マカヌード カフェ・ハンプトンコート/Macanudo Cafe Hampton Court
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | マカヌード |
| シリーズ名 | マカヌード カフェ (コネチカット) |
| ビトラ | コロナ |
| 葉巻の長さ | 139.7mm (5.5インチ) |
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 16.7mm (42) |
| ラッパー | アメリカ合衆国産 コネチカット種シェード |
| バインダー | メキシコ産 サンアンドレス種 |
| フィラー | メキシコ産 & ドミニカ共和国産 ピロト・クバーノ種 |
| 生産国 | ドミニカ共和国製 |
| 価格 | 1,380円 (2024年11月現在) |
この”マカヌード カフェ・ハンプトンコート/Macanudo Cafe Hampton Court”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、世界最大の葉巻製造会社である”ゼネラル シガー カンパニー/General Cigar Company”が手掛ける”マカヌード/Macanudo”葉巻ブランドからの1本である、”マカヌード カフェ・ハンプトンコート/Macanudo Cafe Hampton Court”です。
マカヌードの葉巻は、元々はキューバ産葉巻”パルタガス/Partagas”のブレンダーであった”ラモン・シフエンテス/Ramon Cifuentes”の指導の下、1968年にジャマイカで開発され、2000年以降はドミニカ共和国で製造されています。
”マカヌード”という名前も、元はキューバ産葉巻”パンチ/Punch”がグァテマラで製造していた葉巻に付けていた特定のビトラ名であり、それをセネラル・シガーが買い取って、新しい葉巻ブランドとして誕生させたようです。
意外にも、キューバとの関わりが垣間見える葉巻メーカーです。
葉巻趣味を始めた当初は、この”マカヌード カフェ・ハンプトンコート”を吸ってみたかったのですが、私が行きつけの葉巻販売店に在庫が無く、もう吸うことはないだろうと思っていた矢先、たまに行くもう一つの葉巻販売店の方にシレっと置かれていたため、即、購入してみることにしました。
ただ、”今更、マカヌード・カフェか…。”という気持ちも正直ありましたが、価格も手頃で人気のある葉巻ですので、吸ってみて損は無いと思っています。
葉巻の構成内容は、メキシコ産とドミニカ共和国産(ピロト・クバーノ種)のフィラーを、メキシコ産サンアンドレス種のバインダーで束ね、それをアメリカ合衆国産コネチカット種シェードラッパーで包んだものとなっており、それを知ると決して悪い葉巻では無さそうです。
ただ、値段が値段なだけあって、ラッパーは濁った色をしており、その地味な外観に心が躍ることはありません。(^^;)
何はともあれ、まずは吸って味を確認してみることにしましょう!
それでは、”マカヌード カフェ・ハンプトンコート/Macanudo Cafe Hampton Court”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー


まずは外観から見ていきましょう。
アメリカ合衆国産 コネチカット種シェードのラッパーで巻かれた、”マカヌード カフェ・ハンプトンコート/Macanudo Cafe Hampton Court”は、クラロ(極薄茶色)~コロラドクラロ(薄茶色)をしていて、シェードラッパーよりは少し茶色味を帯びた濁った色をしており、葉巻表面には僅かな艶があり、サラッとした質感をしていて、目立った葉脈などはありません。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は、白色と黄緑色と金色と黒色を使用しており、あまり良い色合いだとは言えません。
葉巻を指で摘まんでみると、全体的にしっかりとした硬さに仕上がっています。
葉巻ボディからは、ナッツ系の香りがします。
この葉巻は、平均室温21℃・湿度66%に維持した自家製ヒュミドール内にて、34日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する8時間前に、葉巻を湿度54%のシリカゲル入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、乾燥した干し草の味がして、引き抵抗は少し重めですが、良好の範囲内と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、杉の木の味からスタートする。
煙には、少しの酸味(金属由来)が含まれている。
その酸味の味は、鉛筆の鉛の芯を舐めたときの味がする。
杉の木の味と相まって、まさに鉛筆を燃やして吸っているかのような味となる。
この味をどう評価すれば良いのだろうか?
鉛筆を吸ってみたいか?
勿論、答えは”No!”なのだが、決して不味い葉巻ではないところが、逆に悩ましい。
喫煙開始9分時点で、少量の革と土の味が追加される。
着火後の引き抵抗(ドロー)は少し重めだが、十分な量の煙を口蓋に引き込むことが出来る。
燃焼挙動は良好で、火入れ修正を必要とすることなく、火は均一に燃え進む。
ストレングス(ニコチン量)はマイルド、フレーバー(風味)もマイルドと言ったところだろう。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、少し鼻に噛みつくような適量のペッパー(白胡椒)があることを確認する。
喫煙開始17分時点で、不意に灰が折れて、膝に落としてしまう。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から18分以降の中盤は、序盤の味を引き継ぐが、鉛筆の味は少し落ち着きを見せ始め、少しの酸味(金属由来)を帯びた、通常の杉の木の味と少量の革と土の味というシンプルな味で吸い進む。
旨くはないが、決して不味い葉巻という訳でもない。
副流煙の香りは、焦がした杉の木の香ばしさと小麦粉の香りがする。
背景には、少量の杉の木の樹液の甘さがある。
序盤よりも良い喫味で吸い進めることが出来る。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から36分以降の終盤は、まず実質2回目の灰折を行うことから始める。
終盤の味は、中盤の味を引き継ぎ、嫌な苦みや鋭さもないが、杉の木と革と土というシンプルな味で吸い進む。
この葉巻の味の系統として、過去に喫煙レビューした”アントニオ・ヒメネス コロナス”の味を思い出した。
それは杉の木の味がメインであることが主な理由なのだが、味の質としては今回喫煙している”マカヌード カフェ・ハンプトンコート”に軍配が挙がるのは間違いない。
喫煙開始43分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がす。
この時点で、ごく僅かなコーヒー豆の味が追加される。
喫煙開始54分時点で、実質3回目の灰折を行う。
灰は軽い力で簡単に折れてしまう。
この終盤終わり頃になっても、まだ”鉛筆の味”が健在であることを確認する。
喫煙開始64分時点で、嫌な苦みや鋭さも発生していないが、この”鉛筆の味”に飽きてきたことから、喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この、”マカヌード カフェ・ハンプトンコート/Macanudo Cafe Hampton Court”は、少しの酸味(金属由来)を含む杉の木(鉛筆の味)と少量の革と土の味に、少し鼻に噛みつくような適量のペッパー(白胡椒)、背景に少量の杉の木の樹液のような甘さがある葉巻だと言える。
この葉巻は”鉛筆の味”を主体としており、その評価に悩むところではあるが、嫌な苦みや鋭さとは無縁のマイルドな喫味を楽しめる葉巻と言って良いだろう。
だが、この葉巻が多くの人に受け入れられている理由は、よく分からない。
価格も1本1,380円という決して格安葉巻とは言えないことが、さらにこの葉巻への評価を悩ますこととなる。
私が言えることは、この葉巻の良さは嫌な苦みや鋭さとは無縁の、純粋に木の味を楽しむことが出来る葉巻だということぐらいだ。
さらに鉛の味もあることから、それは”鉛筆の味”になってしまっているのだが、学生の頃の懐かしい思い出が蘇るとでも言っておこうか…。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、またこの葉巻を吸いたいとは思わないが、嫌な苦みや鋭さとは無縁であることから、3.0/5点寄りの3.5/5点とすることとした。
参考までに、この”マカヌード カフェ・ハンプトンコート/Macanudo Cafe Hampton Court”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、84ポイント~90ポイントという評価を得ており、この葉巻シリーズの”ハンプトンコート”(コロナ)ビトラは、86ポイント~88ポイントという評価を得ています。
喫煙時間
喫煙時間:65分
味覚フレーバーグラフ
| チョコレート(カカオ豆) | ★☆☆☆☆ |
| スィーツ(甘さ) | ★★☆☆☆ |
| クリーム(滑らかさ) | ★★☆☆☆ |
| コーヒー | ★★☆☆☆ |
| トースト(パン・穀物) | ★☆☆☆☆ |
| 木(杉・オーク等) | ★★★★☆ |
| 革 | ★★☆☆☆ |
| 土(素朴さ) | ★★☆☆☆ |
| 草(ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
| ナッツ | ★☆☆☆☆ |
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ |
| フルーツ(酸味含む) | ★★★☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★★☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $9.99 (1ドル148円換算にて1,479円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €8.10 (1ユーロ160円換算にて1,296円)
- 日本国内価格 ¥1,380 (参考日本販売価格倍率0.99倍)
葉巻重量
- 葉巻購入時重量 9.22g
- 加湿・熟成後重量 9.15g (葉巻ヘッドカット後重量8.98g)
- ドライシング後重量 8.93g (葉巻ヘッドカット後)
- △減少重量 (△減少割合) △0.05g (△0.56%)


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