プラセンシア レゼルバ オリジナル ロブスト/Plasencia Reserva Original Robusto
葉巻/シガー情報
ブランド名 | プラセンシア |
シリーズ名 | レゼルバ オリジナル |
ビトラ | ロブスト |
葉巻の長さ | 120.7mm (4.75インチ) |
葉巻の直径(リングゲージ) | 20.6mm (52) |
ラッパー | ニカラグア産 ハバノ種 (有機栽培) |
バインダー | ニカラグア産 (有機栽培) |
フィラー | ニカラグア産 (有機栽培) |
生産国 | ニカラグア製 |
価格 | 1,850円 (2025年7月現在) |
この”プラセンシア レゼルバ オリジナル ロブスト/Plasencia Reserva Original Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ニカラグアとホンジュラスに巨大なタバコ葉農場を持つ葉巻メーカー”プラセンシア”が製造する葉巻シリーズからの1本である、”プラセンシア レゼルバ オリジナル ロブスト/Plasencia Reserva Original Robusto”です。
この”ロブスト”ビトラは、過去に喫煙レビューした”プラセンシア レゼルバ オリジナル トロ”記事内に追記レビューとして掲載しているのですが、今回は私が独自に考案した”自家製発酵器熟成”を施しているということもあり、新たな記事として立ち上げることにしました。
この葉巻シリーズの”トロ”ビトラは、私が初めて”グラハム・クラッカー”の味を感知した葉巻であり、そのレビューには、”燻された上質なカカオ豆とコーヒーと土と杉の木とナッツの味に、カカオ豆や杉の木の樹液の甘み、そしてグラハム・クラッカーの味を楽しめる素晴らしい葉巻”と、べた褒めしていました。
しかしながら、それ以降はこの葉巻シリーズを喫煙しても、その時の感動を再び得ることはなく、現在に至っています。
その理由は定かではありませんが、パンや小麦由来のグラハム・クラッカーの風味を味わうには、葉巻内包湿度を必要最小限に抑えることが重要だと私は考えているため、ドライシング処理が不十分であった可能性もあります。
今回は、ドライシングにより葉巻内包湿度を△0.80%程度まで減少させることを目標とし、且つ、1ヶ月間以上の”自家製発酵器熟成”を行うことで、この葉巻シリーズのリベンジを果たしたいと考えています。
”自家製発酵器熟成”は、コネチカット種シェードラッパー以外の葉巻では、まだ大きな効果を生み出すことに成功していませんが、マイナス方向に働くことは無いということは実証済みですので、どのような味になるのか、喫煙するのが楽しみです!
それでは”プラセンシア レゼルバ オリジナル ロブスト/Plasencia Reserva Original Robusto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー
まずは外観から見ていきましょう。
ニカラグア産のラッパーで巻かれた”プラセンシア レゼルバ オリジナル ロブスト/Plasencia Reserva Original Robusto”は、コロラドマデューロ色(茶褐色)をしていて、とても美しい外観をしています。
葉巻表面は、艶消し仕上げされたかのような美しい外観をしています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は3本あり、全て白色と金色を主体としたもので、気品のあるデザインとなっています。
葉巻を指で摘まんでみると、しっかりと硬く、十二分な量のタバコ葉が使われていることが分かります。
葉巻ボディからは、なんとも言えない、濃厚で良い香りがします。
葉巻全体を手に持って確認すると、太い葉脈などは全て取り除かれているような痕跡があり、手の込みようが窺えます。
この葉巻は、”自家製発酵器”により40日間熟成させた後、平均室内温度29℃・湿度71%に維持した自家製ヒュミドール内にて7日間の加湿・熟成を行っています。(計47日熟成)
葉巻喫煙を開始する6時間程前に、葉巻を湿度42%のシリカゲル(乾燥剤)入りドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移し、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、軽くローストした干し草や麦わらの味がして、引き抵抗は重くも軽くも無く、良好の範囲内だと思います。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分30秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)
※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、とても上質な杉の木の味からスタートする。
煙は、爽やかさと濃厚さ(ロースト感)のバランスが取れており、それが上質な煙と感じる理由のようだ。
直ぐに、カカオ豆と土の味が追加される。
背景には、焼き立てのパンの風味を感じることが出来る。
旨い!
そう、私が求めていた味は、この味だ。
私が独自に考案した”自家製発酵器熟成”が功を奏したのか、はたまたドライシングによって葉巻内包湿度を完璧な適正状態にすることが出来たからなのか、その理由は定かではないが、私が行った葉巻管理全般が適切であったことに間違いはない。
副流煙の香りからは、カカオ豆の甘く香ばしい香りがする。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、鼻腔を過度に刺激しない適量のペッパー(白胡椒)があることを確認する。
ストレングス(ニコチン量)はミディアム、フレーバー(風味)もミディアムと言ったところか。
着火後の引き抵抗(ドロー)は重くも軽くも無く、適度な吸引力でたっぷりの煙を口蓋に引き込むことが出来る。
燃焼挙動はとても良好で、火入れ修正を必要とすることなく、火は均一に燃え進む。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)
喫煙開始から25分以降の中盤は、まず1回目の灰折を行うことから始める。
灰は心地良い感触と共に、とても綺麗に折ることが出来る。
中盤の味は序盤の味を引き継ぎ、爽やかさと濃厚さのバランスが取れた上質な杉の木とカカオ豆と土の味に、背景にある焼き立てのパンの風味に加えて、ごく少量のリコリス(甘草)とクローブ等のスパイスの風味が追加されていることを確認する。
喫煙開始40分時点で、メインバンドロール(シガーリング)を剥がす。
シガーリングは、プラセンシアという一流葉巻メーカーの葉巻でありながら、接着剤の量が多くて綺麗に剥がすことは出来なかった。
副流煙の香りは、カカオ豆の甘く香ばしい香りから、焼き立てのトースト(パン)の香りに変化する。
喫煙開始47分時点で気付いたのだが、煙は少しドライ気味なのではないかと感じるようになるが、同時にごく僅かなクリームの味を検出することで、それはただの杞憂であると結論付ける。
クリームの味が追加されたことで、一瞬だが”ダビドフ”の葉巻の味を彷彿とさせた。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)
喫煙開始から55分以降の終盤は、まず2回目の灰折を行うことから始める。
終盤の味は序盤・中盤の味を引き継ぎ、嫌な苦みや鋭さや味が劣化することも無く、快適に喫煙を進めることが出来る。
良く出来た葉巻だ。
以前に”プラセンシア レゼルバ オリジナル トロ”に追記喫煙レビューした、ドライシングのみを行ったこの”ロブスト”ビトラでは、煙が少しドライ気味であることと、ごく僅かな苦みが含まれていることが気になったが、今回の”自家製発酵器熟成”したこの葉巻では、気になる要素も消え失せていることから、”自家製発酵器熟成”が間違いなく功を奏していると、この時点で確信する。
喫煙開始84分時点で、3回目の灰折を行うと同時にサブバンドロールを剥がす。
喫煙開始94分時点の、嫌な苦みも一切発生していないが、この葉巻を十分に堪能したと思えた段階で、喫煙を終了することとした。
葉巻テイスティング総評
総評として、この”プラセンシア レゼルバ オリジナル ロブスト/Plasencia Reserva Original Robusto”は、爽やかさと濃厚さのバランスが取れた上質な杉の木とカカオ豆と土と少量のクリームの味に、背景にある焼き立てのパン又は焼き立てのトーストの風味にごく少量のリコリス(甘草)とクローブ等のスパイスの風味が味わえる、上質な葉巻だと言える。
過去に喫煙してきたこの葉巻シリーズの中では、喫煙終盤で味が劣化することも嫌な苦みが発生することも無く、最後の最後まで快適に喫煙することができた唯一の葉巻となった。
最初に喫煙した”プラセンシア レゼルバ オリジナル トロ”は、グラハム・クラッカーの味を特徴とする葉巻であったが、今回は焼き立てのパン又は焼き立てのトーストの味として感じることとなったが、どちらも小麦を主成分とする味であり、個人的には甲乙つけがたい素晴らしい味であったと思う。
私が考案した”自家製発酵器熟成”は、熟成年数の短いタバコ葉が使用されていると考えらえる格安葉巻にのみに効果を発揮すると考えていたが、1本2,000円前後の中価格帯の葉巻であっても、終盤まで嫌な苦みや味の劣化を抑えることが出来るということを証明できたようだ。
おそらくは、この味こそがニカラグアやドミニカ共和国で葉巻を喫煙している人たちが感じている味なのだろう。
自家製発酵器熟成は、ただ葉巻原産地の気候・風土に於ける保管環境を再現しているに過ぎない。
今後も私にとって自家製発酵器熟成という葉巻管理方法は、無くてはならないものとなるだろう。
今回喫煙した”自家製発酵器熟成”されたこの葉巻の葉巻独自5段階評価は、4.5/5点を付けるに相応しい葉巻だと判断した。
参考までに、この”プラセンシア レゼルバ オリジナル/Plasencia Reserva Original”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、86ポイント~92ポイントという高評価を得ており、”プラセンシア レゼルバ オリジナル コロナ/Plasencia Reserva Original Corona”は、2022年の葉巻トップ25(92ポイント25位)に輝いています。
喫煙時間
喫煙時間:95分
味覚フレーバーグラフ
チョコレート(カカオ豆) | ★★★☆☆ |
スィーツ(甘さ) | ★★☆☆☆ |
クリーム(滑らかさ) | ★★☆☆☆ |
コーヒー | ★☆☆☆☆ |
トースト(パン・穀物) | ★★★☆☆ |
木(杉・オーク等) | ★★★★☆ |
革 | ★☆☆☆☆ |
土(素朴さ) | ★★★☆☆ |
草(わら・ハーブ含む) | ★☆☆☆☆ |
ナッツ | ★☆☆☆☆ |
ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★☆☆☆ |
フルーツ(酸味含む) | ★☆☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★★☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $9.50 (1ドル148円換算にて1,406円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €10.50 (1ユーロ160円換算にて1,680円)
- 日本国内価格 ¥1,850 (参考日本販売価格倍率1.20倍)
葉巻重量
- 購入時重量 12.63g
- 自家製発酵器熟成後 12.58g (葉巻ヘッドカット後重量12.27g)
- 加湿・熟成後重量 12.44g
- ドライシング後重量 12.37g
- △減少重量 (△減少割合) △0.07g (△0.56%)
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