Don Duarte Clasico Robusto”は、ミディアム~フルボディの葉巻であり、個人的には少々強い葉巻であるため、デイリー・シガーとはならないが、上質な葉巻であることに間違いは無い。
シガーアフィショナードで高得点を叩き出す葉巻は、たまに吸う分には素晴らしい満足感を与えてくれるが、それらは日常に楽しむ葉巻ではないことを、私は最近理解した。
現時点の私にとって、日常に楽しむデイリー・シガーとして欲するものは、”アルファンブラ”や、”ラ・オーロラ”や、”ベガフィナ”や、”ホヤ・デ・ニカラグア”のような、喫味が強すぎず、吸いやすい葉巻のようだ。
では、そろそろ、キューバ産葉巻でも、吸ってみるとしましょうか?(^.^)
喫煙時間
喫煙時間:65分
味覚フレーバーグラフ (追記レビュー時毎に更新)
| チョコレート(カカオ豆) | ★★☆☆☆ |
| スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
| クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
| コーヒー | ★★☆☆☆ |
| トースト(パン・小麦粉) | ★★☆☆☆ |
| 木(杉・オーク等) | ★★★☆☆ |
| 革 | ★★★☆☆ |
| 土(素朴さ) | ★★☆☆☆ |
| 草(わら・ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
| ナッツ | ★★★☆☆ |
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ |
| フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度 (追記レビュー時毎に更新)
おすすめ度:★★★☆☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 -
- ヨーロッパ圏内参考価格 €6.80 (1ユーロ160円換算にて1,088円)
- 日本国内価格 ¥1,500 (参考日本販売価格倍率1.38倍)
葉巻重量 (2024/9/21追記レビュー時のデータ)
- 葉巻購入時重量 15.22g
- 加湿・熟成後重量 14.83g (葉巻ヘッドカット後重量14.63g)
- ドライシング後重量 14.58g (葉巻ヘッドカット後)
- △減少重量 (△減少割合) △0.05g (△0.34%)
ギャラリー
追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2024/9/21

今回が2本目となる”ドン・ドゥアルテ クラシコ ロブスト/Don Duarte Clasico Robusto”を喫煙する。
私が得ている情報によると、この”クラシコ”葉巻シリーズはデッドストックとなっていて、現在は”ゴールデン”葉巻シリーズに移行しているとのことだが、何故か今更バンドロール(シガーリング)がより豪華な仕様のものへと変更されているものを喫煙する。
平均室温28℃・湿度64%の自宅ヒュミドールにて、14日間加湿・熟成したものを吸う。
喫煙前に8時間ほど、湿度54%のシリカゲル入りドライシング・ボックス内で、”ドライ・ボクシング”を行う。
ドライシング後の減少重量を測定してみると、0.05g減少しており、全体の0.34%の葉巻内包湿度を減少させたことを確認する。
葉巻内包湿度はそれほど減少させることが出来なかったが、そのまま喫煙を開始する。
着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、約3分半かけて着火する。
自宅リビングソファーにて、2021年に放映が始まったアメリカの SFブラックコメディドラマである”メイド・フォー・ラブ”のシーズン1を見ながら喫煙する。
このドラマのことは良く知らないが、見るドラマが見つからなかったため、気軽に流し見程度に見始めることにした。
では早速、葉巻レビューに入りたい。
序盤は、爽やかな杉の木とナッツの味からスタートする。
他に、土と革の味もあるだろうか。
直ぐに、軽くトーストしたパンの味を確認する。
背景には、糖蜜や蜂蜜の甘さがある。
副流煙の香りには、甘く香ばしい香りが含まれている。
なかなか旨い。
だが、今回は喫煙序盤から舌にごく軽い苦みを終盤まで感じることとなる。
理由は定かではないが、湿度54%のドライシングボックスで8時間ドライシングした筈なのに、葉巻内包湿度が0.34%しか減少させられなかったことが原因なのだろうか?
とは言え、喫煙時間80分という長い時間を、何事も無かったかのように喫煙を楽しむことが出来た。
葉巻管理に関して言えば、出来れば自宅ヒュミドールでの加湿・熟成は、最低でも1ヶ月間は行ったほうが良いということと、ドライシングボックス内に設置しているシリカゲル(除湿剤)は、適宜、電子レンジの解凍モードで2分間の加熱を2回実施するようにしたほうが良さそうだ。
デジタル湿度計は54%を示していたが、狂っていることもあるため、たまに他の湿度計とローテーションして確認したほうが良いだろう。
今回はごく軽い苦みを舌に感じながらの喫煙であったが、今回の葉巻独自5段階評価は、前回と同様の4.0/5点が妥当だと判断したが、3.5/5点寄りであることを付け加えておきたい。
喫煙時間約80分。


コメント
こちらの葉巻も気になりますね~
普段行かれるお店にはいろいろなシガーが置いてあるのでしょうか?
こちらは茨城の田舎で近くにそういったお店がないのでネット購入です(^^;
とうとうキューバン葉巻いっちゃうんですか!?
次回も楽しみにしてます!
コメントありがとうございます。
私が葉巻を購入しているお店は、有楽町の交通会館にある、「Kagaya」という葉巻販売店で、最近は毎週欠かさず通っています。(^.^)
キューバ葉巻もつい最近入荷され始めましたが、数十本の葉巻が、2週間足らずで売り切れてしまいました。(^^;)
次回入荷したときには、1本だけ購入して、2ヶ月以上寝かせてから試飲してみようと思っています!