エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto

3.0
エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 ショートロブスト/Short Robusto
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エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto

葉巻/シガー情報

ブランド名 エセンシア・デ・カリブ (Kuuts, LLC)
シリーズ名
ビトラ ショートロブスト
葉巻の長さ 101mm (3.98インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 19.8mm (50)
ラッパー エクアドル産 コネチカット種
バインダー ホンジュラス産
フィラー ホンジュラス産 & ニカラグア産 (ショートフィラー)
生産国 ホンジュラス製
価格 500円 (2025年5月現在)

この”エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回、葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ホンジュラスの”コンパニア・ホンデュレーニャ・デ・タバコス/Compania Hondurena de Tabacos”の葉巻会社”クーツ/Kuuts, LLC”が販売する葉巻シリーズからの1本である、”エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto”です。

この葉巻はとても安い価格で販売されているため、私が葉巻趣味を始めた当初から何度も購入することを考えましたが、ショートフィラー葉巻であることと、安すぎて味に不安を感じたことからスルーしてきましたが、やっと購入する機会がやってきました。

その理由はズバリ、私が独自に考案した”自家製発酵器熟成”方法にあります。

この手法を用いて葉巻を熟成させれば、不味い葉巻であっても、ある程度は”吸える葉巻”に変えてくれる可能性があるからに他なりません。

”安い葉巻は、何故安いのか?”という質問の答えは、多くの場合、完全に熟成させたタバコ葉を使用して巻かれていないことと、葉巻製造後の熟成期間を設けず、直ぐに出荷していることがその答えであると私は考えています。

既に葉巻として完成している状態であるため、タバコ葉の状態での熟成は行えませんが、葉巻製造後に行う熟成ならば、私の”自家製発酵器熟成”を用いて短期間で効果のある改善を行うことが出来ると思っています。

そうでなければ、未だに私はこの葉巻を購入していなかったことでしょう。(^^;)

この葉巻の味に対して、自家製発酵器熟成がどれほどの効果があるのか、実際に確かめてみることにしましょう!

参考までに、”コンパニア・ホンデュレーニャ・デ・タバコス”は、21世紀初頭からヨーロッパ向けの葉巻を製造していましたが、2013年からは”クーツ”葉巻会社として本格的にアメリカへの進出を開始し、今回喫煙レビューする”エセンシア・デ・カリブ”の他にも、”プラセレス レゼルバ”、”ミロ”、”タバカレラ サパタ”等の葉巻ブランドを販売しています。

それでは、”エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1

まずは外観から見ていきましょう。

エクアドル産 コネチカット種のラッパーで巻かれた、”エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto”は、コロラド色(茶色)をしていて、葉巻表面には程良い艶があり、細かな葉脈は沢山走っていますが、比較的美しい外観をしています。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)には、金色の装飾と赤色の下地の中に、葉巻ブランド名である”Esencia Del Caribe”の文字が描かれています。

葉巻を指で摘まんでみると、全体的に硬い仕上がりとなっているため、ドロー(引き抵抗)に少し問題があるかも知れません。

葉巻ボディからの芳香性は、ごく軽い牛舎系の香りがします。

この葉巻は、自家製発酵器にて38日間熟成した後、平均室温25℃・湿度69%に維持した自家製ヒュミドール内にて7日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する7時間前に、葉巻を湿度47%のシリカゲル入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、軽い麦わらの味がして、引き抵抗は少し重めですが、良好の範囲内と言えます。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約3分間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤ファーストサード

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、ロースト感を伴う杉の木の味からスタートする。

直ぐに、少量の革と土と草の味が追加される。

背景には、杉の木の樹液を思わせる甘さがある。

格安葉巻の割に悪くない味だが、序盤から感じるロースト感と少しの苦みが、快適な喫煙の邪魔をする。

着火後の引き抵抗(ドロー)は重めで、それが苦みの原因であることが分かる。

レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、少しの苦みを含む適量のペッパー(白胡椒?)があることを確認する。

ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)はミディアム~ミディアムフルと言ったところか。

喫煙開始17分時点で、僅かなリコリス(甘草)の風味が追加される。

エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤の終わり頃ファーストサード

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙中盤セカンドサード

喫煙開始から18分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。

灰は何の抵抗感(感触)も無く、軽い力で折れてしまう。

中盤の味は序盤の味を引き継ぐが、引き抵抗(ドロー)が軽くなってきたことで苦みが減少し、喫味は少し改善されるが、これはショートフィラー葉巻の特徴的な苦みであることに気付く。

副流煙の香りは、安葉巻らしからぬ、甘く香ばしい良い香りがする。

燃焼挙動は良好で、火入れ修正を必要とすることなく、火は均一に燃え進む。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終盤ファイナルサード

喫煙開始から36分以降の終盤は、まず2回目の灰折とバンドロール(シガーリング)を剥がすことから始める。

終盤の味は中盤の味を引き継ぎ、ロースト感由来の僅かな苦みを伴う杉の木と草と革と土の味を主体に吸い進む。

確かに旨い葉巻とは言えないのかも知れないが、それはショートフィラー葉巻に有りがちな苦みがそう思わせるだけで、決して基本の味が悪い訳ではない。

きっとこの葉巻に使用されているタバコ葉をロングフィラーのままで巻いていれば、そこそこ良い評価の葉巻になっていたことだろう。

喫煙開始56分時点の、苦みが少し気になりだした時点で、喫煙を終了することとした。

エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終了後ファイナルアッシュ

葉巻テイスティング総評

総評として、この、”エセンシア・デ・カリブ ショートロブスト/Esencia Del Caribe Short Robustoは、ロースト感を伴う少しの苦みを含む杉の木と草と革と土の味に、少しの苦みを含む適量のペッパー(白胡椒)、背景に杉の木の樹液のような甘さとリコリス(甘草)の風味が味わえる葉巻だと言える。

この葉巻はショートフィラーを使用した格安葉巻であるため、序盤から終盤まで少しの苦みを感じてしまうことは致し方ないと考えるが、葉巻の”基本の味”自体は決して悪いものではなく、途中で喫煙を止めることなく最後まで喫煙することが出来る、悪くない葉巻であった。

もし、この葉巻を私が葉巻趣味を始めた当初に喫煙していたならば、きっと、”こんな不味い葉巻は二度と吸うことはない!”と言っていたに違いない。(^^;)

今回、大した嫌みを感じることなく最後まで喫煙できたのは、適切なドライシングや自家製発酵器熟成を行ったことで、この葉巻のポテンシャルを最大限に発揮させることが出来たからだろう。

よくよく考えてみると、どんなに安価な葉巻であっても、その葉巻を開発して大量に生産している葉巻メーカーの人たちがいる訳であり、その人たちの多くが”こんな不味い葉巻を、よく吸えたもんだな!”などと言いながら製造しているとは、私には到底想像できない。

要は、葉巻を旨くするも不味くするも、葉巻を吸う人の葉巻管理に依存しているのではないかということだ。

キューバやニカラグアやドミニカ共和国等以外の気候が違う環境で葉巻を喫煙する場合に於いては、特にそうではないかと私は考えている。

過去に喫煙した同じ”クーツ/Kuuts, LLC”社製の葉巻である”プラセレス レゼルバ スター”も安価でありながら素晴らしい喫味を提供してくれたことから、製造している”コンパニア・ホンデュレーニャ・デ・タバコス”は、安価でありながら良質のタバコ葉が使用できる環境のようだ。

次回は同じ”クーツ/Kuuts, LLC”社が製造するロングフィラーを使用した葉巻である”ミロ ロブスト”を喫煙する予定なので、今から喫煙するのが楽しみでならない。

この”自家製発酵器熟成”された葉巻の葉巻独自5段階評価は、ショートフィラー特有の苦みがあることは否めないが、葉巻の”基本の味”自体は悪くないことを鑑みて、3.5/5点寄りの3.0/5点とすることとした。

喫煙時間

喫煙時間:60分

味覚フレーバーグラフ

チョコレート(カカオ豆) ★☆☆☆☆
スィーツ(甘さ) ★★☆☆☆
クリーム(滑らかさ) ★★☆☆☆
コーヒー(苦み含む) ★★☆☆☆
トースト(パン・穀物) ★☆☆☆☆
木(杉・オーク等) ★★★☆☆
★★☆☆☆
土(素朴さ) ★★☆☆☆
草(ハーブ含む) ★★☆☆☆
ナッツ ★☆☆☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★★☆☆
フルーツ(酸味含む) ★☆☆☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度

おすすめ度:★★★☆☆

世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)

  • アメリカ国内参考価格 -
  • ヨーロッパ圏内参考価格 €3.50 (1ユーロ160円換算にて560円)
  • 日本国内価格 ¥500 (参考日本販売価格倍率2.32倍)

葉巻重量

  • 購入時重量 9.95g
  • 自家製発酵器熟成後 9.44g (葉巻ヘッドカット後重量9.22g)
  • 加湿・熟成後重量 9.35g
  • ドライシング後重量 9.30g
  • △減少重量 (△減少割合) △0.05g (△0.53%)

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