A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales

4.0
A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 ヘニアレス (ショートロブスト)/Geniales (Short Robusto)
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A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales

葉巻/シガー情報

ブランド名 A.J. フェルナンデス
シリーズ名 ラストコール ハバノ
ビトラ ヘニアレス (ショートロブスト)
葉巻の長さ 114.3mm (4.5インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 19.1mm (48)
ラッパー アメリカ合衆国・ペンシルベニア産 ブロードリーフ マデューロ
バインダー ニカラグア産
フィラー ニカラグア産
生産国 ニカラグア
価格 1,700円 (2024年6月現在)

この”A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ニカラグアに大規模な葉巻工場とタバコ葉農園を持つ葉巻メーカーの、”A.J. フェルナンデス/A.J. Fernandez”からの1本である、”A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales”です。

過去に喫煙したことがある、ラッパーにハバノ2000種を使用した”A.J. フェルナンデス ラストコール ハバノ ヘニアレス”がなかなか美味であったため、今回は同じビトラでマデューロラッパーを使用したこの”A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス”を喫煙してみることにしました。

この”ラストコール”葉巻シリーズの葉巻は、A.J.フェルナンデスの葉巻の中では低価格帯の葉巻として分類されるのですが、幸運にもA.J.の工場や農場に訪れることが出来た葉巻愛好家たちに配るためブレンドされた葉巻とのことです。

即ち、低価格帯で販売されている葉巻とは言え、A.J.はこの葉巻の味に自信を持っているようです。

その自信は味にも表れており、”ラストコール ハバノ”シリーズは、上質で爽やかな杉の木と土と革とナッツの味に、適量のペッパー(白胡椒)、背景に軽い糖蜜の甘さがある、シンプルながら雑味の無い、葉巻としての基本の味を味わえる良い葉巻でした。

今回喫煙する”ラストコール マデューロ”シリーズも、きっと期待できる良い葉巻ではないかと考えている。

参考までに、A.J. フェルナンデスの社長である、”アブデル・J・フェルナンデス”は、1979年生まれのキューバ人ですが、24歳になった2003年に、ニカラグアへ移住します。

最初は叔父が経営する、”ネストル・プラセンシア”で短期間働きましたが、すぐにエステリに自身の小さな葉巻工場をオープンし、他社ブランドの葉巻製造請負を開始します。

製造を請け負う他社ブランドとしては、”ロッキーパテル”や”ディーゼル”などの、有名葉巻メーカーの葉巻も請け負うことが出来ました。

2008年には自社のタバコ葉農園を所有することになり、2010年には”A.J. フェルナンデス”初の自社ブランド葉巻である、”サンロターノ/San Lotano”葉巻シリーズの製造・販売するまでに至りました。

それでは、”A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

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まずは外観から見ていきましょう。

アメリカ合衆国・ペンシルベニア産 ブロードリーフのラッパーで巻かれた、”A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales”は、マデューロ色(褐色)~オスクロ色(黒褐色)をしていて、葉巻表面は滑らかで艶は少なく、木目細やかな美しい外観をしています。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は、白色と金色を使用した中に、”Last Call”という葉巻シリーズの文字が描かれたシンプルなものとなっています。

葉巻を指で摘まんでみると、しっかりと巻かれていながら、葉巻表層部には程良い弾力を備えており、葉巻表面も木目が細かく滑らかです。

葉巻ボディからは、香ばしい良い香りがします。

葉巻全体を手に持って確認すると、太い葉脈などは全く見当たらず、滑らかな仕上がりとなっています。

この葉巻は、平均室温26℃・湿度67%に維持した自家製ヒュミドール内にて、18日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する13時間前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、干し草の味がして、引き抵抗は重くも軽くもなく、良好と言えます。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約3分間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

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※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、ローストされ濃厚な杉の木の味からスタートする。

直ぐに、僅かな酸味を伴うカカオ豆と土の味が追加される。

少量だが、焦がした革とナッツの味も確認できる。

背景には、カカオ豆90%のダークチョコレートの甘さや、焦がしたメープルシロップの甘さがある。

煙は上質で、なかなか旨い。

着火後の引き抵抗(ドロー)は少し重めだが、ゆっくりと煙を引き込むことで、しっかりとした量の煙を口蓋に引き込むことが出来る。

レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、僅かな苦みを含む適量の繊細なペッパー(白黒混合の胡椒)があることを確認する。

燃焼挙動は良好で、ここまでは片燃えに対する火入れ修正をすることなく、均一に火は燃え進む。

A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤の終わり頃ファーストサード

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

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喫煙開始から18分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。

灰は小気味良い感触と共に綺麗に折ることが出来る。

中盤の味は、ローストされた杉の木とカカオ豆と革と土の味を主体に、背景にある少しの酸味を含むローストされたカカオ豆の甘さの味で吸い進む。

この葉巻は他のマデューロ葉巻と同様に、少しの酸味(コーヒー豆由来の酸味)が含まれているため、個人的には前回喫煙した”ラストコール ハバノ”葉巻シリーズの方が好みだと言えるが、この葉巻も嫌みなところが無く、良い味だと思う。

出来ればコーヒー豆由来の酸味ではなく、ドライフルーツ系の酸味であれば尚良かったのだが、この価格帯の葉巻に、それは望み過ぎだろう。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

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喫煙開始から36分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うと同時に、バンドロール(シガーリング)を剥がすことから始める。

バンドロールは糊の量が多く、A.J.製の葉巻にしては綺麗に剥がすことが出来なかった。

終盤の味は中盤の味を引き継ぎ、嫌な苦みや鋭さが発生することなく、濃厚なマデューロ葉巻の味を楽しむことが出来る。

この”A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス”葉巻の味の系統は、過去に喫煙レビューした”マカヌード マデューロ ディプロマット”に似通ったところがあると言って良い。

使用しているラッパーも同じアメリカ合衆国産 ブロードリーフ マデューロであることも関係しているのだろう。

個人的には今回喫煙している”ラストコール マデューロ”に軍配が挙がると考えているが、それはより嫌みが無い味であることと、私がA.J.のファンであるからだろう。

喫煙開始55分時点でも、嫌な苦みや鋭さは無いが、吸う煙に少しの熱を感じ始めた時点で、喫煙を終了することとした。

A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終了後ファイナルアッシュ

葉巻テイスティング総評

総評として、この”A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ ヘニアレス/A.J. Fernandez Last Call Maduro Geniales”は、ローストされ濃厚な杉の木とカカオ豆と革とナッツの味に、僅かな苦みを含む適量の繊細なペッパー(白黒混合の胡椒)、背景に少しの酸味(コーヒー豆由来)を含むローストされたカカオ豆の甘さ(カカオ豆90%のダークチョコレートの甘さ)が味わえる葉巻だと言える。

”ラストコール ハバノ”が葉巻としての基本の味が味わえる葉巻であるのと同様に、この”ラストコール マデューロ”はマデューロ葉巻としての基本の味が味わえる葉巻だと言えよう。

そこそこリーズナブルな価格であることも含めて、マデューロ葉巻を試してみる最初の1本としてお勧め出来る葉巻だ。

勿論、個人的にもっと旨いと思えるマデューロ葉巻は他にもあり、”マイファーザー フロール デ ラス アンティラス マデューロ コロナ”等が挙げられるのだが、マデューロ葉巻の味と言うよりは、ドン・ペピンの葉巻として旨い味に仕上がっているため、マデューロラッパーを使用した葉巻の基本の味を理解するには、今回喫煙した”ラストコール マデューロ”や”マカヌード マデューロ ディプロマット”の方が分かりやすく、お勧めだ。

今回喫煙した葉巻の葉巻独自5段階評価は、3.5/5点寄りの4.0/5点とした。

参考までに、この”A.J. フェルナンデス ラストコール マデューロ/A.J. Fernandez Last Call Maduro”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、88ポイント~89ポイントという評価を得ており、この葉巻シリーズの”ヘニアレス”ビトラに於いては、ランク外となっています。

喫煙時間

喫煙時間:58分

味覚フレーバーグラフ

チョコレート(カカオ豆) ★★★★☆
スィーツ(甘さ) ★★★☆☆
クリーム(滑らかさ) ★★★☆☆
コーヒー(苦み含む) ★★☆☆☆
トースト(パン・穀物) ★☆☆☆☆
木(杉・オーク等) ★★★★☆
★★★☆☆
土(素朴さ) ★★★☆☆
草(わら・ハーブ含む) ★☆☆☆☆
ナッツ ★★☆☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★★☆☆
フルーツ(酸味含む) ★★★☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度

おすすめ度:★★★★★

世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)

  • アメリカ国内参考価格 $6.30 (1ドル148円換算にて932円)
  • ヨーロッパ圏内参考価格 -
  • 日本国内価格 ¥1,700 (参考日本販売価格倍率1.82倍)

葉巻重量

  • 加湿・熟成後重量 10.38g (葉巻ヘッドカット後重量10.16g)
  • ドライシング後重量 10.09g (葉巻ヘッドカット後)
  • △減少重量 (減少割合) △0.07g (0.69%)

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