タバカレラ ロブスト/Tabacalera Robusto
葉巻/シガー情報
ブランド名 | タバカレラ |
シリーズ名 | |
ビトラ | ロブスト |
葉巻の長さ | 128mm (5.04インチ) |
葉巻の直径(リングゲージ) | 19.8mm (50) |
ラッパー | インドネシア産 |
バインダー | フィリピン産 |
フィラー | フィリピン産 |
生産国 | フィリピン製 |
価格 | 590円 (2025年5月現在) |
この”タバカレラ ロブスト/Tabacalera Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、おそらく日本国内で最も売れているであろう、フィリピン製”タバカレラ/Tabacalera Incorporada”社の格安系葉巻である、”タバカレラ ロブスト/Tabacalera Robusto”です。
私の”葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ”を読んでいただいている方はもうご存じだと思いますが、私はタバカレラ社の葉巻が嫌いです。(^^;)
では何故、今更ながらこの葉巻を購入したのかと言いますと、今現在実験中である”自家製発酵器熟成”方法が、この葉巻の味を激変(?)させてくれるのではないかと考えたからに他なりません。
そう、今回購入した”タバカレラ ロブスト”は、自家製発酵器に3週間仕掛けた後、10日間通常のヒュミドールで加湿・熟成させています。
自家製発酵器内に仕掛ける密閉ビニール袋内には、自家製加湿器と72%ボベダと温湿度計と葉巻が入っているのですが、自家製加湿器を湿らせるプロピレングリコール水溶液の量と、温湿度計が示す湿度との関連性がまだ手探り状態であることから、この葉巻を過加湿にしてしまい、葉巻フット面にカビを発生させてしまいました。
カビは葉巻フット側から5mmほどをカットして難を逃れましたが、これからは保湿液量と湿度のデータをもっと収集して、カビを発生させないようにしなければなりません。
ボベダだけの使用では、メーカーが想定している温度よりも高温の状態で使用することから、短期間で使い物にならなくなるため、自家製加湿器を使用せざるを得ないと考えています。
”自家製発酵器熟成”方法は、今のところ良い結果を出し続けていますが、葉巻によってマイルドな喫味になるものと、逆に複雑で強い喫味になるものに分かれるように思えます。
さて、この私が嫌いな”タバカレラ ロブスト”は、自家製発酵器熟成でどのような味に変貌するのか、喫煙するのが楽しみです!
それでは、”タバカレラ ロブスト/Tabacalera Robusto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー
まずは外観から見ていきましょう。
インドネシア産 スマトラ種(?)のラッパーで巻かれた”タバカレラ ロブスト/Tabacalera Robusto”は、少しくすんだコロラドマデューロ色(茶褐色)をした、ごく僅かな艶を持つ葉巻であり、全体的な作りは悪くありません。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)には、朱色と黒色を使用した中に白色で”Tabacalera Incorporada”という文字と絵柄が描かれています。
葉巻を指で摘まんでみると、殆どカチカチの弾力がない硬さに仕上がっていています。
葉巻ボディからは、ごく僅かにスパイシーな香りがしています。
この葉巻は、”自家製発酵器”により3週間熟成させた後、平均室内温度24℃・湿度64%に維持した自家製ヒュミドール内にて10日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する7時間前に、葉巻を湿度47%に維持したシリカゲル入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、刺激の無い純粋な麦わらの味がして、引き抵抗は少し軽めですが、良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約3分間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)
※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、酸味に近い爽やかさを伴う杉の木と草の味からスタートする。
背景には、杉の木の樹液の甘さのようなものがある。
最初の一服目の味は、私が今まで思っていた”タバカレラ”の味とは全く異なり、嫌な苦みや鋭さやドライ感等が無く、意外と吸える葉巻と言った印象だ。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、鼻腔を刺激することのない少量のペッパー(白胡椒)があることを確認する。
着火後の引き抵抗(ドロー)は少し軽めだが、軽く吸い込むだけでたっぷりの煙を口蓋に引き込むことが出来る。
燃焼挙動は良好で、火入れ修正を必要とすることなく、火は均一に燃え進む。
喫煙開始16分時点で、少量の土とそのミネラル(鉱物)の味が追加される。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)
喫煙開始から20分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。
灰は心地良い感触と共に、綺麗に折れる。
中盤の味は序盤の味を引き継ぎ、僅かな爽やかさを伴う杉の木と土と少量の草の味を主体に吸い進む。
副流煙の香りには、軽くローストした杉の木の香りが含まれる。
喫煙開始25分時点では、あろうことか、ごく少量のクリームの味を感じてしまう。
この葉巻は、今まで思っていた”タバカレラ”の味ではない。
この葉巻に似た味の葉巻を探っていたが、どうしても思い付くことが出来なかった。
今回喫煙している”タバカレラ”の味ならば、ドミニカ共和国やニカラグアやホンジュラスで製造された葉巻だと偽っても、信用する人がいるかも知れない。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)
喫煙開始から40分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことと、バンドロール(シガーリング)を剥がすことから始める。
終盤の味は、序盤・中盤の味を引き継ぎ、嫌な苦みや鋭さやドライ感等を感じることなく、快適(?)に吸い進めることが出来る。
この葉巻に似た喫味の葉巻として、過去に喫煙レビューした”マカヌード カフェ・ハンプトンコート”や”フィオニー ロブスト”から”鉛筆の芯(鉛)の味”を取り除いた味に似ているということを、この時点で思い出した。
だが、今回喫煙しているこの葉巻には草を混ぜたごく少量のクリームの味があることが、大きな相違点だ。
喫煙開始62分時点で、3回目の灰折を行う。
喫煙開始70分時点の、味の劣化が始まり、舌に少しの苦みを感じだした段階で、喫煙を終了することとした。
葉巻テイスティング総評
総評として、この”タバカレラ ロブスト/Tabacalera Robusto”は、僅かに酸味寄りの爽やかさを伴う杉の木と土と少量の草の味に、鼻腔を刺激することのない少量のペッパー(白胡椒)、背景に杉の木の樹液のような甘さと土由来のミネラル(鉱物)と草を混ぜた少量のクリームの風味が味わえる、格安葉巻ながら嫌な苦みや鋭さやドライ感を感じることなく喫煙出来る葉巻だと言える。
私が嫌いだった”タバカレラ”葉巻がこれほど”吸える葉巻”であったことに、驚きを隠せない。
これは間違いなく私が考案した”自家製発酵器熟成”の成果だと言って良いだろう。
以前に私は”自家製発酵器熟成の効果は、通常のヒュミドール熟成の3倍~6倍の効果がある”と述べているが、それは良い意味で少し違っていたようだ。
何故なら、この”タバカレラ”製葉巻を2ヶ月間~6ヶ月間通常のヒュミドールで熟成しても、今回の味にはならないと思うからだ。
過去に喫煙レビューした”タバカレラ コロナ スマトラ”は、2ヶ月間ほど通常のヒュミドールで熟成して適切なドライシングを行ったことでそこそこの成果を得ていたが、それでも”タバカレラ”本来(?)の味を踏襲していたからだ。
自家製発酵器熟成は良い意味でも悪い意味でも、葉巻の味を変貌させる熟成方法だと、現段階では結論付けておこうと思う。
まだまだ実験途中であるため、今後はもっと多くの種類の葉巻で試していきたいと考えている。
今回喫煙した自家製発酵器熟成葉巻の葉巻独自5段階評価は、ごく標準的な葉巻の評価と言える、3.5/5点を与えるに相応しい葉巻だと判断した。
喫煙時間
喫煙時間:71分
味覚フレーバーグラフ
チョコレート(カカオ豆) | ★☆☆☆☆ |
スィーツ(甘さ) | ★★☆☆☆ |
クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
コーヒー(苦み含む) | ★☆☆☆☆ |
トースト(パン・小麦粉) | ★☆☆☆☆ |
木(杉・オーク等) | ★★★★☆ |
革 | ★☆☆☆☆ |
土(素朴さ) | ★★★☆☆ |
草(わら・ハーブ含む) | ★★☆☆☆ |
ナッツ | ★☆☆☆☆ |
ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★☆☆☆ |
フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★☆☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 -
- ヨーロッパ圏内参考価格 -
- フィリピン国内参考価格 ₱169.6 (1フィリピンペソ2.68円換算にて455円)
- 日本国内価格 ¥590 (参考日本販売価格倍率1.30倍)
葉巻重量
- 自家製発酵器熟成後 10.55g (葉巻ヘッドカット後重量10.42g)
- 加湿・熟成後重量 10.24g (葉巻ヘッドカット後)
- ドライシング後重量 10.18g (葉巻ヘッドカット後)
- △減少重量 (△減少割合) △0.06g (△0.59%)
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