ラ・ガレラ 85周年記念 マデューロ トロ/La Galera 85th Anniversary Maduro Toro
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | ラ・ガレラ |
| シリーズ名 | 85周年記念 マデューロ |
| ビトラ | トロ |
| 葉巻の長さ | 152.4mm (6インチ) |
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 20.6mm (52) |
| ラッパー | アメリカ合衆国産 コネチカット種 ブロードリーフ |
| バインダー | ドミニカ共和国産 コロホ種 |
| フィラー | ドミニカ共和国産 ピロト・クバーノ種 & クリオロ’98種 |
| 生産国 | ドミニカ共和国製 |
| 価格 | 3,100円 (2024年12月現在) |
この”ラ・ガレラ 85周年記念 マデューロ トロ/La Galera 85th Anniversary Maduro Toro”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ラ・ガレラの創立85周年を記念して作られた、2種類の葉巻が1つのシガーボックスに10本づつパッケージングされた中の1本となる、”ラ・ガレラ 85周年記念 マデューロ トロ/La Galera 85th Anniversary Maduro Toro”です。
この葉巻の存在は前々から知っていたのですが、1本3,100円する葉巻であるということと、私が好きな葉巻ブランドの葉巻であるため、ある程度の味は想像できるという理由から、中々手を付けることが出来ず、喫煙するのが後回しになっていました。
今回喫煙するこの葉巻は、灰皿としても使えるように作られたシガー・ボックスに、2種10本づつ計20本の葉巻が詰められ、”La Galera 85th Anniversary”として販売されているのですが、1本づつ販売するときの便宜的な葉巻シリーズ名として、内10本は”ラ・ガレラ 85周年記念 ナチュラル トロ”、そして内10本は今回喫煙する”ラ・ガレラ 85周年記念 マデューロ トロ”として販売されています。
”マデューロ”という名が付けられているのは分かりやすく区分するためであり、実際にはこの葉巻にマデューロ発酵されたタバコ葉は使用されていないため、”コネチカット ブロードリーフ オスクロ”と呼ぶほうが正しいように思います。
”ナチュラル”と名付けられた”コネチカット シェード”ラッパーを使用した葉巻シリーズと、”コネチカット ブロードリーフ オスクロ”ラッパーを使用した葉巻シリーズの、どちらを先に購入するか少し迷いましたが、今回喫煙する葉巻がマデューロ発酵されたラッパーではなく、”アメリカ合衆国産コネチカット種ブロードリーフオスクロ”ラッパーを使用した葉巻だと分かった時点で、こちらの葉巻に即決することが出来ました。
やはり、”アメリカ合衆国産コネチカット種ブロードリーフオスクロ”ラッパーの味は魅力的ですからね。
葉巻構成内容としては、バインダーに”ドミニカ共和国産コロホ’99種”、フィラーに”ドミニカ共和国産クリオロ’98種”という鉄壁の組み合わせが実現されているため、”ラ・ガレラ ハバノ”葉巻シリーズ同様の素晴らしい喫味が約束されていることでしょう。
ちなみに、この”ラ・ガレラ 85周年記念/La Galera 85th Anniversary”はその名の通り、ラ・ガレラの85周年を記念して販売された葉巻ですが、”ナチュラル”はラ・ガレラ4代目オーナーの”ホセ・アルナルド・ブランコ/Jose Arnaldo Blanco”(通称ジョシー/Jochy)が開発を担当し、”マデューロ”は5代目オーナーでありその息子である”ホセ・マヌエル・ブランコ/Jose Manuel Blanco”が開発を担当しています。
ラ・ガレラの味は既によく知っているため、この葉巻は純粋に喫煙を楽しみたいと考えています!
参考までに、”ラ・ガレラ/La Galera”という葉巻ブランドは、1936年にドミニカ共和国で創業した、”タバカレラ パルマ”タバコ葉栽培&葉巻製造工場で製造されている葉巻であり、三世であり四代目オーナーの、”ホセ・アルナルド・ブランコ/Jose Arnaldo Blanco”(通称ジョシー/Jochy)が開発した、自社葉巻ブランドです。
”タバカレラ パルマ”工場では、”ブティック ブレンド シガー/Boutique Blends Cigars”葉巻メーカーの生産パートナーとして、アルタディスU.S.A.傘下の”エイジングルーム/Aging Room”などの葉巻ブランドも委託され、製造しています。
それでは、”ラ・ガレラ 85周年記念 マデューロ トロ/La Galera 85th Anniversary Maduro Toro”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
アメリカ合衆国産 コネチカット種 ブロードローフのラッパーで巻かれた”ラ・ガレラ 85周年記念 マデューロ トロ/La Galera 85th Anniversary Maduro Toro”は、コロラドマデューロ色(茶褐色)~マデューロ色(褐色)をしていて、葉巻表面は少しザラザラしていて艶も少ないですが、それが逆に素朴で美しく感じます。
葉巻に巻かれている大きなバンドロール(シガーリング)は2本巻かれており、メインバンドロールはに”ラ・ガレラ ハバノ”葉巻シリーズと同様と思われるものが使用され、葉巻フット側のサブバンドドールには、赤色を基調とした中に”85th Anniversary”と描かれたものが巻かれています。
葉巻を指で摘まんでみると程良い弾力があり、ドロー(引き抵抗)も良好であることが予想できます。
葉巻ボディからの芳香性は、牛舎系のとても良い香りがします。
この葉巻は、平均気温18℃・湿度68%に維持した自家製ヒュミドール内にて、34日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する7時間前から、葉巻を湿度48%のシリカゲル(乾燥剤)入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
この葉巻は、葉巻内包湿度の減り方が激しく、全体の1.17%が減少していたため、2時間程、湿度68%のヒュミドールへ戻しています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、ドライシング前は喉に少しの刺激を感じるローストした麦わらや干し草の味がしましたが、ドライシング後には刺激の無いローストした麦わらや干し草の味となり、また、引き抵抗はどちらの時も重くも軽くもなく、良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約3分間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、上質で濃厚な杉の木と土の味からスタートする。
刺激の無い、柔らかな喫味が心地良い。
直ぐに少量の革とナッツの味が追加され、それが杉の木と土の味と混ざり合い、素朴で美味しいタバコの味となる。
旨い!
今まで吸ってきた”ラ・ガレラ”の葉巻の中では、トップクラスの味と言って良いだろう。
おそらく、柔らかな喫味であることが、私にそう思わせるのだろう。
背景には、土の風味を伴うカカオ豆の甘さがある。
土の風味を別の言い方にすると、古い旅館に宿泊しているときに感じるような”カビ”臭い香りとでも言おうか。
私にとって、それは心地良い風味と言える。
副流煙の香りは、土の風味を伴う甘く香ばしい香りがする。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、土の風味を伴う適量の繊細なペッパー(黒胡椒)があることを確認する。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)はミディアム~ミディアムフルと言ったところか。
喫煙開始21分時点で、1回目の灰折を行う。
灰は心地良い感触と共に、綺麗に折れる。
燃焼挙動はとても良く、火入れ修正することなく、火は均一に燃え進む。
着火後の引き抵抗(ドロー)は重くも軽くも無く、適度な吸引力でたっぷりの煙を口蓋に引き込むことが出来る。
喫煙開始25分時点で、少しの塩気(ミネラルとしての塩分)があることを確認する。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から30分以降の中盤は、序盤の味を引き継ぎ、ミネラルとしての土の味を主体に、融合された杉の木と革とナッツと少量のカカオ豆の味で吸い進む。
この葉巻は、土と塩のミネラル成分の味を主体とした葉巻と言って良いだろう。
喫煙開始33分時点で、サブバンドロール(シガーリング)を剥がす。
バンドロールは接着剤の量が多くて剥がしづらいが、かろうじて綺麗に取り除くことが出来る。
喫煙開始50分時点で、2回目の灰折を行う。
喫煙開始53分時点で、メインバンドロールを剥がす。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から60分以降の終盤は、序盤・中盤の味を引き継ぎ、柔らかな喫味はそのままに、カカオ豆の味が強さを増す。
この終盤の時点でも、嫌な苦みや鋭さとは無縁の葉巻だ。
喫煙開始80分時点で、3回目の灰折を行うと同時に、追加の火入れを行う。
この時点で追加の火入れを行ったのは、失火しかけていたからではなく、ごく僅かな苦みを舌に感じたため、熱量を増やして苦みを軽減することを目的として行っている。
だが、今回は引き抵抗が重くなって発生した苦みではなく、葉巻の性としての苦みであったため、ごく僅かな苦みでも消し去ることは出来なかった。
喫煙開始91分時点で、少しの苦みをはっきりと感じるようになり、味も劣化し始めたことから、この時点で喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この”ラ・ガレラ 85周年記念 マデューロ トロ/La Galera 85th Anniversary Maduro Toro”は、上質で濃厚な土と杉の木とカカオ豆と革とナッツの融合された味に、土の素朴な風味を伴う適量の繊細なペッパー(黒胡椒)、背景に土の風味を含むカカオ豆の甘さと僅かな塩の味が味わえる葉巻だと言える。
この葉巻はドミニカ共和国産ピロト・クバーノ種特有の上質な土の味を存分に味わえる葉巻であり、塩の味もあることからミネラル成分を主体とした葉巻と言って良いだろう。
煙には少しの鋭さも無く、喫煙序盤から終盤にかけて柔らかな喫味を楽しむことが出来る。
今まで喫煙してきた”ラ・ガレラ”の葉巻としては、珍しくニコチン量が控えめであることから、とても吸いやすい葉巻であった。
出来ればこの”ラ・ガレラ 85周年記念 マデューロ”を限定版でなく、通常生産ラインに加えて欲しいものだが、あくまで限定版として選び抜かれたタバコ葉を使用しているからこそ実現できた味だと考えられるため、それは無理な話なのだろう。
ラ・ガレラ葉巻全般の特徴である、ドミニカ共和国産ピロト・クバーノ種を使用した”素朴な土の味”(トートロジー?)は、人によっては”カビ臭さ”と捉えてしまうこともあると考えるが、私はその”素朴な味”がお気に入りだ。
”アメリカ合衆国産 コネチカット種 ブロードリーフ オスクロ”ラッパーを使用した今回のラ・ガレラ葉巻は、予想通りの素晴らしい葉巻であった。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、私が好きな”ラ・ガレラ インペリアルジェイド”と同じ4.5/5点とすることとした。
さて、話は変わるが、この葉巻を喫煙レビューしている最中にもう10回以上は見た映画である”レッド・オクトーバーを追え!”を流し見していたのだが、何度見ても名作だと思うし、”ジャック・ライアン”扮する”アレック・ボールドウィン”の吹き替えを担当する”富山敬”の声も、子供の頃から聞いているせいか、とても聞きやすい。
撮影が上手いことから、撮影監督は”ロジャー・ディーキンス”だったかな?と思い、ネットで確認してみたところ、”ヤン・デ・ボン”が撮影監督であることを知り、少し驚いた。
ヤン・デ・ボンと言えば、”スピード”や”ツイスター”等の映画監督として有名だが、元は撮影監督だったということを、今更ながら知った。
撮影に興味・知識のない映画監督など、取るに足らないと考えるのは私だけだろうか?
脚本家や俳優上がりの映画監督も多いが、映像にも拘りを見せる”ジョーダン・ピール”等が良い映画を作ることを鑑みると、やはり映画の決め手は映像なのだと思えてしまう。
そんな話はどうでも良いか…。
今回喫煙レビューした葉巻は、私好みの良い葉巻だった。
喫煙時間
喫煙時間:93分
味覚フレーバーグラフ
| チョコレート(カカオ豆) | ★★★☆☆ |
| スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
| クリーム(滑らかさ) | ★★★★☆ |
| コーヒー | ★☆☆☆☆ |
| トースト(パン・穀物) | ★☆☆☆☆ |
| 木(杉・オーク等) | ★★★☆☆ |
| 革 | ★★☆☆☆ |
| 土(素朴さ) | ★★★★☆ |
| 草(わら・ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
| ナッツ | ★★☆☆☆ |
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ |
| フルーツ(酸味含む) | ★☆☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★★☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $18.65 (1ドル148円換算にて2,760円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €15.00 (1ユーロ160円換算にて2,400円)
- 日本国内価格 ¥3,100 (参考日本販売価格倍率1.20倍)
葉巻重量
- 購入時重量 17.53g
- 加湿・熟成後重量 16.59g (葉巻ヘッドカット後重量16.30g)
- ドライシング後重量 16.13g (葉巻ヘッドカット後)
- △減少重量 (△減少割合) △0.17g (△1.04%)


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