プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis

4.0
プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 サンルイス/San Luis
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プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis

葉巻/シガー情報

ブランド名 プラセンシア
シリーズ名 コセチャ 146
ビトラ サンルイス (トロ)
葉巻の長さ 146mm (5.75インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 21.4mm (54)
ラッパー ホンジュラス産 (ジャマストラン渓谷) クリオロ’98種
バインダー ニカラグア産 (エステリ) クリオロ’98種
フィラー ニカラグア産 (コンデガ) & ホンジュラス産 (オランチョ & ジャマストラン渓谷) クリオロ’98種
生産国 ホンジュラス
価格 2,150円 (2023年9月現在) → 3,000円 (2023年11月〜)

この”プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ニカラグアとホンジュラスに巨大なタバコ葉農場を持つ葉巻メーカー”プラセンシア”が製造する葉巻シリーズからの1本である、”プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis”(日本の財務省登録名称は”プラセンシア コセチャ146サン・ルイ”)です。

以前に葉巻喫煙レビューをした、”プラセンシア レゼルバ オリジナル トロ/Plasencia Reserva Original Toro”の旨さに味を占めて、プラセンシアの別葉巻シリーズを試してみようと思い、この葉巻を購入しました。

前回吸った葉巻は、ニカラグアにある、”プラセンシア S.A./Plasencia S.A.”工場で製造されたものでしたが、今回の葉巻は、ホンジュラスにある、”タバコス・デ・オリエンテ・ダンリ S.A./Tabacos de Oriente Danli S.A.”工場で製造された葉巻となります。

葉巻シリーズ名である、”コセチャ/Cosecha”とは、スペイン語で、”収穫”を意味していて、プラセンシアが創業してから146回目にタバコ葉を収穫した、2010年~2011年のタバコ葉だけを使用して作られたものが、今回喫煙する葉巻です。

この葉巻が発売されたのが2018年であることを考えると、最大7~8年間は発酵・熟成等に時間が費やされたタバコ葉を使用しているということになります。

この、ある年に収穫されたタバコ葉だけで葉巻を作るという方法は、ある年に収穫したブドウだけで作られる、ヴィンテージ・ワインと同じ考え方だと言えます。

プラセンシアは、このヴィンテージ・シガーを、4年後に、”プラセンシア コセチャ 149/Plasencia Cosecha 149”としても、製造しています。

プラセンシアのヴィンテージ・シリーズは、おそらく、ロッキーパテルの、”ロッキーパテル ヴィンテージ 1990”等の葉巻を製造請負していたことからヒントを得て、独自の発想を加えて作られたものだと考えますが、ロッキーパテルのヴィンテージ・シリーズは、ラッパーのみの発酵・熟成した年月を意味していますが、ブラセンシアのヴィンテージ・シリーズは、葉巻に使われる全てのタバコ葉が、同じ時期に収穫されたものだけを使用しているという点で、大きく異なります。

さらに、全てプラセンシアが所有するタバコ葉栽培農園で栽培されたものだけを使用しています。

これこそ真の、”ヴィンテージ・シガー”と呼べるものだと思います。

この、”ヴィンテージ・シガー”に、私はどんなレビューを書けるのか、とても楽しみです!

それでは、”プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

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まずは外観から見ていきましょう。

ホンジュラスのジャマストラン渓谷で栽培されたラッパーで巻かれている、”プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis”は、コロラド色(茶色)をしていて、僅かな艶があり、とても美しい外観をしています。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は3本あり、白色と黒色と銀色が使われた、シンプルで現代的なデザインとなっています。

葉巻を指で摘まんでみると、しっかりとしていますが硬すぎず、適切な引き抵抗(ドロー)が得られるのではないかと予想できます。

葉巻ボディから香る芳香性は、それほど強くはありませんが、良い香りがします。

葉巻全体を手に持って確認すると、太い葉脈などは見当たらず、滑らかな仕上がりになっています。

この葉巻は、平均室温28℃・湿度70%に維持した自家製ヒュミドール内にて、34日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する2時間程前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移し、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、軽くローストした干し草の香りがして、引き抵抗は重くも軽くもなく、良好と言えます。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から20~30度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約3分10秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したら、その後、パージ(葉巻を咥えて息を吹く)を行って、喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤ファーストサード

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、とても上質な杉の木の味からスタート。

ペッパーも程よく効いている。

直ぐに土とナッツの味が追加される。

喫煙開始10分時点で、ごく僅かなトースト(パン)の味を確認する。

続いてコーヒーの味も追加される。

背景にはごく僅かだが、カカオ豆のような甘さを感じることが出来る。

ストレングス(ニコチン量)はマイルド~ミディアム、フレーバー(風味)はミディアムに感じる。

全体的にマイルドな葉巻ではあるが、それぞれの味が”際立つ”傾向があり、それが多少の鋭さに繋がっているように思う。

上質で旨い葉巻ではあるが、全ての味が融合(溶け合う)されていないところが、少し残念だ。

喫煙開始22分時点で、1回目の灰折を行う。

灰は硬く、綺麗に折ることが出来た。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙中盤セカンドサード

喫煙開始から25分以降の中盤は、序盤の味を引き継ぐが、トースト(パン)の味が少し強まり、味に纏まりが出始めた。

旨い。

喫煙開始30分時点で、僅かな酸味を感じるが、ドライフルーツの酸味であるため、特段問題とすることはないだろう。

最近分かったことだが、私が主とする喫煙方法である”フレンチ・スモーキング(口から吹き出した煙を鼻から吸う喫煙方法)”は、酸味を感じやすいらしく、小さく数回パフって吹きこぼれた煙を鼻から吸う分には、あまり酸味を感じないことを知った。

もし、酸味が気になるときには、喫煙方法を変更することも、考える必要があるようだ。

副流煙の匂いを嗅ぐと、とても上質なコーヒーを思わせる、良い香りがする。

喫煙開始40分時点で、舌にごく僅かな苦みを感じるようになったため、喫煙ペースを少し落とよう努める。

喫煙開始50分時点で、メインバンドロール(シガーリング)を剥がす。

プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙中盤の終わり頃セカンドサード

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終盤ファイナルサード

喫煙開始から55分以降の終盤は、まず2回目の灰折から始める。

終盤は、土とコーヒーを主体とした味を楽しめる。

舌への僅かな苦みは感じるが、まだ問題とはならない。

それにしても、副流煙の香りは、実に心地良い。

煙開始71分時点で、舌に感じる苦みが気になりだしてきた。

苦みが強くなってきた時点で、喫煙を終了することとした。

プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終盤の終わり頃ファイナルサード

プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終了後ファイナルアッシュ

葉巻テイスティング総評

総評として、この、”プラセンシア コセチャ 146 サンルイス/Plasencia Cosecha 146 San Luis”は、とても上質な杉の木と土とナッツとコーヒーの味に、ごく僅かなトースト(パン)の味、背景にあるカカオ豆の甘さを味わえる葉巻だと言える。

序盤から終盤にかけて直線的な味ではあるが、中盤から感じ始める土とコーヒーとトースト(パン)の味は、十二分に楽しむことが出来る。

しかしながら、味の融合(溶け合い)が十分ではなく、それぞれの味が”際立つ”傾向にあることが、少し残念でならない。

販売価格が1本1,000円台の葉巻であれば問題ないが、1本2,000円オーバーの葉巻では、全ての味が融合されていることを期待してしまう。

この葉巻は、プラセンシアのニカラグアとホンジュラスのタバコ葉農園で収穫された、全てクリオロ’98種子のタバコ葉で巻かれているが、新世界葉巻(ノンキューバン・シガー)の良さは、”異なる種子”、”異なる産地(同国異地域含む)”、”異なる茎の位置から採取された葉”をブレンドして得られる味にあると私は考えているため、同種子のタバコ葉だけで巻かれたこの葉巻は、その良さを最大限に活かしきれていないように思う。

今回の葉巻は、”クリオロ’98”種子の、言わば”ピューロ”葉巻とも言えるため、クリオロ’98の味を知るということに於いては、良い経験になったと考えている。

個人的には、クリオロ’98の元の種子となっている、”コロホ”種子の方がより私の好みに近いようだ。

比較すると、以前喫煙した有機栽培されたタバコ葉を使用した、”プラセンシア レゼルバ オリジナル トロ”の方に軍配が挙がるだろう。

この葉巻の葉巻独自5段階評価は、上質な煙であることを鑑みて、4.0/5点とした。

参考までに、この、”プラセンシア コセチャ 146/Plasencia Cosecha 146”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、85ポイント~93ポイントという高評価を得ており、この”サンルイス”(トロ)ビトラに於いても、91ポイント~92ポイントという高評価を得ています。また、この”サンルイス”(トロ)ビトラは、2018年の葉巻トップ25(92ポイント第24位)に輝いており、”ラ・ベガ”(ロブスト)ビトラも、2020年の葉巻トップ25(93ポイント第19位)に輝いています。

喫煙時間

喫煙時間:80分

味覚フレーバーグラフ

チョコレート(カカオ豆) ★★☆☆☆
スィーツ(甘さ) ★★★☆☆
クリーム(滑らかさ) ★★★☆☆
コーヒー ★★★★☆
トースト(パン・小麦粉) ★★★☆☆
木(杉・オーク等) ★★★★☆
★★☆☆☆
土(素朴さ) ★★★★☆
草(わら・ハーブ含む) ★☆☆☆☆
ナッツ ★★★☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★☆☆☆
フルーツ(酸味含む) ★★☆☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度

おすすめ度:★★★☆☆

世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)

  • アメリカ国内参考価格 $14.73 (1ドル148円換算にて2,180円)
  • ヨーロッパ圏内参考価格 €13.50 (1ユーロ160円換算にて2,160円)
  • 日本国内価格 ¥2,150 (参考日本販売価格倍率0.99倍)

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