A.J. フェルナンデス ニューワールド コネチカット ロブスト/A.J. Fernandez New World Connecticut Robusto
葉巻/シガー情報
ブランド名 | A.J. フェルナンデス |
シリーズ名 | ニューワールド コネチカット |
ビトラ | ロブスト |
葉巻の長さ | 127mm (5インチ) |
葉巻の直径(リングゲージ) | 19.8mm (50) |
ラッパー | アメリカ合衆国・コネチカット州産 シェード |
バインダー | メキシコ産 サンアンドレス種 |
フィラー | ニカラグア産 & ブラジル産 |
生産国 | ニカラグア製 |
価格 | 1,850円 (2024年4月現在) |
この”A.J. フェルナンデス ニューワールド コネチカット ロブスト/A.J. Fernandez New World Connecticut Robusto”の葉巻/シガー喫煙レビュー
今回、私が葉巻/シガー喫煙レビューする葉巻は、ニカラグアに大規模な葉巻工場とタバコ葉農場を持つ葉巻メーカーの、”A.J. フェルナンデス/A.J. Fernandez”からの1本である、”A.J. フェルナンデス ニューワールド コネチカット ロブスト/A.J. Fernandez New World Connecticut Robusto”です。
今回喫煙する葉巻は、私にとって6種類目となる、A.J. フェルナンデス製の葉巻です。
過去に喫煙した、”A.J. フェルナンデス サンロターノ ハバノ トロ”と”A.J. フェルナンデス ニューワールド プーロエスペシャル ショートチャーチル”2本の葉巻で、私はA.J. フェルナンデス葉巻の大ファンになってしまい、それ以降、全てのA.J. フェルナンデス製葉巻を喫煙してみることにしました。
今回喫煙レビューする葉巻は、私があまり得意とはしていない”草の味”がしがちな、コネチカット種シェードラッパーを使用していますが、一般的なエクアドル産のコネチカットシェードではなく、アメリカ合衆国産のコネチカットシェードを使用している葉巻となります。
実際、今現在の私の嗅覚では、その違いを理解することは出来ないのですが、過去に喫煙した葉巻では、”アルトゥーロ・フエンテ シャトーフエンテ ナチュラル”に使用されていることから、エクアドル産コネチカットシェードよりも優れた風味を持ち合わせていることは確かなようです。
さらに、バインダーには色の濃いメキシコ産サンアンドレス種が使用され、フィラーにはニカラグア産に加えて色の濃いブラジル産が使用されているということから、きっとこの葉巻は、”羊の皮を被った狼”に違いないと考えて購入しました。
きっと、私の期待に応えてくれる葉巻だと思っています!
参考までに、A.J. フェルナンデスの社長である、”アブデル・J・フェルナンデス”は、1979年生まれのキューバ人ですが、24歳になった2003年に、ニカラグアへ移住します。
最初は叔父が経営する、”ネストル・プラセンシア”で短期間働きましたが、すぐにエステリに自身の小さな葉巻工場をオープンし、他社ブランドの葉巻製造請負を開始します。
製造を請け負う他社ブランドとしては、”ロッキーパテル”や”ディーゼル”などの、有名葉巻メーカーの葉巻も請け負うことが出来ました。
2008年には自社のタバコ葉農園を所有することになり、2010年には”A.J. フェルナンデス”初の自社ブランド葉巻となる、”サンロターノ/San Lotano”の製造・販売をするまでに至りました。
2014年以降は、”プラセンシア”で17年間働いていた、父親の、”イスマエル・フェルナンデス”も呼び寄せ、親子2人で新しい葉巻を創作していくこととなり、現在に至っています。
さて、A.J. フェルナンデスの葉巻として6種類目となるこの葉巻に、私はどのような味を感じるのか、これから喫煙するのがとても楽しみです!
それでは、”A.J. フェルナンデス ニューワールド コネチカット ロブスト/A.J. Fernandez New World Connecticut Robusto”葉巻/シガーの喫煙レビューを開始しましょう。
葉巻外観・コールドドロー
まずは外観から見ていきましょう。
アメリカ合衆国・コネチカット州産 コネチカット種シェードのラッパーで巻かれた、”A.J. フェルナンデス ニューワールド コネチカット ロブスト/A.J. Fernandez New World Connecticut Robusto”は、明るいクラロ色(薄茶色)をしていて、葉巻表面には少しの艶があり、とても美しい外観をしています。
葉巻に巻かれているバンドロール(シガーリング)は2本あり、1本は葉巻フット側の広がりを抑えるための白色の帯が巻かれており、もう1本のメインバンドロールには、クリーム色と赤色を使用した中に、中世の頃の旗を持った兵士(王?)のような絵が描かれています。
葉巻を指で摘まんでみると、購入当初はA.J.の葉巻らしく、しっとりとしており、かなり柔らかめの葉巻ボディでしたが、セロファンを剥がして46日間の加湿・熟成した後には、葉巻ボディ全体が硬い仕上がりになってきました。
葉巻ボディからは、程々に甘くて香ばしいナッツのような香りがあります。
葉巻全体を手に持って確認すると、太い葉脈などは見当たらず、とても滑らかで、高級感があります。
この葉巻は、平均室温18℃・湿度72%に維持した自家製ヒュミドール内にて、46日間の加湿・熟成を行っています。
葉巻喫煙を開始する8時間前に、葉巻をドライ・ボックス(葉巻の空き箱)に移しての、”ドライ・ボクシング”を行っています。
シガーカッターでヘッド(吸い口側)をフラットカットして、コールドドロー(火を点けずに吸う)を行うと、麦わらや干し草の味がして、引き抵抗は重くも軽くもなく、良好と言えます。
今回は、ブタンガス詰め替えタイプのソフトフレームライター(黄色い炎)を使って、葉巻フット(火を点ける側)から1cm程離して、葉巻を水平から15度の角度で固定し、回転させつつ、縁部分から燃焼させ、中央部分まで火が回るまでしっかりと炙り(約1分40秒間)、葉巻フットのラッパーが2mm~3mmほど灰になって着火したことを確認してから、喫煙を開始します。
葉巻テイスティング序盤(1/3ファーストサード)
※最初に、葉巻(プレミアムシガー)は、葉巻1本の喫煙が進むごとに複雑な味(フレーバー)が順番に、または交互に訪れることを楽しむものであるため、この葉巻/シガー喫煙レビューも、葉巻を3等分に最初の1/3を序盤(ファーストサード)、真ん中の2/3を中盤(セカンドサード)、最後の3/3を終盤(ファイナルサード)と分けて喫煙レビューを記載したいと思います。
序盤は、爽やかな杉の木と軽い干し草や麦わらの味からスタート。
直ぐにナッツの味が追加される。
副流煙の香りには、香ばしさがある。
ストレングス(ニコチン量)はマイルド~ミディアム、フレーバー(風味)もマイルド~ミディアムだが、喫味にはナッツや藁やレモンの皮のような酸味が含まれており、それを鋭さとして捉えてしまう可能性もあるが、それは嫌な鋭さではなく、あくまで”爽やかさ”の延長線上にあるように思う。
味の系統としては、”ベガフィナ オリジナル”に似ている。
喫煙開始12分時点で、土の味が追加され、爽やかさが落ち着き始める。
喫煙開始18分時点で、1回目の灰折を行う。
灰は軽いが、それほどもろくはない。
燃焼挙動は良好で、火入れ修正することなく、火は均一に燃え進む。
レトロヘイルにより副鼻腔に煙を通すと、少しの刺激を伴うしっかりと効いたペッパー(白胡椒)があることを確認する。
葉巻テイスティング中盤(2/3セカンドサード)
喫煙開始から21分以降の中盤は、序盤の味に、ごく軽い革の味が追加される。
背景には、ごく僅かな糖蜜やナッツ由来の甘さがある。
喫煙開始30分時点で、バンドロール(シガーリング)を剥がす。
喫煙開始35分時点で、2回目の灰折を行う。
灰はしっかりとした形をたもったまま、軽い力で折れる。
葉巻テイスティング終盤(3/3ファイナルサード)
喫煙開始から42分以降の終盤は、序盤・中盤の味を引き継ぐが、舌に僅かなほろ苦さを感じだし、喫味が強くなり始める。
それに伴い、ニコチン量も増加してきたようだ。
副流煙の香りは、序盤・中盤と比べて、甘く香ばしい香りが増加する。
喫煙開始55分時点では、舌にごく軽い苦みや渋みを感じだし、この葉巻の味にも飽きてきた時点で、喫煙を終了することとした。
葉巻テイスティング総評
総評として、この”A.J. フェルナンデス ニューワールド コネチカット ロブスト/A.J. Fernandez New World Connecticut Robusto”は、爽やかな杉の木と干し草と麦わらとナッツと土と革の味に、少しの刺激を伴うしっかりと効いたペッパー(白胡椒)、背景にごく僅かな糖蜜やナッツ由来の甘さがある葉巻だと言える。
喫煙全般を通して、ナッツや藁やレモンの皮のような酸味を伴うため、それを爽やかさと捉えるか、鋭さと捉えるかで、この葉巻の評価は分かれるだろう。
私は最終的に鋭さとして捉えてしまったため、A.J.の葉巻としては最も低い評価をすることとなった。
コネチカットシェードラッパーを使用した葉巻としては、”ダビドフ”のような、マイルドにしてカカオ豆や土の味が味わえるような葉巻には、遠く及ばないと言って良いだろう。
とても滑らかな喫味でありながら、ミディアムフルボディの素晴らしい味を味わえる同価格帯葉巻である”ラ・ガレラ コネチカット”と比較すると、間違いなくラ・ガレラ コネチカットに軍配が挙がるだろうし、その葉巻こそが本当の”羊の皮を被った狼”だったと言えるだろう。
おそらくA.J.は、葉巻メーカーとしての責務から、この”A.J. フェルナンデス ニューワールド コネチカット”を製造しているように思う。
それに比べて”ラ・ガレラ コネチカット”は、現経営者の”ホセ・アルナルド・ブランコ”(通称ジョシー/Jochy)の祖父である”ドン・ナナン/Don Nanan”が、コネチカットシェードラッパーを愛していたこともあり、代々引き継がれてきたブレンド・レシピにより、素晴らしいコネチカットシェードラッパーを使用した葉巻を製造できるのだろう。
A.J.の葉巻は自社農園で栽培されたタバコ葉を多用したときにこそ、真価が発揮されるようだ。
A.J.のコネチカットシェードラッパーを使用した葉巻としては、あと1本、”A.J. フェルナンデス サンロターノ コネチカット ロブスト”がヒュミドールに転がっているので、その葉巻を喫煙することで今回推測した内容の真偽を確かめることが出来るだろう。
但し、前々から私が思っている、セロファンを剥がさずに加湿・熟成し、A.J.葉巻特有の葉巻全体が少し湿った柔らかい状態で喫煙することはまだ試していないため、それも検証してみる必要があるだろう。
この葉巻の葉巻独自5段階評価は、3.5/5点が妥当だと判断した。
参考までに、この”A.J. フェルナンデス ニューワールド コネチカット/A.J. Fernandez New World Connecticut”葉巻シリーズは、”シガーアフィショナード/Cigar Aficionado”にて、85ポイント~89ポイントという評価を得ており、この葉巻シリーズのロブストビトラに於いては、87~89ポイントという評価を得ています。
喫煙時間
喫煙時間:62分
味覚フレーバーグラフ
チョコレート(カカオ豆) | ★☆☆☆☆ |
スィーツ(滑らかさ) | ★★★☆☆ |
クリーム(滑らかさ) | ★★☆☆☆ |
コーヒー(苦み含む) | ★★☆☆☆ |
トースト(パン・小麦粉) | ★☆☆☆☆ |
木(杉・オーク等) | ★★★☆☆ |
革 | ★★☆☆☆ |
土(素朴さ) | ★★★☆☆ |
草(わら・ハーブ含む) | ★★★★☆ |
ナッツ | ★★★★☆ |
ペッパー(胡椒・唐辛子) | ★★★☆☆ |
フルーツ(酸味含む) | ★★★★☆ |
葉巻/シガー 初心者・女性へのおすすめ度
おすすめ度:★★☆☆☆
世界各国葉巻値段比較(アメリカ・ヨーロッパ・日本)
- アメリカ国内参考価格 $8.00 (1ドル148円換算にて1,184円)
- ヨーロッパ圏内参考価格 €8.00 (1ユーロ160円換算にて1,280円)
- 日本国内価格 ¥1,850 (参考日本販売価格倍率1.50倍)
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