ホヤ・デ・ニカラグア ヌメロ ウノ L’ アンバサダー/Joya de Nicaragua Numero Uno L’Ambassadeur
葉巻/シガー情報
ブランド名 | ホヤ・デ・ニカラグア |
シリーズ名 | ヌメロ ウノ |
ビトラ | L’ アンバサダー (ショートチャーチル) |
葉巻の長さ | 168.3mm (6.625インチ) |
葉巻の直径(リングゲージ) | 17.5mm (44) |
ラッパー | エクアドル産 コネチカット種 シェード |
バインダー | ニカラグア産 |
フィラー | ニカラグア産 |
生産国 | ニカラグア製 |
価格 | 2,500円 (2024年9月現在) |
この”ホヤ・デ・ニカラグア ヌメロ ウノ L’ アンバサダー/Joya de Nicaragua Numero Uno L’Ambassadeur”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、私が好きな葉巻ブランドである”ホヤ・デ・ニカラグア”が、記念葉巻として製造・販売する葉巻シリーズの一つである、”ホヤ・デ・ニカラグア ヌメロ ウノ L’ アンバサダー/Joya de Nicaragua Numero Uno L’Ambassadeur”です。
ホヤ・デ・ニカラグアが製造する葉巻は、1本1,000円~1,500円で購入出来るものが多いのですが、この葉巻は記念葉巻として製造している葉巻のためか、1本2,500円という高価な価格設定で販売されています。
しかしながら、ただ利益を上乗せしただけでなく、私が思うに、使用するタバコ葉が希少なため、原価が上がった分だけ販売価格に上乗せしているだけではないかと考えています。
何故か私には、この”ホヤ・デ・ニカラグア”という葉巻会社は、信頼するに値する会社に思えてなりません。
今回喫煙レビューする”ホヤ・デ・ニカラグア ヌメロ ウノ”葉巻シリーズは、元々、訪問中の高官や国家元首への外交ギフトとして贈られるために作られたそうですが、それを聞くだけで特別な葉巻であることが想像できます。
この葉巻のブレンドは、”ホヤ・デ・ニカラグア クラシコ”葉巻シリーズのラインに基づいているとのことですが、確かに見た目は”クラシコ”葉巻シリーズのラッパーを、より上質なものに変更しただけのように見えます。
しかしながら、事前にこの葉巻の評価を調べてみると、”マイルドな葉巻にして、風味豊かな味を実現している”そうです。
マイルドな喫味が特徴のコネチカット種シェードラッパーを使用した葉巻が、葉巻消費大国であるアメリカ合衆国に於いて、どれほど受け入れてもらえるかは分かりませんが、ヨーロッパ圏や日本では十分な需要があるのではないかと考えます。
対抗馬となる葉巻は間違いなく”ダビドフ/Davidoff”なのでしょうが、この葉巻に期待されることは、価格は半額以下であっても、より複雑な味を実現できるかどうかが鍵となってくることでしょう。
”ダビドフ”は上質でとても素晴らしい葉巻なのでしょうが、私の中では、”高い価格設定によって実現された、ただ旨いだけの葉巻(?)”、と言った印象です。
”それの一体、どこが悪いのか?”と思われる方も多いと思いますが、”何か一点の突出した旨さを得た代償として、小さな欠点も持ち合わせている葉巻”の方が、私には魅力的な葉巻に映ります。
それは即ち、”葉巻の味の限界を突き詰めている”ことの表れであると考えています。
私は今回喫煙レビューする、この”ホヤ・デ・ニカラグア ヌメロ ウノ L’ アンバサダー”に、そこまでの味を期待したいと思っています。
何はともあれ、早速この葉巻を喫煙して、”ホヤ・デ・ニカラグア”の真の実力を見せてもらうことにしましょう!
それでは、”ホヤ・デ・ニカラグア ヌメロ ウノ L’ アンバサダー/Joya de Nicaragua Numero Uno L’Ambassadeur”(日本での財務省登録名称は”ホヤ デ ニカラグア ヌメロ ウノ L’ アンバサダー”)葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー
まずは外観から見ていきましょう。
ニカラグア産のラッパーで巻かれた、”ホヤ・デ・ニカラグア ヌメロ ウノ L’ アンバサダー/Joya de Nicaragua Numero Uno L’Ambassadeur”は、クラロ色(薄茶色)をしていて、葉巻表面はとても滑らかで少しの艶を持っており、とても上質なラッパーを使用しているように思えます。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は大きめのものが1本巻かれており、青地に白色の文字で”NUMERO UNO”(ナンバーワンの意)と描かれています。
葉巻を指で摘まんでみると、しっかりと巻かれてはいますが、葉巻表層部には適度な弾力性を備えています。
葉巻ボディからは、軽いナッツとクリームの良い香りがします。
葉巻全体を手に持って確認すると、太い葉脈などは全く見当たらず、滑らかで美しい仕上がりとなっています。
この葉巻は、平均室温28℃・湿度64%に維持した自家製ヒュミドール内にて、58日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する10時間前に、湿度55%のシリカゲル入り葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、刺激に少ない柔らかな麦わらの味がして、引き抵抗は重くも軽くもなく、良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)
※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、上質で爽やかな杉の木とナッツの味からスタートする。
直ぐに、ごく僅かな革の味も確認する。
背景には、ごく僅かだが柑橘系果実の皮(レモンピール等)の風味と、ごく僅かなカカオ豆とクリームの甘さ(ミルクチョコレートのような甘さ)がある。
旨い。
コネチカットシェードラッパーを使用した葉巻ながら、結構複雑な味がする。
私が求めていたクリーム感が強い葉巻の味とは少し異なるが、これはこれで面白い。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、僅かな刺激を伴うしっかりと効いたペッパー(白胡椒)があることを確認する。
着火後の引き抵抗(ドロー)は少し軽めだが、軽い吸引力で多くの煙を口蓋に引き込むことが出来る。
喫煙開始17分時点で、1回目の灰折を行う。
灰は軽い力で折れてしまうが、小気味良い感触と共に折ることが出来る。
燃焼挙動は比較的良好で、多少の片燃えに対する火入れ修正を行うだけで済みそうだ。
喫煙開始26分時点で、喫煙序盤初期で感じていた爽やかさが少し落ち着きを見せ始め、カカオ豆とクリームの味が混合したミルクチョコレートの味が強さを増し始める。
だが、この葉巻はペッパー(白胡椒)がしっかりと効いているため、クリーム感を少し打ち消してしまっているように思う。
だが、逆にそれが単なる”クリーミーな葉巻”として終わらせず、強さを合わせ持つ葉巻にしている。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)
喫煙開始から30分以降の中盤は、序盤の終わり頃の味を引き継ぐが、クリーミーさとペッパー(白胡椒)の刺激という、相反する味を感じながら吸い進む。
この葉巻は2020年のシガーアフィショナードにて、葉巻トップ25(95ポイント6位)にランクインしているが、このペッパー(白胡椒)と柑橘系の皮の味由来の”刺激”があることで、コネチカットシェードラッパーを使用した葉巻でも、アメリカ人から高い評価を得ることが出来たのだろう。
喫煙開始45分時点で、2回目の灰折を行う。
副流煙の香りには、爽やかで香ばしいカカオ豆の風味が含まれている。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)はミディアム~ミディアムフルと言ったところか。
喫味が多少強めであるため、”マイルドな葉巻”という印象は薄い。
喫煙開始58分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がす。
バンドロールは高級葉巻ラインらしく、簡単、且つ、綺麗に剥がすことが出来る。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)
喫煙開始から60分以降の終盤は、序盤・中盤の味を引き継ぐが、柑橘系果実の皮(レモンピール等)の味由来の苦みを舌に感じ始める。
”ホヤ・デ・ニカラグア クラシコ”葉巻シリーズ特有のほろ苦さに通じるものがあるが、この葉巻の苦さは柑橘系果実の皮由来のほろ苦さであることが、大きな違いだ。
この葉巻は私が想像していた葉巻の味とは違うが、複雑な味が絡み合いながらも突出したところがなく、この喫煙終盤であっても吸い心地は良い。
だが、終盤ではストレングス(ニコチン量)がミディアムフルとなり、体内にはニコチンが蓄積してくる。
ニコチン量の多さや喫味の強さに限って言えば、この葉巻は”ラ・ガレラ コネチカット No.4”と同じく、”羊を皮を被った狼”のような葉巻だ。
喫煙開始90分時点で、嫌な苦みや鋭さは無いが、ニコチンの蓄積量が私の限界に達する前に喫煙を終了することとした。
葉巻テイスティング総評
総評として、この”ホヤ・デ・ニカラグア ヌメロ ウノ L’ アンバサダー/Joya de Nicaragua Numero Uno L’Ambassadeur”は、上質で爽やかな杉の木とナッツと少量の革とカカオ豆の味に、僅かな刺激を伴うしっかりと効いたペッパー(白胡椒)、背景に柑橘系果実の皮(レモンピール等)の風味とカカオ豆&クリームの甘さ(ミルクチョコレートの甘さ)が味わえる葉巻だと言える。
コネチカットシェードラッパーを使用した葉巻は、マイルドさが売りの葉巻だと言えるが、この葉巻は複雑な味がすることに加えて、ストレングス(ニコチン量)もミディアム~ミディアムフルボディであり、侮ると痛い目に合うだろう。
事実、私はこの葉巻を吸い終えた後、軽いヤニクラ(ニコチン酔い)に陥ってしまった。
フレーバー(風味)が強い葉巻の多くには、ニコチン量の多いヴィソ葉やリジェロ葉が多用されていると考えられるため、致し方無いことなのだろう。
だが、その甲斐あって、風味豊かなコネチカットシェードラッパー葉巻に仕上げることに成功している。
私はこの葉巻を”ダブドフ”と同等か、又はもっとクリーミーな葉巻であることを期待して購入したのだが、実際には柑橘系果実の爽やかな風味を特徴とした葉巻となっており、個人的にはだだひたすら”クリーム!クリーム!!クリーム!!!”と言えるような葉巻であって欲しかった。
1本2,500円出す価値があるかと問われたなら、私なら1本900円で購入できる同社の”ホヤ・デ・ニカラグア クラシコ オリジナル セレクション B”で十分だと答えてしまうだろう。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、4.5/5点寄りの4.0/5点とした。
参考までに、この”ホヤ・デ・ニカラグア ヌメロ ウノ/Joya de Nicaragua Numero Uno”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて88ポイント~95ポイントという高評価を得ており、この葉巻シリーズの”L’ アンバサダー”ビトラに於いては、91ポイント~95ポイントという高評価を得ています。また、この”L’ アンバサダー”ビトラは、2020年の葉巻トップ25(95ポイント6位)にランクインしています。
喫煙時間
喫煙時間:90分
味覚フレーバーグラフ
チョコレート(カカオ豆) | ★★★★☆ |
スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
コーヒー(苦み含む) | ★★★☆☆ |
トースト(パン・穀物) | ★☆☆☆☆ |
木(杉・オーク等) | ★★★★☆ |
革 | ★★☆☆☆ |
土(素朴さ) | ★★☆☆☆ |
草(わら・ハーブ含む) | ★★☆☆☆ |
ナッツ | ★★★★☆ |
ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★★☆ |
フルーツ(酸味含む) | ★★★☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★☆☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $19.50 (1ドル148円換算にて2,886円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €17.00 (1ユーロ160円換算にて2,720円)
- 日本国内価格 ¥2,500 (参考日本販売価格倍率0.89倍)
葉巻重量
- 購入時重量 12.38g
- 加湿・熟成後重量 12.44g (葉巻ヘッドカット後重量12.33g)
- ドライシング後重量 12.27g (葉巻ヘッドカット後)
- △減少重量 (△減少割合) △0.06g (△0.49%)
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