ヘンリー・クレイ ウォーホーク トロ/Henry Clay War Hawk Toro
葉巻/シガー情報
| ブランド名 | ヘンリー・クレイ |
| シリーズ名 | ウォーホーク |
| ビトラ | トロ |
| 葉巻の長さ | 152.4mm (6インチ) |
| 葉巻の直径(リングゲージ) | 19.8mm (50) |
| ラッパー | エクアドル産 コネチカット種 シェード |
| バインダー | アメリカ合衆国産 コネチカット種 ブロードリーフ |
| フィラー | ホンジュラス産 |
| 生産国 | ホンジュラス製 |
| 価格 | 2,200円 (2025年2月現在) |
この”ヘンリー・クレイ ウォーホーク トロ/Henry Clay War Hawk Toro”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、1840年に設立されたキューバの葉巻ブランドを、”アルタディス USA/Altadis USA”が引き継いで製造・販売している”ヘンリー・クレイ”からの1本である、”ヘンリー・クレイ ウォーホーク トロ/Henry Clay War Hawk Toro”です。
以前に同葉巻シリーズの”ヘンリー・クレイ ウォーホーク ロブスト”を喫煙レビューしてから、まだあまり日が経っていませんが、その素晴らしい喫味が忘れられなかったため、直ぐにこの”ヘンリー・クレイ ウォーホーク トロ”を購入し、ヒュミドールに寝かして出番を待っていました。
”ロブスト”ビトラを喫煙したときの私の葉巻レビューでは、”爽やかさを含むナッツとカカオ豆とクリームと杉の木と少量の干し草や麦わらと土の味に、少しドライでごく僅かな苦みを含む適量の繊細なペッパー(白胡椒)、背景にミルクチョコレートの甘さやコーンフレーク(シリアル)の風味が味わえる、終盤まで味が劣化することなく快適に吸うことが出来る、とても秀逸な葉巻”と、記載しています。
不思議なことに、私好みではないと考えていたコネチカットシェードラッパーを纏った葉巻で、且つ、ホンジュラス産フィラーを使用した葉巻であるにも関わらず、とても軽快な喫味の素晴らしい葉巻であることに驚き、価格も比較的リーズナブルであることも含めて、久しぶりにヒットした葉巻となりました。
今回喫煙する”トロ”ビトラは、”ロブスト”ビトラと比べてどのような違いがあるのか、喫煙して確認してみることにしましょう!
参考までに、この”ヘンリー・クレイ”葉巻ブランドは、元々はキューバに存在した葉巻ブランドでしたが、買収を繰り返した後、現在では”ベガフィナ”や”ドン・ディエゴ”等々を製造・販売している”アルタディス USA”が買収しています。
この葉巻を製造している場所は、ドミニカ共和国にある”アルタディス USA”の主要な葉巻を製造している”タバカレラ・デ・ガルシア/Tabacalera de Garcia”ではなく、ホンジュラスにある”フロール・デ・コパン”を製造している”ファブリカ・ラ・フロール・デ・コパン/Fabrica La Flor de Copan”工場で巻かれています。
それでは、”ヘンリー・クレイ ウォーホーク トロ/Henry Clay War Hawk Toro”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー

まずは外観から見ていきましょう。
エクアドル産 コネチカット種シェードのラッパーで巻かれた、”ヘンリー・クレイ ウォーホーク トロ/Henry Clay War Hawk Toro”は、クラロ(薄茶色)をしていて、葉巻表面には適度な艶を持つ滑らかな仕上がりで、美しい仕上がりを見せています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は2本巻かれており、サブバンドロールは金色の下地に黒色の文字で”WAR HAWK”という葉巻シリーズ名が書かれ、メインバンドロールは金色の装飾がされた白色と赤色の下地の中に”HENRY CLAY”というブランド名が記載されています。
葉巻を指で摘まんでみると、しっかりと巻かれてはいますが、葉巻表層部には適度な弾力を備えています。
葉巻ボディからは、牛舎系とナッツ系の香りを合わせたような、素晴らしい香りがします。
葉巻全体を手に持って確認すると、太い葉脈などは全く見当たらず、滑らかで美しい仕上がりとなっています。
この葉巻は、平均室温18℃・湿度68%に維持した自家製ヒュミドール内にて、27日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する6時間前に、湿度47%のシリカゲル入り葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、刺激の無い干し草や麦わらの味がして、引き抵抗は重くも軽くも無く、良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約2分40秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)

※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、とても爽やかな杉の木と麦わらとナッツの味からスタートする。
出だしから、良い喫味だ。
背景には、クリームとカカオ豆の風味(甘さ)がある。
旨い!
前回喫煙した”ロブスト”ビトラと同様に、この”トロ”ビトラも素晴らしい喫味が味わえる良い葉巻だ。
着火後の引き抵抗(ドロー)は重くも軽くも無く、適度(軽い)な吸引力でしっかりとした量の煙を口蓋に引き込むことが出来る。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、鼻腔を過度に刺激することのない、適量のペッパー(白胡椒)があることを確認する。
ストレングス(ニコチン量)はマイルド~ミディアム、フレーバー(風味)はミディアム程度に、今回は感じる。
喫煙開始19分時点で、不意に灰を膝に落としてしまった。
嫌な予感はしていたが、喫煙開始20分までは灰折りを控えようと思ったのが良くなかった。
落とした灰はコードレス掃除機の”シャーク/Shark”を使って、綺麗に吸い取る。
良い掃除機だ。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)

喫煙開始から25分以降の中盤は、序盤の味を引き継ぎ、爽やかな杉の木と麦わらとナッツとカカオ豆とクリームの味が融合されて1つとなった、”とても美味しいタバコの味”を味わいながら吸い進む。
前回喫煙した”ロブスト”ビトラでは、中盤にホンジュラス産タバコ葉の特徴(?)として私は捉えている、ごく僅かな”ドライ感”を感じたが、今回はその”ドライ感”を感じることはない。
否、それは存在するのかも知れないが、全体の味が1つに纏まっていることから感じづらいだけかも知れない。
喫煙開始37分時点で、あろうことか、また灰を机に落としてしまった。
また”シャーク”の出番だ。
何度も灰を不意に落としてしまう理由は、この葉巻の巻き密度が少し低いことが起因しているのだろうが、このくらいの巻き密度の方が引き抵抗(ドロー)も良く、下手に苦みを発生させてしまうことも無いだろう。
燃焼挙動は良好で、火入れ修正を必要とすることなく、火は均一に燃え進む。
副流煙の香りからは、前回の”ロブスト”ビトラと同じく、コーンフレーク(シリアル)の香りがして、とても心地が良い。
喫煙開始45分時点で、サブバンドロール(シガーリング)を剥がす。
サブバンドロールは簡単、且つ、綺麗に剥がすことが出来る。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)

喫煙開始から50分以降の終盤は、序盤・中盤の味を引き継ぐが、爽やかさは少し落ち着きを見せ始め、カカオ豆とクリームと新たに追加された少量の土の味で吸い進む。
喫煙開始52分時点で、灰皿に灰が1つも無い状態で喫煙を終了することを危惧して、早めの灰折りを行う。
灰は巻き密度が少し低いことが起因して、崩れるように折れてしまったが、灰皿に”灰の芸術”を作り上げることよりも吸い心地(ドロー)の方が当然ながら重要なので、今回は気にしないことにした。
喫煙開始65分時点で、メインバンドロール(シガーリング)を剥がす。
喫煙開始70分時点では、序盤・中盤の喫味と比べると、味は僅かに劣化したようにも感じるが、嫌な苦みや鋭さとは無縁の葉巻であり、吸い飽きることも無く、良く出来た葉巻であることを再確認する。
喫煙開始73分で、また早めの灰折を実施する。
また灰は崩れるように折れるが、想定内のことだ。
喫煙開始90分時点でも、特段、嫌な苦みや鋭さがなく、味の劣化も最小限に抑えられているが、葉巻を指で摘まめなくなる限界まで吸った段階で、喫煙を終了することとした。

葉巻テイスティング総評
総評として、この”ヘンリー・クレイ ウォーホーク トロ/Henry Clay War Hawk Toro”は、とても爽やかな杉の木とカカオ豆と麦わらとナッツと土が融合された味に、鼻腔を過度に刺激することの無い適量のペッパー(白胡椒)、背景にクリームとカカオ豆の風味(甘さ)が味わえる、とても良い喫味の葉巻だと言える。
この葉巻の最も大きな特徴は、酸味としてではない、とても爽やかな喫味が味わえることだ。
さらに全ての味は1つに融合されているため、何か1つの味が突出することが無いことも特筆すべきことだろう。
前回喫煙した”ヘンリー・クレイ ウォーホーク ロブスト”と比較すると、今回喫煙した”ヘンリー・クレイ ウォーホーク トロ”は、ホンジュラス産タバコ葉特有(?)の少し”ツン”とくるドライ感が無かったように思う。
論理的に推察すると、今回喫煙した”トロ”ビトラのリングゲージは50(19.8mm)であり、前回喫煙した”ロブスト”ビトラのリングゲージ54(21.4mm)よりも少し細いことから、ホンジュラス産フィラーの配合率が少なくなっていることが起因しているのではないかと考える。
つまりは、葉巻が少し細くなったことで、ホンジュラス産の麦わらの味が控えめになり、エクアドル産コネチカット種シェードラッパーのクリーム感と、アメリカ合衆国産コネチカットブロードリーフのカカオ豆の味が強くなったのではないかと推察する。
これはあくまで好みの問題となるが、ホンジュラス産のタバコ葉の味があまり好みでは無い私にとっては、より良い結果に繋がったようだ。
今現在、私のヒュミドール内には、2020年のシガーアフィショナードでTOP25の第10位(95ポイント)に入賞した”ヘンリー・クレイ ウォーホーク コロナ”が出番を待っているが、今回のものよりも更に細くなっていることで、より私好みの味に近づいているのではないかと予想している。
だが、”ロブスト”ビトラと”トロ”ビトラも、この味で十分と言えるレベルにあり、ビトラが変わっても基本的な素晴らしい喫味は変わらなかったことは朗報だ。
2020年のシガーアフィショナードで第10位にランクインした”コロナ”ビトラがどのような味を提供してくれるのか、とても楽しみだ。
今回の葉巻の葉巻独自5段階評価は、前回喫煙した”ロブスト”ビトラと同様の4.5/5点を与えるに相応しい葉巻だと判断した。
参考までに、この”ヘンリー・クレイ ウォーホーク/Henry Clay War Hawk”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて88ポイント~95ポイントという高評価を得ており、この葉巻シリーズの”トロ”ビトラに於いては、89ポイントという評価を得ています。また、この葉巻シリーズの”コロナ”ビトラは、2020年の葉巻トップ25(95ポイント10位)への入賞を果たしています。
喫煙時間
喫煙時間:93分
味覚フレーバーグラフ
| チョコレート(カカオ豆) | ★★★☆☆ |
| スィーツ(甘さ) | ★★★☆☆ |
| クリーム(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
| コーヒー(苦み含む) | ★☆☆☆☆ |
| トースト(パン・穀物) | ★☆☆☆☆ |
| 木(杉・オーク等) | ★★★☆☆ |
| 革 | ★☆☆☆☆ |
| 土(素朴さ) | ★★☆☆☆ |
| 草(わら・ハーブ含む) | ★★★☆☆ |
| ナッツ | ★★★☆☆ |
| ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ |
| フルーツ(酸味含む) | ★★☆☆☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★★★★
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $9.63 (1ドル148円換算にて1,425円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 -
- 日本国内価格 ¥2,200 (参考日本販売価格倍率1.54倍)
葉巻重量
- 購入時重量 12.77g
- 加湿・熟成後重量 13.09g (葉巻ヘッドカット後重量12.89g)
- ドライシング後重量 12.80g (葉巻ヘッドカット後)
- △減少重量 (△減少割合) △0.09g (△0.70%)


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