ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス/La Aurora Preferidos 1903 Corojo Gold Tubos

4.5
ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス/La Aurora Preferidos 1903 Corojo Gold Tubos Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 ゴールド チュボス/Corojo Gold Tubos
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ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス/La Aurora Preferidos 1903 Corojo Gold Tubos

葉巻/シガー情報

ブランド名 ラ・オーロラ
シリーズ名 プレフェリドス 1903 エディション ゴールド
ビトラ ペルフェクト
葉巻の長さ 127mm (5インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 21.4mm (54)
ラッパー ドミニカ共和国産 コロホ種
バインダー ドミニカ共和国産
フィラー ドミニカ共和国産 & ブラジル産 & カメルーン産
生産国 ドミニカ共和国製
価格 3,300円 (2024年8月現在) ※2024年7月以前の2,470円にて購入

この”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス/La Aurora Preferidos 1903 Corojo Gold Tubos”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、”ラ・オーロラ”社が製造する葉巻の中で”100 アニョス/100 Anos”等の限定生産品を除く、通常生産されている葉巻としては最も高価な葉巻となる、”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 エディション/La Aurora Preferidos 1903 Edition”葉巻シリーズからの1本である、”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス/La Aurora Preferidos 1903 Corojo Gold Tubos”です。

金属製のカラフルなカプセルに入っているこの葉巻は、リーズナブルな価格帯を中心に販売しているラ・オーロラ社の葉巻の中でも飛び抜けて高価であり、金属製のカプセルはその特別さを誇示しているようにも見えます。

この”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 エディション”葉巻シリーズには、同じ”ペルフェクト”ビトラで6種類のバージョンが用意されており、それぞれを宝石や貴金属に関連付けた名前が付けられています。

その中から私が今回購入した葉巻は、ラッパーにドミニカ共和国産コロホ種のタバコ葉を使用した、”ゴールド チュボス/Corojo Gold Tubos”と名付けられている葉巻です。

ラッパーにドミニカ共和国産のタバコ葉を使用した葉巻は、今までに喫煙したことがありませんでしたので、迷いなくこの葉巻を購入することにしました。

ドミニカ共和国では、ラッパーを生産することは難しいと言われていた当時、最初にそれを実現したのは”アルトゥーロ・フエンテ”社ですが、その後を追うように成功させたのが、この”ラ・オーロラ”社です。

どちらの葉巻メーカーも、コロホ種のタバコ葉でラッパーを作ることに成功しています。

前々から吸ってみたいと思ってはいたのですが、リーズナブルな販売価格帯を主体としている葉巻メーカーの最高級品を吸うよりも、他のブティック・ブランドの葉巻に興味がいってしまい、中々吸う機会が訪れませんでした。

この気持ち、分かってもらえるでしょうか?

例えば、”フロール・デ・コパン”の1本2,000円する葉巻とか、”タバカレラ”の1本1,300円する葉巻とかは、車に例えると、チューニングした”日産マーチ”に乗るようなものであるような気がしてなりません。(※その昔、日産マーチをチューニングして速い車に出来るかをディーラーの人に尋ねたら、”マーチはマーチでしかありませんから…。”と言われたことがあることから引用)

しかし、2024年8月からラ・オーロラ社の葉巻価格が改定され、1本2,470円から1本3,300円へ大幅値上げがなされるということを事前に知り、”これは今、購入するしかない!”と考え、7月末に滑り込みで購入する運びとなりました。(^.^)

きっと今回喫煙レビューする”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス”は、ラ・オーロラ社の真の実力を、私に見せつけてくれることでしょう!

それでは、”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス/La Aurora Preferidos 1903 Corojo Gold Tubos”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

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まずは外観から見ていきましょう。

ドミニカ共和国産 コロホ種のラッパーで巻かれた、”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス/La Aurora Preferidos 1903 Corojo Gold Tubos”は、コロラドマデューロ色(茶褐色)~マデューロ色(褐色)をしていて、葉巻表面はとても滑らかですが艶が少なく、素朴ではありますが美しい外観をしています。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は葉巻ボディのほぼ中心に巻かれていて、ラ・オーロラ社のイメージ・キャラクター(?)であるライオンの絵と、”LA AURORA COROJO”の文字が記載されています。

葉巻ボディからは、濃厚で香ばしい牛舎系の良い香りがします。

葉巻全体を手に持って確認すると、太い葉脈などは全く見当りませんが素朴さが残る作りとなっており、葉巻表層部にはごく僅かな弾力性がありますが、全体的にしっかりとした硬さに仕上がっていています。

この葉巻は、平均室温29℃・湿度64%に維持した自家製ヒュミドール内にて、29日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する13時間前に、葉巻を湿度53%のシリカゲル入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移して、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、初めての味で例えることが難しいですが、香ばしい木と革とカカオ豆が複合された味がして、引き抵抗は重くも軽くもなく、良好と言えます。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分40秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

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※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、濃厚でありながら爽やかさもある杉の木と革とカカオ豆と土が複合された味からスタートする。

最初の一服目から、旨い!

背景には、ココア(カカオ豆)の甘さがある。

レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、適量の繊細なペッパー(白黒混合の胡椒)があることを確認する。

現段階でのストレングス(ニコチン量)はミディアム~ミディアムフル、フレーバー(風味)もミディアム~ミディアムフルだが、終盤に向けてニコチン量は増えていく予感はある。

燃焼挙動は良いとは言えず、既に大きな片燃えに対する火入れ修正を行っている。

この葉巻に使用されているタバコ葉は、最低3年間以上熟成させたタバコ葉を、更に6ヶ月間ラム酒樽で熟成させてから使用しており、この濃厚な旨さはラム酒樽熟成によって得られたものにも感じるが、喫味の強さから判断すると、ヴィソ葉とリジェロ葉を多用していることから得られた旨味なのではないと推測する。

喫煙開始33分時点で、土の味が強さを増し、喫味はより強さを増す。

この葉巻は決してマイルドな葉巻ではなく、経験豊富な葉巻愛好家のための葉巻だと言えるだろう。

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葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

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喫煙開始から35分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。

既に、大きな片燃えに対する火入れ修正を数回行っているため、灰はもろくなっていて綺麗に折ることは出来ない。

中盤の味は序盤の味を引き継ぐが、土とカカオ豆の味を主体に、より強い喫味で吸い進む。

ストレングス(ニコチン量)は完全なミディアムフルとなり、喫味はかなり強い。

副流煙の香りは、長期熟成に加え、ラム酒樽熟成されたタバコ葉独特の、濃厚で古めかしく香ばしい香りがする。

否、この香りは希少なドミニカ共和国産コロホ種ラッパーの香りなのかも知れない。

喫煙開始50分時点で、序盤から感じていた独特な味は何なのかと探っていたが、ベタな表現になるが、この味は焦がしたラム酒樽の風味そのものであるように感じる。

コロホ種ラッパー特有の濃厚な土の味と相まって、なんとも心地良い素朴で古めかしい味がする。

その味には大麦麦芽(モルト)の味も僅かに含まれているように感じる。

素晴らしい味なのだが、如何せん、ニコチン量が多いことがどうしても気になってしまう。

このニコチン量なら、フレーバー(風味)もミディアムフル~フルボディであって欲しいものだが、あくまで風味はミディアムフルに留まっている。

この葉巻は私が初めて喫煙する”ドミニカン・ピューロ”の葉巻であり、その味には私が好きなドミニカ共和国産タバコ葉特有の素朴で古めかしい味がする。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

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喫煙開始から70分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことと、バンドロール(シガーリング)を剥がすことから始める。

何度も火入れ修正を繰り返しているため、灰は崩れるように折れる。

終盤の味は中盤の味を引き継ぎ、素朴で古めかしい土の味を主体に、焦がしたラム酒オーク樽のような風味を味わいながら吸い進む。

私好みの味でとても旨いのだが、ニコチン量は既にフルボディ領域へ突入している。

この際、ニコチン酔い(ヤニクラ)になることは恐れず、そのままガンガン吸い進むことにしよう。

喫煙開始83分時点では、燃焼挙動の悪さから失火してしまったので、再着火を試みる。

この葉巻は、ラ・オーロラ社の高級葉巻ラインなのだがら、燃焼挙動の悪さをもう少しなんとかしてもらいたいものだが、燃焼性の悪いヴィソやリジェロのタバコ葉を多用しているであろうことと、ローリングに高度な技術を要するペルフェクト形状であることから、この燃焼挙動の悪さは致し方無いことなのかも知れない。

この葉巻はある意味、キューバ産葉巻を彷彿とさせるものだが、ドミニカ共和国産やニカラグア産のタバコ葉を使用してキューバ産葉巻の味(喫味)を実現するには、ニコチン量の多いヴィソ葉やリジェロ葉を多用すれば、否が応にもキューバ産葉巻の味に近づいていくのではないかと、私は考えている。

勿論、キューバ産タバコ葉を使用した葉巻は、軽いセコ葉やヴォラド葉を多用してもキューバ産葉巻の味になるのだろうが(当たり前か…)、それこそタバコ葉が育つキューバの土壌や気候等の環境に依存するところなのだろう。

喫煙開始118分時点でも嫌な苦みは全く感じないが、この葉巻の旨さを(ニコチンも)十分に堪能したことから、この辺で喫煙を終了することとした。

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葉巻テイスティング総評

総評として、この”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス/La Aurora Preferidos 1903 Corojo Gold Tubos”は、濃厚でありながら爽やかさもある土とカカオ豆と杉の木と革の味に、適量の繊細なペッパー(白黒混合の胡椒)、背景にココア(カカオ豆)の甘さと焦がしたラム酒樽や大麦麦芽(モルト)の風味がある、強力でありながら素朴で古めかしい味が味わえる素晴らしい葉巻だと言える。

この葉巻はラム酒樽熟成を行ったタバコ葉を使用しているが、私はドミニカ共和国産コロホ種ラッパーを使用した葉巻を吸うのも初めてだし、ドミニカン・ピューロを吸うのも初めてだし、さらに酒樽熟成のタバコ葉を使用した葉巻を吸うのも初めてであり、3つの”初体験”がこの葉巻で重なってしまったため、この葉巻への評価を行うことが難しくなる。

まずは酒樽熟成を行うことに関してだが、これには賛否両論はあるようだが、キューバの伝統に従ってタバコ葉の発酵・熟成を行っている葉巻会社、例えば”ペルドモ/PERDOMO”等ではよく行われている熟成方法のようだ。

この葉巻は素晴らしい味ではあるものの、長期間熟成後にラム酒樽熟成をさせたタバコ葉を使用している割には、ニコチン量はかなり多く、風味はそれほど強くないという結果に終わっている。

私が好きな”A.J.フェルナンデス”製の葉巻は、ストレングス(ニコチン量)はミディアムでありながら、フレーバー(風味)はミディアムフル~フルボディの葉巻に仕上がっていることから、A.J.製の葉巻は発酵・熟成技術をキューバの方法に従うのではなく、自ら実験・研究を繰り返し、独自の発酵・熟成技術を取り入れているのではないだろうか?

おそらく、A.J.フェルナンデスは国(土壌や気候)が変われば、キューバと同じ発酵・熟成方法を行っても、キューバ産葉巻と同じような味にはならないということが分かっていて、それならばニカラグア産タバコ葉のポテンシャルを最大限に引き出すことに重点を置こうと、独自の発酵・熟成方法を取り入れているような気がする。

今回喫煙した”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903 ゴールド チュボス”は、ドミニカ共和国産葉巻でありながら、あくまでキューバの伝統に従ってタバコ葉を発酵・熟成させていることから、ドミニカ共和国産葉巻の味でありながら、且つ、キューバ産葉巻の味も感じることが出来るのだが、ニコチンの強いヴィソ葉やリジェロ葉を多用しなければキューバ産葉巻の味とは程遠いものになってしまうだろう。

マイナス面の副産物として、ニコチン量が増大してしまうことは、私としては少々受け入れ難い。

ニコチン量が多い今回の葉巻を120分間喫煙した後には、当然の如く、私は軽いニコチン酔い(ヤニクラ)を起こしてしまい、約20分間扇風機の風を浴びる羽目になったことは言うまでもない。(^^;)

どんなに旨い葉巻であっても、ヤニクラを起こしてしまうほどニコチン量が多い葉巻というのは、マイナス評価するしかないと考える。

今回の葉巻独自5段階評価は、ニコチン量がとても多いことから、4.0/5点側に近い4.5/5点とした。

風味はそのままで、ニコチン量がミディアムであったならば、文句なしの4.5/5点としただろう。

参考までに、この”ラ・オーロラ プレフェリドス 1903/La Aurora Preferidos 1903”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、86ポイント~92ポイントという評価を得ており、この葉巻シリーズの”コロホ ゴールド チュボス”に於いては、89ポイント~92ポイントという高評価を得ています。

喫煙時間

喫煙時間:120分

味覚フレーバーグラフ

チョコレート(カカオ豆) ★★★★☆
スィーツ(甘さ) ★★★☆☆
クリーム(滑らかさ) ★★★☆☆
コーヒー(苦み含む) ★☆☆☆☆
トースト(パン・穀物) ★★☆☆☆
木(杉・オーク等) ★★★☆
★★☆☆☆
土(素朴さ) ★★★★☆
草(わら・ハーブ含む) ★☆☆☆☆
ナッツ ★★☆☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★★☆☆
フルーツ(酸味含む) ★★☆☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度

おすすめ度:★★★☆☆

世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)

  • アメリカ国内参考価格 $27.25 (1ドル148円換算にて4,033円)
  • ヨーロッパ圏内参考価格 €27.00 (1ユーロ160円換算にて4,320円)
  • 日本国内価格 ¥3,300 (参考日本販売価格倍率0.79倍)

葉巻重量

  • 葉巻購入時重量 12.85g
  • 加湿・熟成後重量 12.56g (葉巻ヘッドカット後重量12.14g)
  • ドライシング後重量 12.08g (葉巻ヘッドカット後)
  • △減少重量 (△減少割合) △0.06g (△0.49%)

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