ベントレー・B13シガー/Bentley B13 Cigar
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | ベントレー |
| シリーズ名 | ベントレー・グリーン |
| ビトラ | ロブスト (コロナ?) |
| 葉巻の長さ | 139.7mm (5.5インチ) |
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 19.8mm (50) |
| ラッパー | エクアドル産 H2000種 ロサド |
| バインダー | ニカラグア産 |
| フィラー | ニカラグア産 & ドミニカ共和国 |
| 生産国 | ニカラグア製 |
| 価格 | 2,050円 (2024年11月現在) |
この”ベントレー・B13シガー/Bentley B13 Cigar”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、英国の高級車”ベントレー”のロゴを纏ったニカラグア製葉巻の”ベントレー・B13シガー/Bentley B13 Cigar”です。
この”B13 シガー”は、以前喫煙レビューした”ベントレー・ロブスト”と”ベントレー・ハーフコロナ”と同じ”ベントレー・グリーン”葉巻シリーズの中の1本となっていますが、ある情報によると、ラッパーとバインダーは同じ仕様でも、フィラーに使用されているタバコ葉は”コスタリカ産&パナマ産”ではなく、”ニカラグア産&ドミニカ共和国産”の構成となっているようです。
要は、ニカラグアで製造されるごく一般的な葉巻構成内容になっているのですが、それはこの葉巻の名前となっている”B13”という名前の通り、ベントレーで販売している13年間バーボン樽で熟成させた”ベントレー B13 ラム”というラム酒のペアリング葉巻として販売している葉巻だからのようです。
ということは、フィラーが”コスタリカ産&パナマ産”構成の”ベントレー・グリーン”葉巻シリーズでは、この”ベントレー B13 ラム”との相性はイマイチだったと言うことなのでしょうか?
ま、それはさておき、”ベントレー・グリーン”シリーズの葉巻は、私のお気に入り葉巻となっているため、この”B13 シガー”も試さない手はありません。
ただ、少し心配していることは、この”B13 シガー”の葉巻構成内容は、先日喫煙した”ベントレー・ホワイト”シリーズと同様に、”コスタリカ産&パナマ産”のタバコ葉が使われていないことでしょうか?
フィラーが”ニカラグア産&ドミニカ共和国産”というごく一般的な葉巻構成となっている”ベントレー・B13シガー”が、どのような味になっているのか確かめてみることにしましょう!
参考までに、この”ベントレー/Bentley”という葉巻ブランドは、100年以上の歴史を持つドイツの葉巻輸入会社である”アウグスト・シュースター社/August Schuster GmbH & Co. KG”が2000年頃から使用権を持っていたようですが、2015年からはその会社でマネージング・ディレクターを務めていた”マーチン・シュースター/Martin Schuster”(現経営者の息子?)が”PCB シガーズ/PCB Tobacco GmbH”を設立して独立すると共に権利はその新会社に譲渡され、現在に至るようです。
さらに、”ベントレー”葉巻ブランドは、ニカラグアの”ホヤ・デ・ニカラグア”にて製造されており、ベントレーの社員を出向させて生産を管理しているそうです。
それでは、”ベントレー・B13シガー/Bentley B13 Cigar”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
エクアドル産 ハバノ2000種 ロサドのラッパーで巻かれた、”ベントレー・B13シガー/Bentley B13 Cigar”は、コロラドマデューロ(茶褐色)をしていて、葉巻表面には艶は少なく、サラッとした質感をしていて、目立った葉脈もない美しい外観をしています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は、ベントレー・グリーンのものと似ていますが、ロゴが”B”の文字ではなく、”13”という文字に変更されています。
葉巻を指で摘まんでみると、全体的にしっかりとした硬さに仕上がっていますが、葉巻表層部には僅かな弾力性も持ち合わせています。
葉巻ボディからは、”ベントレー・グリーン”と同様に牛舎系のとても良い香りがします。
この葉巻は、平均室温22℃・湿度66%に維持した自家製ヒュミドール内にて、26日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する6時間前に、葉巻を湿度50%のシリカゲル入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、カカオ豆と干し草(ハーブ)の味がして、引き抵抗は重くも軽くもなく、良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分40秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、少しの爽やかさを含む上質で濃厚な杉の木の味からスタートする。
直ぐに、革と土の複合された味が追加される。
煙は決して鋭くはないが、力強さがある。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、少しの刺激を伴うたっぷりのペッパー(白黒混合の胡椒)があることを確認する。
この葉巻の煙が力強く感じたのは、きっとこのペッパーの質と量からそう感じたのだろう。
喫煙開始9分時点で、背景に少量のカカオ豆の甘さと、ごく少量のハーブの風味があることを確認する。
なかなか旨い、上質な煙だ。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)はミディアム~ミディアムフルと言ったところか。
燃焼挙動は良好で、多少の片燃えが発生しても自動修正してくれる。
着火後の引き抵抗は素晴らしく、軽い吸引力でたっぷりの煙を口蓋に引き込むことが出来る。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から25分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。
中盤の味は、序盤の味を引き継ぎ、上質で濃厚な杉の木と革と土の味に、少しの刺激を伴うたっぷりのペッパー、背景にある少量のカカオ豆の甘さとハーブの風味を味わいながら吸い進む。
この味に似ている葉巻としては、過去に喫煙レビューした”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス”が挙げられるだろうか。
それはペッパーの強さが似ていると感じる理由なのだろうが、この葉巻は”ドン・ペピン”ほど強くはないし、ニコチン量もそれほど強くはない。
だが、この葉巻は、ペッパーの強さを味わう葉巻と言って良いだろう。
副流煙の香りには、甘さ控えめの香ばしい香りが含まれている。
喫煙開始41分時点では、背景にあった少量のハーブの風味が、花(フローラル)の風味へと変化する。
意外にも、変化に富んだ葉巻だ。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から50分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。
灰は軽い力で折れるが、形はしっかりと保ったまま折ることが出来る。
終盤の味は、序盤・中盤の味を引き継ぎ、依然としてたっぷりのペッパーが存在するが、終盤になっても味の劣化は見られず、嫌な苦みや鋭さとは無縁の葉巻と言って良いだろう。
喫煙開始62分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がす。
この段階で気付いたのだが、バンドロールは少し変わった形をしており、”B13”と書かれた細い緑色の帯が、太くて白い帯に接着されていた。
流石、ベントレーの名を冠しているだけあって、バンドロールのデザインも秀逸だ。
喫煙開始83分時点で、背景にある甘さが減少し始め、少しの焦げ感が増し、味の劣化が始まりだす。
喫煙開始88分時点の、舌に苦みが蓄積されてきたと感じた時点で、喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この、”ベントレー・B13シガー/Bentley B13 Cigar”は、少しの爽やかさを含む上質で濃厚な杉の木と革と土の味に、少しの刺激を伴うたっぷりのペッパー(白黒混合の胡椒)、背景に少量のカカオ豆の甘さとハーブや花(フローラル)の風味を味わうことが出来る葉巻だと言える。
この葉巻で最も特徴的である味は、終盤まで続くたっぷりのペッパーの味だ。
ペッパーの量はとても多いのだが、この葉巻の上質な煙の味がペッパーの強さを和らげている。
良く出来た葉巻だと思う。
だが、”コスタリカ産&パナマ産”のタバコ葉を使用したデフォルトの”ベントレー・グリーン”葉巻シリーズの独特な味には敵わないように感じる。
この葉巻にはドミニカ共和国産のタバコ葉も使われているのだが、味としては”ニカラグアン・ピューロ”に近いインパクトのある喫味であり、過去に喫煙したニカラグアン・ピューロである”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス”を彷彿とさせる喫味であった。
この”ベントレー・B13シガー”を吸って、逆に”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス”をもう一度喫煙したくなってしまった。
”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス”はその強い喫味から、それほど高い評価を与えることが出来なかったが、ニカラグア産コロホ’99種とクリオロ’98種のタバコ葉を束ねた葉巻がその程度の味である筈がないため、再度喫煙してみることで、より高い評価が出来るかも知れないと考えている。
今回喫煙した”ベントレー・B13シガー”は良い葉巻なのだが、この葉巻をリピート購入するぐらいなら、”ベントレー・グリーン”葉巻シリーズの”ロブスト”か”ハーフコロナ”をリピート購入するだろう。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、デフォルトの”ベントレー・グリーン”葉巻シリーズと比べてしまうと平凡に感じてしまうが、4.0/5点を与えるに相応しい葉巻だと判断した。
ベントレーで販売している13年間バーボン樽で熟成させた”ベントレー B13 ラム”とのマッチングは、この記事を読んでくれた諸氏に確認を委ねたいと思う。
喫煙時間
喫煙時間:90分
味覚フレーバーグラフ
| チョコレート(カカオ豆) | ★★☆☆☆ |
| スィーツ(甘さ) | ★★☆☆☆ |
| クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
| コーヒー | ★☆☆☆☆ |
| トースト(パン・穀物) | ★☆☆☆☆ |
| 木(杉・オーク等) | ★★★★☆ |
| 革 | ★★★☆☆ |
| 土(素朴さ) | ★★★☆☆ |
| 草(ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
| ナッツ | ★☆☆☆☆ |
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★★☆ |
| フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★☆☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 -
- ヨーロッパ圏内参考価格 €9.99 (1ユーロ160円換算にて1,598円)
- 日本国内価格 ¥2,050 (参考日本販売価格倍率1.28倍)
葉巻重量
- 葉巻購入時重量 12.19g
- 加湿・熟成後重量 12.20g (葉巻ヘッドカット後重量12.04g)
- ドライシング後重量 12.00g (葉巻ヘッドカット後)
- △減少重量 (△減少割合) △0.04g (△0.33%)


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