JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto

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JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|ギャラリー1 ロブスト/Robusto
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JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto

葉巻/シガー情報

ブランド名 JFR (アガノルサリーフ)
シリーズ名 コロホ
ビトラ ロブスト
葉巻の長さ 140mm (5.5インチ)
葉巻の直径(リングゲージ) 19.8mm (50)
ラッパー ニカラグア産 コロホ’99種
バインダー ニカラグア産
フィラー ニカラグア産
生産国 ニカラグア製
価格 1,450円 (2025年11月現在)

この”JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー

今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ニカラグア最大のタバコ葉生産者である”アガノルサリーフ/Aganorsa Leaf”からの1本である、”JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto”です。

今回喫煙する葉巻は前回喫煙した葉巻と同じく、アガノルサリーフの中では低価格帯ラインに分類される葉巻シリーズとなりますが、アガノルサリーフ曰く、”通常であれば2倍の価格で提供される体験を提供し、市場で最も価値のある葉巻”であることを公式Webサイトで謳っています。

前回喫煙した”JFR コネチカット ロブスト”は、”とても爽やかな杉の木とナッツと麦わらと少量のクリームと土とカカオ豆の味に、ごく僅かな苦みを伴う鼻腔を刺激することのない適量のペッパー(白胡椒)、背景に軽いカカオ豆の甘さと僅かなウイスキー・オーク樽の風味が味わえる、リーズナブル系葉巻でありながら上質な喫味を楽しめる葉巻”、と私はレビューしており、1本1,450円というリーズナブル系葉巻としては、中々上質な印象の葉巻でした。

そして今回喫煙レビューする葉巻は、私の好きなアガノルサリーフ製ニカラグア産コロホ’99種のラッパーが使用されているため、前回のコネチカット種シェードラッパーの葉巻よりも良い味であることが期待できると考えています。

前置きはこの程度にして、早速この”2倍の価格の価値を持つ葉巻”を吸って、確かめてみることにしましょう!

参考までに、アガノルサリーフの経営者である”エドゥアルド・フェルナンデス/Eduardo Fernandez”は、キューバで生まれた後、少年時代にアメリカへ移住し、”ウォートン・スクール/Wharton School of the University of Pennsylvania”を卒業した後、ニューヨーク・マンハッタンで銀行員としてキャリアをスタートさせます。

ニューヨークで10年過ごした後、スペイン・マドリードに移住して兄と共に”レテピザ/Telepizza”レストランチェーンを設立し、大成功を収めます。

”テレピザ”の成功で築いた巨額の資産を用いて、元々土地を耕すことに憧れていたこともあり、ニカラグアにて農地を購入し、1998年からタバコ事業に参入します。

タバコ事業に不慣れなエドゥアルドは、キューバ人のタバコ葉発酵業務の専門家である”アルセニオ・ラモス/Arsenio Ramos”と、同じくキューバ人のタバコ葉衛生管理の専門家である”ハシント・イグレシアス/Jacinto Iglesias”という2人の農学者を招き入れ、タバコ葉栽培を開始します。

今現在ではニカラグア最大のタバコ葉生産者として、”アルタディス/Altadis”や”ドリュー・エステート/Drew Estate”等にタバコ葉を卸すだけでなく、”イリュージョン/Illusione Cigars”、”ワープド/Warped”等のブティック・ブランド葉巻の下請け製造、さらに自社オリジナル・ブランド葉巻となる”アガノルサリーフ”や”JFR”を製造・販売するに至っています。

それでは、”JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto”(日本での財務省登録名称は”JFR Corojo Robusto Inter”)葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。

葉巻外観・コールドドロー

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まずは外観から見ていきましょう。

ニカラグア産 コロホ’99種 (シェード)のラッパーで巻かれた、”JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto”は、コロラド色(茶色)~コロラドマデューロ色(茶褐色)をしていて、葉巻表面は滑らかで僅かな艶がある、美しい外観をしています。

葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)には、黒色の下地に金色のラインが装飾された中に、”JFR”の文字と★5つが金色で描かれています。

葉巻を指で摘まんでみると、しっかりと巻かれていてはいますが、葉巻表層部には適度な弾力性を備えています。

葉巻ボディからは、牛舎系の良い香りがします。

この葉巻は、平均室内温度22℃・湿度65%に維持した自家製ヒュミドール内にて47日間の加湿・熟成を行っています。

葉巻喫煙を開始する10時間程前に、葉巻を湿度47%のシリカゲル(乾燥剤)入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移し、”ドライ・ボクシング”を行っています。

シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、濃厚な麦わらの味がして、引き抵抗は重くも軽くも無く、良好と言えるでしょう。

今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約3分20秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。

葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙序盤ファーストサード

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。

序盤は、少しのキツさを伴う濃厚な革と杉の木と土の味からスタートする。

背景には、リコリス(甘草)の風味やクローブ等のスパイスの風味がある。

この葉巻も前回喫煙した”JFR コネチカット ロブスト”と同様に”キツさ”(刺激)を伴っているが、味としてはこの葉巻の方が私好みだと言える。

だが、刺激が少し強めだろうか。

”JFR コネチカット ロブスト”を喫煙したときには、エクアドル産コネチカット種シェードラッパーがこの”キツさ”(刺激)を発生させていると思っていたが、どうやら熟成期間の短いバインダーとフィラーのタバコ葉が、その原因だったようだ。

今回喫煙している”JFR コロホ ロブスト”は既にリピート購入してしまっているが、この葉巻こそ、私が独自に考案した”自家製発酵器熟成”を行うべき葉巻だと考える。

勿論、この事態も多少は想定していたことから、既に葉巻は自家製発酵器に仕掛けている最中だ。

素晴らしい喫味が味わえるアガノルサリーフのタバコ葉と言えども、熟成年数が短くてはタバコ葉本来の能力を発揮できないということが分かった。

レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、鼻腔をくすぐるしっかりと効いたペッパー(黒胡椒)があることを確認する。

燃焼挙動は悪くはないが、多少の片燃えに対する火入れ修正は必要だ。

着火後の引き抵抗(ドロー)は少し重めだが、しっかりとした量の煙を口蓋に引き込むことが出来る。

ストレングス(ニコチン量)はミディアム~ミディアムフル、フレーバー(風味)もミディアム~ミディアムフルと言えるだろう。

副流煙の香りには、甘く香ばしい香りが含まれている。

葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙中盤セカンドサード

喫煙開始から30分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。

灰は火入れ修正を行っているため、形こそ保たれているが軽い力で折れてしまう。

中盤の味は序盤・中盤の味を引き継ぐが、少しの”キツさ”(刺激)は多少弱まるものの、ストレングス(ニコチン量)は完全なミディアムフルとなり、強さが増してくる。

濃厚で強い喫味だが味は上質で、高いポテンシャルを秘めているタバコ葉が使われていることが良く分かる。

旨い!

この葉巻は、ニコチン量が多いリジェロ葉が多用されていると推測するが、一般的にはニコチン量の少ないセコ葉よりも、リジェロ葉の方が発酵期間が短くて済むということになっているようだが、それでもこの強さを弱めるには十分な熟成期間が必要なのだろう。

葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終了後ファイナルサード

喫煙開始から60分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。

終盤の味は序盤・中盤の味を引き継ぎ、強さを伴う濃厚な革と土と杉の木の味を主体に、背景にあるリコリス(甘草)やクローブ等のスパイスの風味とごく少量のウイスキー・オーク樽の風味で吸い進む。

味は良いのだが、如何せん、喫味は強い。

喫煙時間80分時点で、この葉巻を吸いながら流し見していた”スパルタカス”シーズン1最終話に夢中になってしまい、不本意に葉巻を失火させてしまいそうになる。

何故だか分からないが、最近は絶対に行わない”パージ”(葉巻を吸うのではなく吹き戻す行為)を行ってしまい、完全に失火させてしまう。

おそらく、昨日パイプタバコを喫煙したときに、火力を復活させようと吹き戻して上手くいったことからそうしたのだろうが、結果、失火はするし苦みも発生させてしまうこととなる。

葉巻に関しては”パージ”を行ってはいけないということを、再認識させられる。

喫煙時間96分時点での、”パージ”が原因で苦みが強まってしまったことと、ニコチン量が限界に達したことと、さらに自然失火させてしまったことから、この段階で喫煙を終了することとした。

JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto Cigar Review|葉巻/シガー初心者の喫煙レビューブログ|喫煙終了後ファイナルアッシュ

葉巻テイスティング総評

総評として、この”JFR コロホ ロブスト/JFR Corojo Robusto”は、少しのキツさ(刺激)を伴う濃厚な革と土と杉の木の味に、鼻腔をくすぐるしっかりと効いたペッパー(黒胡椒)、背景にリコリス(甘草)やクローブ等のスパイスの風味とごく少量のウイスキー・オーク樽の風味が味わえる、上質ながら強いニコチンを伴う葉巻だと言える。

前回喫煙した”JFR コネチカット ロブスト”と同様に少しのキツさ(刺激)を伴う喫味だが、濃厚な上にニコチン量も多いことから、葉巻初心者の方にはとてもお勧め出来る葉巻ではない。

だが、味は上質であることから、”ニコチンなど、屁でもない!”という強者にしかお勧めすることは出来ないだろう。

私は葉巻の半分程度を喫煙した、喫煙時間90分時点で軽いヤニクラ(ニコチン酔い)を起し、ギブアップする羽目となった。

良質なタバコ葉が使われているものの、熟成期間が短いことでニコチンの放出も不十分であったようだ。

この葉巻こそ、私が考案した”自家製発酵器熟成”を行うべきだと考えるが、次回予定しているこの葉巻の喫煙は、3週間程度の自家製発酵器熟成しか考えていないため、どの程度喫味が改善されるか定かではない。

”きっと、この葉巻は旨いはずだ!”と予想して、リピート購入してしまったことに後悔の念があるものの、刺激がどの程度改善されるか楽しみでもある。

兎にも角にも、強い喫味の葉巻であったことは間違いない。

今回喫煙した葉巻の葉巻独自5段階評価は、少しの刺激がある強い喫味の葉巻であるとは言え、高いポテンシャルを秘めたタバコ葉による上質な味が味わえたことから、4.0/5点とすることとした。

参考までに、この”JFR コロホ/JFR Corojo”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、89ポイントという評価を得ており、この葉巻シリーズの”ロブスト”ビトラに於いては、ランク外となっています。

喫煙時間

喫煙時間:96分

味覚フレーバーグラフ

チョコレート(カカオ豆) ★★☆☆☆
スィーツ(甘さ) ★★★☆☆
クリーム(滑らかさ) ★★☆☆☆
コーヒー(苦み含む) ★★☆☆☆
トースト(パン・穀物) ★☆☆☆☆
木(杉・オーク等) ★★★☆☆
★★★★☆
土(素朴さ) ★★★☆☆
草(わら・ハーブ含む) ★☆☆☆☆
ナッツ ★☆☆☆☆
ペッパー(胡椒・唐辛子) ★★★★☆
フルーツ(酸味含む) ★★☆☆☆

葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度

おすすめ度:★★☆☆☆

世界各国葉巻値段比較 (アメリカ・ヨーロッパ・日本)

  • アメリカ国内参考価格 $6.99 (1ドル148円換算にて1,034円)
  • ヨーロッパ圏内参考価格 -
  • 日本国内価格 ¥1,450 (参考日本販売価格倍率1.40倍)

葉巻重量

  • 購入時重量 14.49g
  • 加湿・熟成後重量 14.47g (葉巻ヘッドカット後重量14.25g)
  • ドライシング後重量 14.18g
  • △減少重量 (△減少割合) △0.07g (△0.49%)

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