アントニオ・ヒメネス コロナス/Antonio Gimenez Coronas
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | アントニオ・ヒメネス (タバケリア・デ・フィリピナス社) |
| シリーズ名 | |
| ビトラ | コロナス (コロナ) |
| 葉巻の長さ | 137.9mm (5.43インチ) |
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 15.9mm (40) |
| ラッパー | インドネシア産 ジャワ島 (ベスギ種?) |
| バインダー | フィリピン産 |
| フィラー | フィリピン産 |
| 生産国 | フィリピン製 |
| 価格 |
この”アントニオ・ヒメネス コロナス/Antonio Gimenez Coronas”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、1993年にフィリピンで設立された”タバケリア・デ・フィリピナス社/Tabaqueria de Filipinas”社が製造する格安系葉巻ブランドである、”アントニオ・ヒメネス コロナス/Antonio Gimenez Coronas”です。
この葉巻は、過去に2本ほど喫煙したことがあるのですが(葉巻趣味を始めてから6本目と18本目に喫煙)、その評価としては私の嫌いな”タバカレラ/Tabacalera Incorporada”社製葉巻と同じく、あまり興味を持てなかったことから、その後一切見向きもしなかったのですが、この「葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ」ではまだ喫煙レビューしていなかったため、再確認の意味合いを込めて、今一度吸ってみることにしました。
正直言って、楽しめる葉巻では無いでしょう。(^^;)
しかしながら、葉巻を始めたばかりの頃は、多くの人が安くて旨い葉巻を見つけることに終始することになるでしょうから、そのような方にとって、このような格安系葉巻の喫煙レビュー記事は、きっと参考になることだと思っています。
格安系葉巻とは言え、紙巻タバコと比べると、1本あたり約20倍のお金を払って購入する訳ですから、少しでも安くて旨い葉巻を見つけることは、紙巻タバコ喫煙者にとって至極当然の行為と言えますが、その考えも何れは消え失せ、葉巻と紙巻タバコは比較するべきものではないということが、自然と分かってくるのでしょう。
私もその一人です。(^.^)
この”アントニオ・ヒメネス”というフィリピン産葉巻ブランドは、1993年フィリピンにて”ガブリエル・リポール・ジュニア/Gabriel Ripoll, Jr.”によって設立された”タバケリア・デ・フィリピナス”社の葉巻ブランドの1つであり、会社の歴史としてはまだ浅く、歴史の長い”タバカレラ”社と比べると、フィリピンの新進気鋭葉巻メーカーと言えるのかも知れません。
葉巻としての情報はあまり見つかりませんでしたが、ラッパーにはインドネシア・ジャワ島産を使用し、バインダーとフィラーにはフィリピン・イザベラ州産のキューバ種子のタバコ葉を使用しているようです。
ま、正直、それほど興味はありませんが…。(^^;)
さて、今回で3本目となるこの、”アントニオ・ヒメネス コロナス”に、私はどのように感じるのか、私も少しだけですが、楽しみです。
それでは、”アントニオ・ヒメネス コロナス/Antonio Gimenez Coronas”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
インドネシア産のラッパーで巻かれた”アントニオ・ヒメネス コロナス/Antonio Gimenez Coronas”は、少しくすんだコロラドマデューロ色(茶褐色)をした、ごく僅かな艶を持つ葉巻であり、全体的な作りは決して悪くありません。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)には、アントニオ・ヒメネス本人と思われる肖像画が描かれています。
葉巻を指で摘まんでみると、殆ど弾力がない硬さに仕上がっていますが、過去に喫煙した格安系葉巻の”タバカレラ コロナ スマトラ”よりは、僅かにしなやかな作りとなっています。
葉巻ボディからは、ごく僅かですが、スパイシーな香りがしています。
この葉巻は、平均室内温度25℃・湿度65%に維持した自家製ヒュミドール内にて、84日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する28時間前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、干し草の味がして、引き抵抗はかなり重めで、良好とは言えないかも知れません。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分30秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、杉の木の味からスタートする。
それはあたかも、無垢な木材を燃やした煙のような味だ。
面白い。
着火後の引き抵抗(ドロー)は重いが、ゆっくりと吸えば、必要十分な量の煙を口蓋に引き込むことが出来る。
喫煙開始5分時点で、軽い草と革とナッツの味を確認する。
ストレングス(ニコチン量)はマイルド~ミディアム、フレーバー(風味)もマイルド~ミディアムと言ったことろだろう。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、軽い苦みを含む適量のペッパー(白胡椒)があることを確認する。
喫煙開始14分時点で、1回目の灰折を行う。
灰はしっかりとした感触と共に、小気味良く折れる。
燃焼挙動は多少の片燃えの傾向はあるものの、悪くはない。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から20分以降の中盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。
中盤の味は、無垢な杉の木の味が後退し、代わりに草の味が強さを増す。
その草の味には、ごく僅かなアンモニア臭が含まれているように思える。
タバコ葉の発酵不足が原因なのだろうか?
しかしながらこの葉巻には、嫌な苦みや鋭さがなく、この価格帯の葉巻に求められるのは旨さよりも嫌な味がしないことだと考えるため、葉巻初心者の方や試しに1本だけ葉巻を吸ってみようと思っている方に、お勧めできる葉巻だと思う。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から40分以降の終盤は、まず3回目の灰折を行うことから始める。
終盤の味は、序盤・中盤の味を引き継ぎ、草と杉の木とナッツと革の味で吸い進む。
この葉巻には、甘みと呼べるほどの甘さは無い。
あたかも、紙巻タバコを吸っているような感覚だ。
喫煙開始45分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がす。
バンドロールは綺麗に剥がすことは出来ず、ボロボロに引き千切るように剥がす。
喫煙開始55分時点でも、嫌な苦みや鋭さを感じることはないが、特段、旨さを感じることがないため、この辺で喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この”アントニオ・ヒメネス コロナス/Antonio Gimenez Coronas”は、無垢な杉の木と草とナッツと革の味に、少しの苦みを含むペッパー(白胡椒)の味を味わえる、特に旨さがある葉巻ではないが、終盤まで嫌な苦みや鋭さを感じることなく、まるで紙巻きタバコを吸う感覚で喫煙出来る葉巻だと言える。
喫煙中盤のときにも書き記したが、この価格帯の葉巻に求められるのは、”旨さ”ではなく、”不快さが無いこと”だと考えているため、この葉巻には合格点を与えられるだろう。
過去に喫煙した格安系葉巻である”タバカレラ コロナ スマトラ”や”プリンシペ マデューロ ショートロブスト”、そして”クオラム クラシック コロナ”等と比べると、今回喫煙したこの”アントニオ・ヒメネス コロナス”は、私的には一番吸いやすい葉巻だった。
”それなら最初から1/20程度の出費で済む紙巻タバコを喫煙すれば?”と問われれば、確かにそうかも知れないが…。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、3.5/5点寄りの3.0/5点とした。
喫煙時間
喫煙時間:58分
味覚フレーバーグラフ
| チョコレート(カカオ豆) | ★☆☆☆☆ |
| スィーツ(甘さ) | ★☆☆☆☆ |
| クリーム(滑らかさ) | ★★☆☆☆ |
| コーヒー(苦み含む) | ★★☆☆☆ |
| トースト(パン・小麦粉) | ☆☆☆☆☆ |
| 木(杉・オーク等) | ★★★☆☆ |
| 革 | ★☆☆☆☆ |
| 土(素朴さ) | ★★☆☆☆ |
| 草(わら・ハーブ含む) | ★★★☆☆ |
| ナッツ | ★★☆☆☆ |
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★☆☆☆ |
| フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★★☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $3.43 (1ドル148円換算にて508円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €2.45 (1ドル160円換算にて392円)
- フィリピン国内参考価格 ₱293.90 (1フィリピンペソ2.68円換算にて788円)
- 日本国内価格 ¥490時点 (参考日本販売価格倍率0.87倍)
葉巻重量
- 加湿・熟成後重量 8.88g
- ドライシング後重量 8.84g
- △減少重量 (減少割合) △0.04g (0.45%)


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