マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto

4.0
マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 ロブスト/Robusto
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マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto

葉巻/シガー情報

ブランド名 マイファーザー・シガーズ
シリーズ名 マイファーザー ラ オプレンシア
ビトラ ロブスト
葉巻の長さ 133.4mm (5.25インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 20.6mm (52)
ラッパー メキシコ産 サンアンドレス種 ロサド オスクロ
バインダー ニカラグア産 コロホ種 & クリオロ種 デュアルバインダー
フィラー ニカラグア産
生産国 ニカラグア
価格 2,600円 (2023年11月現在)

この”マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、11歳のときから葉巻を巻き始め、”コイーバ”や”モンテクリスト”などの葉巻も加工してきた、キューバ出身の偉大なマスター・ブレンダーである、”ドン・ペピン・ガルシア/Don Pepin Garcia”が作り上げた葉巻シリーズからの1本である、”マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto”です。

この葉巻レビュー記事の下書きをしている時点までに、1本2,000円クラスの葉巻を何本か吸ってきましたが、意外なことにリピート購入したいと思える葉巻は、それほど多くないことに気付きました。

その多くは上質な葉巻でしたが、旨い葉巻であっても、また購入して喫煙したいと思う葉巻だとは限らないということのようです。

現時点で、1本2,000円クラスの葉巻で私がリピート購入してみたいと思ったものは、”クランデスティノス ラッシュ ベグエロ/Clandestinos Lush Veguero”と、”プラセンシア レゼルバ オリジナル トロ/Plasencia Reserva Original Toro”と、”マイファーザー フロール デ ラス アンティラス ロブスト/My Father Flor de las Antillas Sun Grown Robusto”の3本です。

”クランデスティノス ラッシュ ベグエロ”については、既に追加購入した2本が私のヒュミドール内に転がっています。(^.^)

上記3本の内の1本だけは、私の葉巻独自5段階評価に於いて最高得点の4.5/5点ではなく、4.0/5点の、”マイファーザー フロール デ ラス アンティラス ロブスト”が含まれています。

それは上質で甘く香ばしく、纏まりもあって旨い葉巻だったのですが、喫煙レビュー中にはそれほど心を揺さぶられることもなく、”旨いけど、まぁまぁかな?安全パイの葉巻として重宝しそうだな”という程度で終了していました。

しかし、ここ最近、その葉巻が妙に気になっていました。

それは男と女の関係にも、似ているような気がします。

出会った当初はそれほど美人でもないしタイプでもないと思っていた人が、後々、妙に気になりだしてきて頭から離れない!なんてこと、皆さんも経験がおありでしょう。

葉巻を男に、葉巻愛好家を女に例えると、アッシーとして重宝しそうだと思って付き合っていたら、本当に好きになってしまった!的な感じでしょうか?(^^;)

この葉巻も、それに似た感覚かも知れませんね。

今回は折角ですので、同じ葉巻ではなく、”トロ”ビトラに於いて2018年のシガーアフィショナードで葉巻トップ25の第2位に輝いた、”マイファーザー ラ オプレンシア/My Father La Opulencia”葉巻シリーズの”ロブスト”ビトラを購入し、喫煙してみることにしました。

ちなみに、”マイファーザー・シガーズ”(エル・レイ・デ・ロス・ハバノス社/El Rey de los Habanos Inc.)のCEOである”ドン・ペピン/Don Pepin”は、2001年に息子の”ハイメ・ガルシア/Jaime Garcia”と共に、キューバからアメリカ合衆国へ移住し、ニカラグア最大規模のタバコ葉栽培農園”アガノルサ SA/Aganorsa SA”のオーナーである、”エドゥアルド・フェルナンデス/Eduardo Fernandez”の協力のもと、小さな葉巻工場”エル・レイ・デ・ロス・ハバノス”社を、フロリダ州マイアミに立ち上げます。

ドン・ペピンが最初に作った葉巻ブランドは、2003年に”ピート・ジョンソン”と協力して作った”タトゥアヘ/Tatuaje”なのですが、これが、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”で大絶賛され、葉巻の生産が追い付かなくなり、2006年には、もっと高い生産能力を持つ、”タバカレラ・キュバーナ/Tabacalera Cubana”葉巻工場をニカラグアに設立し、現在に至ります。

さて、今回で2本目となるこの、”マイファーザー”ブランドの葉巻に、私はどのような喫煙レビューが出来るのか、とても楽しみです!

それでは、”マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

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まずは外観から見ていきましょう。

メキシコ産 サンアンドレス種 ロサド オスクロのラッパーで巻かれた”マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto”は、コロラドマデューロ色(茶褐色)の、艶のないマットな仕上げになっていて、目立った葉脈などもない、美しい外観をしています。

この葉巻の大きな特徴としては、程よくボックスプレスされていることであり、丸みを帯びた長方形をしています。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は3本あり、1本は葉巻フット側の広がりを抑える役目の緑色のもので、もう2本のメインバンドロールは、カラフルな中世ヨーロッパを思わせる絵が描かれています。

葉巻を指で摘まんでみると、ほど良い具合にしっかりと硬く、十二分な量のタバコ葉が使われていると思います。

葉巻ボディからは、甘く香ばしい良い香りがしています。

この葉巻は、平均室内温度20℃・湿度70%に維持した自家製ヒュミドール内にて、47日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する2時間前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、ローストした干し草の香りがして、引き抵抗は多少重めですが、良好の範囲内と言えます。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から20度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤ファーストサード

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、上質な杉の木の味からスタート。

直ぐに、ナッツと土の味が追加される。

背景には、カカオ豆やチョコレートヌガー(スニッカーズ)のクリーミィな甘さがある。

旨い。

レトロヘイルで副鼻腔に煙を通すと、適度な量のペッパーを確認するが、それはただのスパイスではなく、葉巻の味の1つになっている。

ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)はミディアムフルと言ったところか。

引き抵抗(ドロー)は多少重めだが、軽くゆっくりと吸えば、しっかりとした量の煙を口蓋に引き込める。

喫煙開始15分時点で、1回目の灰折を行う。

灰は小気味良く、綺麗に折れる。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙中盤セカンドサード

喫煙開始から20分以降の中盤は、序盤の味を引き継いているが、ナッツの酸味らしいものを感じだす。

しかし、それは私が苦手とする酸味の味とはまた別の種のようであり、特段問題には感じない。

喫煙開始26分時点で、葉巻フット側のサブバンドロール(シガーリング)を剥がす。

副流煙の香りは、甘く香ばし香りが含まれてはいるものの、期待した程の強い芳香ではない。

喫煙開始30分時点で、2回目の灰折を行う。

この葉巻の味の主体は、ペッパー(白胡椒)であることが分かってきた。

ペッパーの量は決して多くはないにも関わらず、マイルドでクリーミー(?)なペッパーの味がこの葉巻の主役となっている。

喫煙開始38分時点で、土とカカオ豆とペッパーの味が融合されて、とても旨い葉巻の味になってきた。

”ペピン・ペッパー”と呼ばれる所以が、分かったような気がする。

それはペッパーの”量”の問題ではなく、適度なペッパー量であっても、ペッパー自体に味を感じることを特徴としているようだ。

喫煙開始43分時点で、メインバンドロールを剥がす。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終盤ファイナルサード

喫煙開始から45分以降の終盤は中盤の味を引き継ぎ、土とカカオ豆とペッパーの味が融合された、上質で素晴らしい味を楽しむことが出来る。

副流煙の香りも、甘く香ばしい香りをしっかりと感じ取れるようになってきた。

背景にある甘さも、レーズンの甘さが加わり、それは”レーズン・パン・トースト”の味として追加される。

この終盤になって、やっとこの葉巻は最高潮の味を迎える。

喫煙開始55分時点で、3回目の灰折を行う。

喫煙開始60分時点で、フレーバー(風味)はフルボディとなり、この時点でも嫌な苦みや鋭さとは無縁だ。

以前喫煙レビューした、”モンテクリストNo.5”をフルボディにしたような味を楽しめる。

未だ嫌な苦みは感じないが、葉巻を持つ指に熱を感じ始めた時点で、喫煙を終了することとした。

マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終盤の終わり頃ファイナルサード

マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終了後ファイナルアッシュ

葉巻テイスティング総評

総評として、この”マイファーザー ラ オプレンシア ロブスト/My Father La Opulencia Robusto”は、上質な杉の木と土とカカオ豆とナッツの味に、適量の甘さがあるマイルドでクリーミーなペッパー、背景にカカオ豆やチョコレートヌガーの甘さとレーズン・パン・トーストの味を味わえる、素晴らしい葉巻だと言える。

序盤はナッツの酸味を感じるなど、決して私好みの味ではなかったが、中盤以降は土とカカオ豆の味が増し、キューバ産モンテクリストに酷似した味わいとなった。

私的に言うならば、ロケットスタートの”ベン・ジョンソン”的な葉巻ではなく、後半から加速する”カール・ルイス”的な葉巻だと言えよう。

また、”ドン・ペピン”の葉巻の特徴である、”ペピン・ペッパー”の意味を、私は誤解して捉えていたようだ。

それは強い刺激のあるペッパーを備えた葉巻という意味ではなく、甘くマイルドでクリーミーな”味”があるペッパーを備えているということを意味しているようだ。

他の葉巻では、ペッパーに刺激以外での”味”を感じたことは無い。

この葉巻には私があまり得意とはしていない、メキシコ産 サンアンドレス種 ロサド オスクロのラッパーを使用しているが、とても上質なメキシコ産のタバコ葉であり、同じメキシコ産サンアンドレス種であっても、栽培農園や乾燥・熟成方法によって大きく味も変わってくるようだ。

さらに、バインダーはニカラグア産のコロホ種とクリオロ種のデュアルバインダー仕様となっており、この2種のタバコ葉の組み合わせは鉄壁であることも分かった。

この葉巻の葉巻独自5段階評価は、味だけでの評価なら間違いなく4.5/5点だが、価格が2,000円台後半であることと、序盤にナッツの酸味を感じることなどを鑑みて、4.0/5点とした。

葉巻価格が1本2,200円の”ドン ペピン ガルシア オリジナル インヴィクトス”を近いうちに喫煙レビューする予定なので、その葉巻にも大いに期待したい。

参考までに、この”マイファーザー ラ オプレンシア/My Father La Opulencia”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、84ポイント~95ポイントという高評価を得ており、この”ロブスト”ビトラに於いても、86ポイント~92ポイントという高評価を得ています。また、”マイファーザー ラ オプレンシア トロ/My Father La Opulencia Toro”は、2018年の葉巻トップ25(95ポイント2位)に輝いています。

喫煙時間

喫煙時間:75分

味覚フレーバーグラフ

チョコレート(カカオ豆) ★★★★☆
スィーツ(甘さ) ★★★☆☆
クリーム(滑らかさ) ★★★★☆
コーヒー ★★★☆☆
トースト(パン・穀物) ★★★☆☆
木(杉・オーク等) ★★★☆☆
★★☆☆☆
土(素朴さ) ★★★★☆
草(ハーブ含む) ★☆☆☆☆
ナッツ ★★★☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★★★☆
フルーツ(酸味含む) ★★☆☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度

おすすめ度:★★★★☆

世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)

  • アメリカ国内参考価格 $10.90 (1ドル148円換算にて1,613円)
  • ヨーロッパ圏内参考価格 €15.40 (1ユーロ160円換算にて2,464円)
  • 日本国内価格 ¥2,600 (参考日本販売価格倍率1.28倍)

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