ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto

3.5
ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 ロブスト/Robusto
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ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto

葉巻/シガー情報

ブランド名 ドン・ディエゴ
シリーズ名 クラシック
ビトラ ロブスト
葉巻の長さ 123.8mm (4.875インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 19.8mm (50)
ラッパー アメリカ合衆国産 コネチカットシェード
バインダー ドミニカ共和国産
フィラー ドミニカ共和国産 & ブラジル産 (又はニカラグア産?)
生産国 ドミニカ共和国製
価格 1,350円 (2024年3月現在) → 1,550円 (2025年6月~)

この”ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回の葉巻/シガー喫煙レビューするのは、私が葉巻趣味を始めるきっかけとなった葉巻ブランドである”ベガフィナ/Vegafina”を監修したマスター・ブレンダーの”ホセ・セイハス/José Seijas”が同じく監修した葉巻である、”ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto”です。

葉巻趣味を始めた当初、ホセ・セイハスが監修したこの葉巻にとても興味があったのですが、私が行きつけの葉巻販売店に置かれることが無かったため、この葉巻を吸うことを諦めていたのですが、昨年の12月にしれっと陳列されているのを見つけて、即、購入することにしました。

しかしながら、今更この”ドン・ディエゴ クラシック”を吸ったとしても、特段、大きな感動は無いだろうという、冷めた気持ちがあることも事実です。(^^;)

この葉巻もベガフィナと同じく、”アルタディス USA/Altadis USA”が製造を手掛け、ドミニカ共和国にある葉巻工場の”タバカレラ・デ・ガルシア/Tabacalera de Garcia S.A.S.”で葉巻は巻かれており、他には枝分かれとなったドミニカ共和国産の亡命版キューバンシガーである”モンテクリスト”や”ロミオ・Y・ジュリエッタ”等も製造しています。

ちなみに、”アルタディス USA”は、全てのキューバ産葉巻を取り扱う国営の”ハバノス S.A./Habanos S.A.”の株式の半分を保有しているアメリカ企業です。

これを知ると、アメリカとキューバとの、葉巻業界裏事情が見えてくるような気がします。

さて、今回喫煙レビューする”ドン・ディエゴ クラシック ロブスト”は、マイルドな初心者向けの葉巻と言われていますが、比較対象となるのは、同じマイルド系初心者向け葉巻で、同じドミニカ共和国製造で、同じコネチカットラッパーで、同じ価格帯である、”ベガフィナ オリジナル ロブスト”であろうと思います。

この2種の、どちらがより旨いのかを対決する、喫煙レビューとなることでしょう。

それでは”ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1

まずは外観から見ていきましょう。

アメリカ合衆国産コネチカットシェードのタバコ葉で巻かれたラッパーを持つ、”ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto”は、僅かに艶があるクラロ色(薄茶色)をしています。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)には、白地に金色の文字で”DON DIEGO”と書かれていて、装飾と共に、ドン・ディエゴのロゴマークが描かれています。

葉巻を指で摘まんでみると、しっかりとした硬さがある中にも、程良い弾力を備えていて、着火後のドローも良好であることを予想させます。

葉巻を香ってみると、柔らかなナッツのような良い香りがします。

葉巻ボディ表面は、コネチカットシェードラッパーらしく、目立った葉脈等も見当たらず、美しさを感じます。

この葉巻は、平均室温16℃・湿度74%に維持した自家製ヒュミドール内にて、84日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する5時間程前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移し、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、わらや干し草の味がして、引き抵抗は僅かに重めですが、良好と言えます。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分30秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤ファーストサード

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、香ばしいナッツと革と杉の木の味からスタートする。

ごく軽い、わらや草の味も確認する。

背景には、蜂蜜や杉の木の樹液のような甘さがある。

なかなか旨い。

この爽やかで軽い喫味は、ベガフィナ オリジナルの味を思い出すが、副流煙の香りが甘く香ばしいことから、この葉巻の方が上質に感じる。

レトロヘイルにより煙を副鼻腔に通すと、適量のペッパー(白胡椒)があることを確認する。

ストレングス(ニコチン量)はマイルド~ミディアム、フレーバー(風味)もマイルド~ミディアムと言ったところか。

着火後の引き抵抗(ドロー)は、少し重さを感じるが、ゆっくりと煙を引き込めば、しっかりとした量の煙を口蓋に引き込むことが出来る。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙中盤セカンドサード

喫煙開始から20分以降の中盤は、1回目の灰折を行うことから始めるが、実際には灰皿に葉巻を置いた衝撃で、勝手に灰は折れた。

中盤での味は、序盤にあったナッツと革の味が少し弱まり、杉の木の味が主役となるが、ごく僅かなカカオ豆と土の味が追加される。

コネチカットシェードラッパーを使用したマイルド系葉巻にありがちな、ごく僅かな酸味(わらや草の味)は、序盤から存在し続けている。

価格が違うため比較してはいけないのだが、同じドミニカ共和国産のタバコ葉を使用し、コネチカットシェードラッパーを使用している、”ダビドフ”の味と比べると、僅かな”鋭さ”(わらや草の酸味)があるため、マイルドな葉巻である筈なのに、それを”強さ”と感じてしまう。

燃焼挙動はとても良く、火入れ修正を一切必要とせず、均一に燃え進む。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終盤ファイナルサード

喫煙開始から40分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。

灰はしっかりと形を保ってはいるが、軽い力で簡単に折れる。

終盤の味は、序盤・中盤に感じていた藁や草の味が、ローストされた土の味のお陰で、影に隠れる。

喫煙開始47分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がす。

バンドロールは、簡単、且つ、綺麗に剥がすことが出来る。

喫煙開始55分時点で、僅かな苦みを感じだす。

背景にあった蜂蜜や樹液のような甘さが無くなり、ロースト感メインの味となった時点で、喫煙を終了することとした。

ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終了後ファイナルアッシュ

葉巻テイスティング総評

総評として、この”ドン・ディエゴ クラシック ロブスト/Don Diego Classic Robusto”は、香ばしいナッツと革と杉の木とわらや草の味に、適量のペッパー(白胡椒)、背景にある蜂蜜や杉の木の樹液のような甘さを味わうことが出来る葉巻だと言える。

コネチカットシェードラッパーを使用したマイルド系の葉巻を久しぶりに喫煙したが、私にはごく僅かではあっても藁や草の味は”鋭さ”に関連付けてしまうため、強い喫味に感じてしまう。

コネチカットシェードラッパーを使用していても、”ラ・ガレラ コネチカット”のような、本来フレーバーの強い葉巻にコネチカットシェードラッパーを巻いただけの葉巻であれば問題ないのだが、ベガフィナも含めて、この系統の葉巻は私好みではないことが明らかとなった。

今回の喫煙前に行ったドライシングは、時間の都合上5時間としたが、私の葉巻管理下に於いて、この葉巻のドライシング時間は8時間~10時間が適正であったように感じる。

私の推測だが、葉巻内包湿度を今回喫煙したものより減らせば、トースト(パン)やグラハムクラッカーのような小麦系の味も味わえたのではないかと考える。

その味は葉巻内包湿度が高いと、本来その味がする葉巻であっても、感じることが出来ないからだ。

終盤で発生した苦み成分も、かなり減らすことが出来ただろう。

しかしながら、今回喫煙したマイルド系コネチカッシェードラッパー葉巻は、元々私の好みから外れていることから、どんなに葉巻管理方法を変更しようとも、私好みの味になることはないだろう。

この葉巻の葉巻独自5段階評価は、序盤でとても上質なナッツの味を味わえたことから、4.0/5点寄りの3.5/5点とした。

参考までに、この”ドン・ディエゴ クラシック/Don Diego Classic”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、85ポイント~90ポイントという評価を得ており、この葉巻シリーズの”ロブスト”ビトラは、87ポイントという評価を得ています。

喫煙時間

喫煙時間:60分

味覚フレーバーグラフ (追記レビュー時毎に更新)

チョコレート(カカオ豆) ★★☆☆☆
スィーツ(甘さ) ★★★☆☆
クリーム(滑らかさ) ★★★☆☆
コーヒー(苦み含む) ★☆☆☆☆
トースト(パン・小麦粉) ★☆☆☆☆
木(杉・オーク等) ★★★★☆
★★☆☆☆
土(素朴さ) ★★☆☆☆
草(わら・ハーブ含む) ★★☆☆☆
ナッツ ★★★☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★☆☆☆
フルーツ(酸味含む) ★★☆☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度 (追記レビュー時毎に更新)

おすすめ度:★★★★☆

世界各国葉巻値段比較 (アメリカ・ヨーロッパ・日本)

  • アメリカ国内参考価格 $7.39 (1ドル148円換算にて1,094円)
  • ヨーロッパ圏内参考価格 €7.20 (1ユーロ160円換算にて1,152円)
  • 日本国内価格 ¥1,350 (参考日本販売価格倍率1.20倍)

葉巻重量 (2025/5/18追記レビュー時のデータ)

  • 購入時重量 12.01g
  • 自家製発酵器熟成後 12.10g (葉巻ヘッドカット後重量11.98g)
  • 加湿・熟成後重量 11.97g
  • ドライシング後重量 11.88g
  • △減少重量 (△減少割合) △0.09g (△0.75%)

ギャラリー

追記:葉巻喫煙レビュー 葉巻喫煙日:2025/5/18

今回で2本目となる、”ドン・ディエゴ クラシック ロブスト”(自家製発酵器熟成)を喫煙する。

今回喫煙する葉巻は、3週間自家製発酵器内で熟成させた後、平均室温25℃・湿度65%の自宅ヒュミドールにて8日間加湿・熟成させたものを吸う。

喫煙前に6時間ほど、湿度46%のシリカゲル入りドライシング・ボックス内で、”ドライ・ボクシング”を行う。

ドライシング前に11.97g(カット後)あった葉巻重量は、ドライシング後には11.88gになっており、全体の0.75%の適切な葉巻内包湿度が減少していることを確認するが、喫煙開始時間は2時間後に変更したため、葉巻をシリカゲルが入っていない湿度55%のドライシング・ボックスに移すことにする。

私の予想していた通り、2時間後の計量でも葉巻内包湿度に変化はなく、そのまま喫煙を開始する。

着火はブタンガス詰め替え式ソフトフレームライターを使用して、約2分半かけて着火する。

自宅リビングソファーにて、2008年に放送が開始されたアメリカのテレビドラマシリーズ”ブレイキング・バッド/Breaking Bad”に登場する弁護士ソウル・グッドマンを主役としたスピンオフ・ドラマとなる、”ベター・コール・ソウル/Better Call Saul”を見ながら喫煙する。

このところ、葉巻喫煙のお供にはこのドラマが付きものになっているが、面白いから何の問題も無い。

早速、葉巻レビューに入りたいと思う。

序盤は、酸味寄りの爽やかさを伴う杉の木とクリームとカカオ豆の味からスタートする。

直ぐに、麦わらとナッツと土の味が追加される。

背景には、柑橘系果実の甘酸っぱさがある。

悪くない喫味だ。

過去に喫煙レビューした”ヘンリー・クレイ ウォーホーク”葉巻シリーズには及ばないが、爽やかな喫味であることから、”ベガフィナ オリジナル”葉巻シリーズより上質な煙に感じる。

今回も自家製発酵器熟成によって、柑橘系果実の甘酸っぱさやカカオ豆の風味が追加されたように思う。

だが、喫煙開始50分時点からは僅かな苦みが発生し始め、喫煙開始60分以降はそれが少し気になってしまうことが残念だ。

とは言え、70分という喫煙時間を問題なく楽しむことが出来た。

今回の自家製発酵器熟成された葉巻の葉巻独自5段階評価は、1本目の喫煙よりも良い味であったことから、3.5/5点寄りの4.0/5点か、又は4.0/5点寄りの3.5/5点か、少し悩むことになったが、過去の評価と同様の4.0/5点寄りの3.5/5点とすることとした。

喫煙時間70分。

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