アガノルサリーフ ラ・バリダシオン ハバノ グランロブスト/Aganorsa Leaf La Validacion Habano Gran Robusto
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | アガノルサリーフ |
| シリーズ名 | ラ・バリダシオン ハバノ |
| ビトラ | グランロブスト (ロブスト) |
| 葉巻の長さ | 127mm (5インチ) |
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 21.4mm (54) |
| ラッパー | エクアドル産 ハバノ種 |
| バインダー | ニカラグア産 |
| フィラー | ニカラグア産 |
| 生産国 | ニカラグア製 |
| 価格 | 1,850円 (2025年11月現在) |
この”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン ハバノ グランロブスト/Aganorsa Leaf La Validacion Habano Gran Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ニカラグア最大のタバコ葉生産者である”アガノルサリーフ/Aganorsa Leaf”からの1本である、”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン ハバノ グランロブスト/Aganorsa Leaf La Validacion Habano Gran Robusto”です。
今回が5本目となるアガノルサリーフの葉巻に、私はエクアドル産ハバノ種のラッパーを纏った”ラ・バリダシオン ハバノ”葉巻シリーズを選択しました。
過去の4本は全て”トロ”ビトラという大きな葉巻でしたが、今回は喫煙時間とニコチン摂取量が適切であると考える、私が好きな”ロブスト”ビトラでの喫煙レビューとなります。
今回の葉巻はエクアドル産ハバノ種という、最も多く流通していると考えられるラッパー品種が使用されていることから、味に関しては過不足無いものであることが推測できますが、私がアガノルサリーフに求めるものは、”アガノルサリーフ産のタバコ葉の味”であるため、もしかすると以前に喫煙した”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ”のように、他社生産のタバコ葉がアガノルサリーフ本来の味をスポイルしてしまっている可能性もあります。
しかしながら、エクアドル産ハバノ種のラッパーは、他のタバコ葉の味に影響を与えにくいタバコ葉であると私は考えているため、存分にアガノルサリーフの味を楽しめる可能性もあります。
ちなみに、私の好みとしては、エクアドル産ハバノ種ラッパーよりもニカラグア産ハバノ種ラッパーの方が、より強い風味が味わえることから上質だと思っているのですが、裏を返せば、他のタバコ葉の味に影響を与えてしまうラッパーと言うことも出来ます。
さて、今回喫煙するアガノルサリーフのハバノ種ラッパーの葉巻はどのような味がするのか、喫煙して確かめてみることにしましょう!
参考までに、アガノルサリーフの経営者である”エドゥアルド・フェルナンデス/Eduardo Fernandez”は、キューバで生まれた後、少年時代にアメリカへ移住し、”ウォートン・スクール/Wharton School of the University of Pennsylvania”を卒業した後、ニューヨーク・マンハッタンで銀行員としてキャリアをスタートさせます。
ニューヨークで10年過ごした後、スペイン・マドリードに移住して兄と共に”レテピザ/Telepizza”レストランチェーンを設立し、大成功を収めます。
”テレピザ”の成功で築いた巨額の資産を用いて、元々土地を耕すことに憧れていたこともあり、ニカラグアにて農地を購入し、1998年からタバコ事業に参入します。
タバコ事業に不慣れなエドゥアルドは、キューバ人のタバコ葉発酵業務の専門家である”アルセニオ・ラモス/Arsenio Ramos”と、同じくキューバ人のタバコ葉衛生管理の専門家である”ハシント・イグレシアス/Jacinto Iglesias”という2人の農学者を招き入れ、タバコ葉栽培を開始します。
今現在ではニカラグア最大のタバコ葉生産者として、”アルタディス/Altadis”や”ドリュー・エステート/Drew Estate”等にタバコ葉を卸すだけでなく、”イリュージョン/Illusione Cigars”、”ワープド/Warped”等のブティック・ブランド葉巻の下請け製造、さらに自社オリジナル・ブランド葉巻となる”アガノルサリーフ”や”JFR”を製造・販売するに至っています。
それでは、”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン ハバノ グランロブスト/Aganorsa Leaf La Validacion Habano Gran Robusto”(日本での財務省登録名称は”Aganorsa Leaf La Validacion Habano Gran Robusto BP”)葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
エクアドル産 ハバノ種のッパーで巻かれた、”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン ハバノ グランロブスト/Aganorsa Leaf La Validacion Habano Gran Robusto”は、コロラド色(茶色)~コロラドマデューロ(茶褐色)をしていて、葉巻表面は滑らかで僅かな艶があり、美しい外観をしています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は2本あり、サブバンドロールは金色と水色を使用した中に、”HABANO”と”La Validacion”というシリーズ名が描かれ、メインバンドロールは水色と金色と赤色を使用した中に、アガノルサリーフ・ブランド名とタバコ葉を持つ腕の絵のロゴマークが描かれています。
葉巻を指で摘まんでみると、しっかりと巻かれていながら、葉巻表層部には僅かな弾力性を備えています。
葉巻ボディからは、牛舎系の香ばしい良い香りがします。
この葉巻は、平均室内温度21℃・湿度65%に維持した自家製ヒュミドール内にて47日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する11時間程前に、葉巻を湿度41%のシリカゲル(乾燥剤)入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移し、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、少し粉っぽい麦わらの味がして、引き抵抗は重くも軽くも無く、良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約3分20秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、少しの爽やかさと僅かなロースト感を伴う杉の木の味からスタートする。
直ぐに、土とごく僅かなカカオ豆の味が追加される。
背景には、小麦粉の粉っぽさとごく僅かなカカオ豆の甘さがある。
なかなかの旨さなのだが、煙が少し粉っぽく感じてしまうところがネックと言えるだろう。
だが決してドライな煙ではない。
言うなれば、”洋モク”と”和モク”の違いに似ている。
”洋モク”を常飲している私は、それほど嫌な喫味ではない。
喫煙開始15分時点では、葉巻を灰皿に置いた衝撃から、不意に灰は折れてしまう。
灰は硬いが脆いと言えるだろう。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)もミディアムと言ったところだが、粉っぽい煙であるため、ごく僅かな刺激を”強さ”と勘違いしてしまうかも知れない。
燃焼挙動はそれほど悪くは無いのだが、多少の片燃えに対する火入れ修正は必要となるだろう。
着火後の引き抵抗(ドロー)はとても良く、今までに喫煙したアガノルサリーフの葉巻のような重さはない。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、鼻腔を少し刺激する適量のペッパー(白胡椒?)があることを確認する。
副流煙の香りは、甘く香ばしいとても良い香りがする。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から30分以降の中盤は、まず実質2回目のとなる灰折を行うことから始める。
灰は適度なクリック感と共に、綺麗に折れる。
中盤の味は、序盤の味を引き継ぎ、少しの爽やかさと粉っぽさを伴う杉の木と土と少量のカカオ豆の味を主体に吸い進む。
喫煙開始40分時点で、サブバンドロール(シガーリング)を剥がす。
喫煙開始55分時点で、うっかりと葉巻を失火させてしまったため、灰を折ってから再着火を試みる。
この中盤までで大方の結論が出たが、この葉巻はアガノルサリーフが栽培した良質なバインダーとフィラーを使用した葉巻だが、以前に喫煙レビューした”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ”と同様に、他社から仕入れたエクアドル産ハバノ種のラッパーが喫味の邪魔をしており、アガノルサリーフが栽培したタバコ葉のみで巻かれた”アガノルサリーフ シグネチャー コロホ トロ”や”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コロホ トロ”には遠く及ばない喫味になってしまっている。
ラッパー1枚で、これほどまでに喫味が変わるとは驚きだ。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から60分以降の終盤は、まずメインバンドロールを剥がすことから始める。
終盤の味は、序盤・中盤の味を引き継ぎ、嫌な苦みが発生することも無く吸い進むが、味云々よりも少しの刺激に繋がる粉っぽさが気になってしまう。
喫煙開始85分時点で、実質何回目か分からない灰折を行う。
喫煙開始95分時点で、この喫味に飽きてしまったことから、この辺で喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン ハバノ グランロブスト/Aganorsa Leaf La Validacion Habano Gran Robusto”は、少しの爽やかさと粉っぽさを伴う杉の木と土と少量のカカオ豆の味に、鼻腔を少し刺激する適量のペッパー(白胡椒?)、背景にごく僅かなカカオ豆の甘さが味わえる、味自体は悪くないのだが少しの刺激に繋がる粉っぽさが喫味に影響を及ぼしている葉巻だと言える。
以前に喫煙レビューした”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ”と同様に、他社から仕入れたエクアドル産ハバノ種ラッパーがアガノルサリーフ謹製のタバコ葉の味を阻害していると考えられる。
エクアドル産ハバノ種のラッパーは、非キューバ産葉巻としては定番中の定番と言えるタバコ葉であるため、このような喫味になることは全く想定していなかったが、アガノルサリーフが栽培したタバコ葉とのマッチングは良くないと言って間違いないだろう。
それにしても、ラッパー1枚でこれほどまでに喫味が変わるというのは本当に正しい見解なのだろうかと、同時に自分の判断も疑う。
それを確かめるには、最近私が購入したキューバ産のバインダーとフィラーを使用して、ラッパーにはエクアドル産ハバノ種を使用した”アルファンブラ ホセ・ヘネル ロブスト”を喫煙してみることで明らかになるだろう。
キューバ産のタバコ葉の味を実現したアガノルサリーフ謹製のバインダーとフィラーに、エクアドル産ハバノ種のラッパーで包んでいるところが非常に似通っていると考えるからだ。
キューバ産葉巻とは似ても似つかない喫味になっていてば、今回の私の見解は間違っていなかったということになるだろう。
今のところ、アガノルサリーフの葉巻として私がお勧め出来るのは、使用する全てのタバコ葉が、ニカラグアのアガノルサリーフによって栽培・発酵された葉巻に限定されると言っておこう。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、少しの刺激に繋がる粉っぽさがあるとは言え、味自体は決して悪くないことから、4.0/5点が妥当な評価だと判断した。
参考までに、この”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン ハバノ/Aganorsa Leaf La Validacion Habano”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、90ポイントという高評価を得ています。
喫煙時間
喫煙時間:95分
味覚フレーバーグラフ
| チョコレート(カカオ豆) | ★★☆☆☆ |
| スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
| クリーム(滑らかさ) | ★★☆☆☆ |
| コーヒー(苦み含む) | ★☆☆☆☆ |
| トースト(パン・穀物) | ★☆☆☆☆ |
| 木(杉・オーク等) | ★★★★☆ |
| 革 | ★☆☆☆☆ |
| 土(素朴さ) | ★★★☆☆ |
| 草(わら・ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
| ナッツ | ★☆☆☆☆ |
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ |
| フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★☆☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $9.25 (1ドル148円換算にて1,369円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 -
- 日本国内価格 ¥1,850 (参考日本販売価格倍率1.35倍)
葉巻重量
- 購入時重量 14.47g
- 加湿・熟成後重量 14.57g (葉巻ヘッドカット後14.44g)
- ドライシング後重量 14.34g
- △減少重量 (△減少割合) △0.10g (△0.69%)

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