アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ/Aganorsa Leaf La Validacion Connecticut Toro
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | アガノルサリーフ |
| シリーズ名 | ラ・バリダシオン コネチカット |
| ビトラ | トロ |
| 葉巻の長さ | 158.7mm (6.25インチ) |
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 20.6mm (52) |
| ラッパー | エクアドル産 コネチカット種 シェード |
| バインダー | ニカラグア産 |
| フィラー | ニカラグア産 |
| 生産国 | ニカラグア製 |
| 価格 | 1,980円 (2025年9月現在) |
この”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ/Aganorsa Leaf La Validacion Connecticut Toro”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ニカラグア最大のタバコ葉生産者である”アガノルサリーフ/Aganorsa Leaf”からの1本である、”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ/Aganorsa Leaf La Validacion Connecticut Toro”です。
今回が3本目となるアガノルサリーフの葉巻ですが、今までに喫煙した2本は通常の加湿・熟成を行っての喫煙でしたが、今回喫煙する”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ”は、私が独自に考案した”自家製発酵器熟成”を施しての喫煙となります。
今までに喫煙したアガノルサリーフの葉巻2本は、どちらもキューバ産葉巻を彷彿とさせる素晴らしい葉巻だったのですが、終盤に少しの苦みを感じだしたことから、残り5cm以上も残して喫煙を終了したしまったことが私の中ではどうしても許すことが出来ず、この葉巻だけは自家製発酵器熟成を行って終盤での味(苦み)が改善されるかどうかをテストしてみることにしました。
前回喫煙レビューした”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コロホ トロ”は、”少し酸味寄りの爽やかさを伴う上質な杉の木とカカオ豆と少量の革と土の味に、少し鼻腔をくすぐる適量のペッパー(白胡椒)、背景にカカオ豆やナッツの甘さにごく少量の柑橘系果実の甘酸っぱさやクローブやナツメグ等のミックス・スパイスの風味が味わえる、キューバ産葉巻の味を彷彿とさせる葉巻”であると私は評しており、味としては文句のない葉巻でしたが、個人的にはこれだけ旨い葉巻であるならば葉巻を指で摘まめなくなる限界ギリギリまで吸ってみたかったというのが本音です。
今回喫煙するこの葉巻も、前回と同様に素晴らしい喫味が味わえると考えていますが、ラッパーにエクアドル産コネチカット種シェードが使用されていることから、よりマイルドでよりクリーミーな味になっていると予想することが出来ます。
今回は四の五の考えず、この葉巻の旨さを、純粋に堪能したいと思います!
参考までに、アガノルサリーフの経営者である”エドゥアルド・フェルナンデス/Eduardo Fernandez”は、キューバで生まれた後、少年時代にアメリカへ移住し、”ウォートン・スクール/Wharton School of the University of Pennsylvania”を卒業した後、ニューヨーク・マンハッタンで銀行員としてキャリアをスタートさせます。
ニューヨークで10年過ごした後、スペイン・マドリードに移住して兄と共に”レテピザ/Telepizza”レストランチェーンを設立し、大成功を収めます。
”テレピザ”の成功で築いた巨額の資産を用いて、元々土地を耕すことに憧れていたこともあり、ニカラグアにて農地を購入し、1998年からタバコ事業に参入します。
タバコ事業に不慣れなフェルナンデスは、キューバ人のタバコ葉発酵業務の専門家である”アルセニオ・ラモス/Arsenio Ramos”と、同じくキューバ人のタバコ葉衛生管理の専門家である”ハシント・イグレシアス/Jacinto Iglesias”という2人の農学者を招き入れ、タバコ葉栽培を開始します。
今現在ではニカラグア最大のタバコ葉生産者として、”アルタディス/Altadis”や”ドリュー・エステート/Drew Estate”等にタバコ葉を卸すだけでなく、”イリュージョン/Illusione Cigars”、”ワープド/Warped”等のブティック・ブランド葉巻の下請け製造、さらに自社オリジナル・ブランド葉巻となる”アガノルサリーフ”や”JFR”を製造・販売するに至っています。
それでは、”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ/Aganorsa Leaf La Validacion Connecticut Toro”(日本での財務省登録名称は”Aganorsa Leaf La Validacion Connecticut Toro BP”)葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
エクアドル産 コネチカット種 シェードのッパーで巻かれた、”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ/Aganorsa Leaf La Validacion Connecticut Toro”は、コロラドクラロ色(薄茶色)をしていて、葉巻表面は滑らかで僅かな艶があり、美しい外観をしています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は2本あり、サブバンドロールは金色と濃紺色を使用した中に、”CONNECTICUT”と”La Validacion”というシリーズ名が描かれ、メインバンドロールは濃紺色と金色と赤色を使用した中に、アガノルサリーフ・ブランド名とタバコ葉を持つ腕の絵のロゴマークが描かれています。
葉巻を指で摘まんでみると、しっかりと巻かれていながら、葉巻表層部には僅かな弾力性を備えています。
葉巻ボディからは、ナッツや杉の木の香ばしい良い香りがします。
この葉巻は、平均室内温度29℃・湿度68%に維持した自家製ヒュミドール内にて58日間の加湿・熟成を行ってから、”自家製発酵器”により35日間熟成させた後、平均室内温度28℃・湿度65%に維持した自家製ヒュミドール内にて8日間の加湿・熟成を行っています。(計101日熟成)
葉巻喫煙を開始する10時間程前に、葉巻を湿度44%のシリカゲル(乾燥剤)入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移し、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、純粋な麦わらの味がして、引き抵抗はごく僅かに重めですが、良好と言えるでしょう。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約3分間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、とても爽やかで上質な杉の木の味からスタートする。
直ぐに、ナッツと土の味が追加される。
煙は僅かに酸味寄りの味だが、喫味は悪くない。
着火後の引き抵抗(ドロー)は重くも軽くも無く、軽く吸うだけでたっぷりの煙を口蓋に引き込むことが出来る。
喫煙開始10分時点で、強い爽やかさが少し弱まったことから、ナッツの味は軽いカカオ豆の味へと変化する。
燃焼挙動は良好で、多少の片燃え程度なら自動修正されるようだ。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、舌にごく僅かな苦みを伴う鼻腔を刺激することのない適量のペッパー(白胡椒)があることを確認する。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)もミディアムといったところだろう。
喫煙開始28分時点で、背景にごく僅かなウイスキー・オーク樽の風味があることを確認する。
遅ればせながら、旨い!と言っておこう。
だが個人的には、アガノルサリーフの葉巻としては、コロホ種ラッパーを纏った葉巻の方がより好みの味と言えそうだ。
その理由は、このコネチカット種ラッパーを纏った葉巻は、爽やかさが少し際立っているからだ。
喫煙開始30分時点で、1回目の灰折を行う。
灰は、とても強いクリック感と共に、綺麗に折ることが出来る。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から40分以降の中盤は、序盤の味を引き継ぐが、強い爽やかさは少し弱まり、序盤よりも味に安定感が出てくる。
しかしながら、先に吸った2本のアガノルサリーフの味には及ばないように思う。
ここでふと気が付く。
この葉巻には、エクアドル産コネチカット種のラッパーを使用しているということにだ。
アガノルサリーフの素晴らしい喫味は、アガノルサリーフの自社農園で栽培・発酵・熟成されたタバコ葉を使用していることにあると考える。
今回喫煙している葉巻は、このエクアドル産のラッパーがアガノルサリーフの良さをスポイルしてしまっているように思える。
勿論、質の良いエクアドル産コネチカット種のラッパーを使用していることに間違いはないのだろうが、アガノルサリーフで栽培しているタバコ葉の味には及ばないということなのだろう。
喫煙開始65分時点で、2回目の灰折とサブバンドロール(シガーリング)を剥がす。
喫煙開始70分時点では、煙にごく僅かな苦みが含まれるようになるが、この段階ではまだ”くすみ感”程度と言ったほうが適切かも知れない。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から80分以降の終盤は、序盤・中盤の味を引き継ぐが、煙に含まれる苦み成分が少し強さを増してくる。
喫煙開始97分時点で、3回目の灰折とメインバンドロールを剥がす。
喫煙開始116分時点で、背景にごく僅かなトースト(パン)の風味を感じるが、既に苦みが強さを増しているため、とても分かりずらい。
喫煙開始121分時点で、不意に失火させてしまったことから、この辺で喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ/Aganorsa Leaf La Validacion Connecticut Toro”は、とても爽やかで上質な杉の木とナッツと土と少量のカカオ豆の味に、舌にごく僅かな苦みを伴う鼻腔を刺激しないペッパー(白胡椒)、背景にほんのごく僅かなウイスキー・オーク樽とトースト(パン)の風味が味わえる葉巻だと言える。
今回喫煙した葉巻はアガノルサリーフ3本目の葉巻となるが、1本目(ラ・バリダシオン コロホ トロ)、2本目(シグネチャー コロホ トロ)のアガノルサリーフが栽培・発酵したタバコ葉のみを使用した葉巻とは異なり、ラッパーにエクアドル産コネチカット種が使用されている葉巻となることから、味に関しても少々事情が異なっていたと言わざるを得ない。
勿論、上質な葉巻であることに異論は無いのだが、私が求めているのはアガノルサリーフだけが成し得る、上質な葉巻の味だ。
私がアガノルサリーフに対して課しているハードルは、とても高い。
1本目、2本目に喫煙した葉巻も、喫煙開始100分以上になってから発生しだす、”葉巻の性”とも言えるごく僅かな苦みに対しても、許すことが出来ない。
何故なら、この葉巻は”アガノルサリーフ”製の葉巻だからだ。
先にも述べたが、今回喫煙した”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン コネチカット トロ”は、他の農園で栽培されたエクアドル産コネチカット種ラッパーが、アガノルサリーフ本来の味を邪魔しているように思える。
ここ最近、エクアドル産ハバノ種ラッパーを使用した”アガノルサリーフ ラ・バリダシオン ハバノ ロブスト”を購入したので、それを吸うことでその真偽を確かめてみたいと思っている。
また、それは”ロブスト”ビトラでもあることから、苦みの発生具合にどのような違いが出るのか、同時に確認してみたいと考えている。
今回喫煙した葉巻は私が独自に考案した”自家製発酵器熟成”を施しているが、予想通りと言おうか、長期に渡って熟成されたタバコ葉を使用した葉巻に対しては、それほどの効果は期待できなかった。
今回喫煙した”自家製発酵器熟成”された葉巻の葉巻独自5段階評価は、私が課した高いハードルを超える葉巻ではなかったものの、一般的には上質で素晴らしい喫味を呈していたことから、4.0/5点を与えるに相応しい葉巻だと判断した。
喫煙時間
喫煙時間:122分
味覚フレーバーグラフ
| チョコレート(カカオ豆) | ★★☆☆☆ |
| スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
| クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
| コーヒー(苦み含む) | ★★☆☆☆ |
| トースト(パン・穀物) | ★☆☆☆☆ |
| 木(杉・オーク等) | ★★★☆☆ |
| 革 | ★★☆☆☆ |
| 土(素朴さ) | ★★☆☆☆ |
| 草(わら・ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
| ナッツ | ★★★☆☆ |
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ |
| フルーツ(酸味含む) | ★★★☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★★☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $9.99 (1ドル148円換算にて1,478円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 -
- 日本国内価格 ¥1,980 (参考日本販売価格倍率1.34倍)
葉巻重量
- 購入時重量 15.35g
- 加湿・熟成後重量 15.48g
- 自家製発酵器熟成後 15.30g (葉巻ヘッドカット後重量15.11g)
- 加湿・熟成後重量 15.14g
- ドライシング後重量 15.02g
- △減少重量 (△減少割合) △0.12g (△0.79%)


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