インドカレー料理店のテイクアウト販売は成功するのか?
2021/12/16
インドカレー料理店のテイクアウト販売を検証してみた
インドカレー料理店は全国各地に存在します。
それは日本式のカレーライスの店ではなく、本場インド料理をメインメニューとするインドカレー料理店です。
インドカレー料理店では通常、日本に定住したインド人の方が調理することが多いようです。
その大きな特徴としては、「ナン」を提供していること。
日本式カレーではライスを供する「カレーライス」であることが一般的ですが、インド式では「ナン」を供することが日本に於けるインドカレー店の証となっているようです。
もちろん、日本人の嗜好に合わせて「ナン」か「ライス」を選べるようにしていたり、「ナン」と「ライス」の両方をプレートに盛り付けることもあります。
そんなインドカレー料理店ですが、多くの店で「テイクアウト販売」も行っているようです。
ですが、これがあまり功を奏しているように思えないのです。
日本人が経営する日本の飲食店には、当たり前のようにテイクアウト販売も行うという感覚などありません。
そこで今回は、実際にテイクアウト販売も行っているインドカレー料理店に行ってみて、その商品メニューを購入し、味や商品メニューやテイクアウト方法などを検証してみることにしました。
では早速、こちらのインドカレー料理のテイクアウトメニューを写真と共にレビューしてみたいと思います。
門前仲町にある「アジアンレストラン&バー AGNI アグニ」でテイクアウト
今回利用したお店は、東京都江東区内の東西線「門前仲町駅」近くにある「アジアンレストラン&バー AGNI アグニ」です。
東京メトロ東西線の「西葛西駅」から「門前仲町駅」にはインド料理店が数多く存在します。
というのも、「西葛西駅」にはインド人街があり、多くのインド人が集結していて、その流れで「木場駅」や「門前仲町駅」にも多くのインド料理店があるのです。
こちらのお店は数年前にオープンして、当初は「アジアンレストラン&バー ニューサラティー」という店名だったのですが、オーナーやスタッフはそのままに現在の店名に変更して、インド料理のみならず、ガパオライスやパッタイなどのタイ料理も売りにするようになった、いわゆる、インド人らしい経営の店です。(^_^;)
今回はこちらでテイクアウトメニューである「カレーセット」550円税込を購入してみました。
価格からは想像しがたい量と味と質のインドカレーが!
店に入ると日本語ペラペラのインド人と思われる方が愛想よく出迎えてくれました。
テイクアウトであることを伝えるとテイクアウトのメニューが置かれた待ち席の方へ案内され、購入するメニューを伝えます。
テイクアウトメニューはカレー9種類の中から好きなカレーを1品選択し、併せて辛さも6段階ほどの中からチョイスする方式でした。
あとはナンかライスをどちらかを聞かれます。
これはなかなかシンプルで分かりやすくて良いですね。
私はベジタブルカレーとナンを選択し、辛さは6段階の中での中程の「辛口」を選択しました。この他にサラダも付いてきます。
注文してからおおよそ3分程で料理がレジ袋に入れられて運ばれてきました。
この早さも◎!
で、その写真がこちら↓
見た目は・・・ですね。(^_^;)
カレーの容器とサラダの容器は分かるのですが、ナンは折りたたんで銀紙ホイルに包まれてきました。
ナンを開封するとこんな感じ↓
広げると意外と迫力があります!
サラダにはインド料理定番のドレッシングが掛かっています。
お味の方はといいますと、十分に美味い!否、十二分に美味いインドカレーです!
ナンも銀紙ホイルから取り出して広げると通常のでかいナンですし、カレーの量もケチらずたっぷりと入っています。
それと忘れてはいけないのは、この味とボリュームで550円税込ということです!
ワンコインとほぼ同等の価格でこの内容なら何の文句も出ないと言うのが正直な感想です!
テイクアウト販売でのインドカレーの可能性は?
今回、インドカレーをテイクアウトしてみて、味やボリュームのみならず、店頭での販売方法もシンプル且つ迅速であり、何一つ問題らしきものが見つかりませんでした。
しかもその安い価格設定にも驚かされました。
しかしながら、テイクアウトでの可能性を探っていくとするならば、これはテイクアウトするよりも、デリバリーするほうが向いている商品のようにも感じてしまいます。
テイクアウト向けの商品として開発するならば、基本は「ワンプレート」、「ワンボックス」です。それを片手で持つことが出来なければ、テイクアウト飲食の可能性の範囲を狭めてしまうものであると私は考えています。
テイクアウトしたものは必ずしもご自宅のテーブルや職場のデスクで食す訳ではありません。
歩きながら食したいと思う人もいれば、天気の良い日ならば公園のベンチで食べたいと思う人も居ることでしょう。
例えばカレーハウスCoCo壱番屋などは、ちゃんとワンプレート化した容器でテイクアウト販売しています。
こちらのお店のテイクアウトカレーセットには、「やらないよりは、やったほうが良い」的な考えが垣間見えてしまいます。
もともと、インド人のマーケティングについての考えは、マーケティング先進国のアメリカや、それを取り入れようと必死でもがく日本人のものとも、多少違うようです。
インド料理店の基本的なマーケティングは「店頭や街頭でチラシを配る」「店頭で呼び込みをする」等の古い営業方法であることが多いようです。
古いというと語弊があるかも知れませんが、おそらくこの方式は、経済が好景気のときであったり、店前に数多くの人々が行き交うような場所であったりするときには有効なマーケティング方法なのだと思います。
多くのインド料理店がこのマーケティング方法を行っていることを見ると、人で溢れているインド国内でのマーケティング方法をそのまま実践しているようにしか思えません。
こちらのアジアンレストラン&バー AGNIアグニは、タイ料理が流行っていると聞くとタイ料理も提供してみたり、名前を変えてみたり、内装を変えてみたりしていますが、客の入り数から考えても経営的には相当苦労しているのではないかと予想できます。
テイクアウト販売を取り入れるのは良いことだと思いますが、現存の商品をそのまま提供するのではなく、少々アレンジしてみたり、あらたな容器を検討してみるなどしないとテイクアウトとしては功を奏さないのではないでしょうか?
また、テイクアウトからは話がそれますが、「酒を飲みに行くとき、インドカレー料理店を選ぶのか?」という疑問です。
インド料理店では売上の見込めるコース料理の利用をお客に望んでいるでしょうが、お酒メインで利用するときに数多くの料理が出てくるコース料理は不要です。
個人的な希望としては「インド・バル」的な300円~500円程度の小皿一品料理、例えばタンドリーチキンやチーズクルチャなどのアテが充実していて、気軽に利用できるようなインド料理酒場がもっと沢山出来ても良いように思えます。
インド料理店はまだまだやりようによっては可能性を秘めている業態なのではないかと思います。
まとめ
インドカレー料理店のテイクアウト販売はまだまだ発展途上のようです。
日本のインド料理店で「ナン」を提供するのは、実は日本国内だけのことのようです。
インドでは贅沢な宮廷料理にしか出されない「ナン」を日本で提供すれば、よりお客が集まってくれるだろうとして始まった、インド人のマーケティングなのです。
そんなマーケティングが行えるインド人なのですから、もっともっと日本人集客を増やすことだって出来るはずです。
テイクアウト販売も併せて、よりインド料理店を流行らせてもらいたいものですね。
店舗情報
店名:アジアンレストラン&バー AGNI アグニ
所在:東京都江東区永代2-30-6
電話番号:03-5639-9322
営業時間:[月~金・祝前日] 11:00~15:00(L.O.) 17:00~23:00(L.O) [土・日・祝] 11:00~15:59(L.O.) 16:00~23:00(L.O.) 日曜営業
ホームページ:https://agni.owst.jp/
テイクアウト・持ち帰りの簡単料理メニューレシピを考えるブログ
よく読まれている投稿記事はこちら:
- 『油淋鶏(ユーリンチー)甘酢ソース』 誰でも自宅で簡単に出来るソースレシピ
- 「シェイク シャック (SHAKE SHACK)」美味しいハンバーガーの作り方を検証!
- 日本人好みのマカロニチーズはこれ!マカロニチーズグラタンの作り方・レシピ
- 『BBQソース』のレシピ 本場アメリカ南部の本格バーベキューソースを目指して
- 『インドカレー』 カレー粉だけで作る本格簡単チキン(ポーク)カレーレシピ
- 輸入食材がなんでも揃う凄い食料品店!東京都港区の麻布十番駅すぐの『日進ワールドデリカテッセン』
- ステーキに合うソースを徹底検証!簡単玉ねぎバルサミコ醤油ソースの作り方
- ガストのテイクアウトメニュー 「山盛りポテトフライ」 ファミレスのテイクアウト
- 「クイック・レストラン Sガスト」の持ち帰り・テイクアウトメニュー
- 『プルド・ポーク・サンドイッチ』煮込んで作るBBQプルドポークレシピ
この記事を書いた人
- TakeAwayKitchenブログ管理運営・執筆者。
テイクアウト料理のメニューを考えて、作って、食べるのが趣味の、自称テイクアウト料理推進委員会代表。
テイクアウトに関わらず、飲食店で人気のある店や話題性のある店には必ず足を運びます。
繁盛している飲食店とそうでない飲食店の、傾向と対策を考えることも大好きな、立ち飲み酒場好きアラフィフ男です。(^_^;)
この投稿者の最近の記事
関連記事
『トマトと自家製クルトンの簡単サラダ』クルトンを使って満腹感を出す!
自家製クルトンの簡単満腹サラダを作ろう! 今回はレシピというほどのものではありま …
『パプリカのオイル漬け』グリルしたパプリカ(赤ピーマン)の保存調味料レシピ
ワインのお供に最高のパプリカのオイル漬けを作ろう! 今回は調味料レシピのご紹介で …
「セブンイレブンのドーナツ」飲食レビュー 東京日本橋2丁目の店舗にて
関西から順次拡大。セブンカフェのドーナツ販売 昨年の2014年10月にセブンイレ …
『グリルチキンサンド』 ハニーマスタードクリームソース掛けレシピ
甘酸っぱい絶品ハニーマスタードクリームでいただくチキンサンド 今回はグリルチキン …
『ひよこ豆のペーストとベーコンのサンドイッチ』レモンヴィネグレットソースのシンプルサンドレシピ
ひよこ豆ペーストとベーコンというシンプルなサンドイッチで朝食を! 今回ご紹介する …
飲食グルメサイト『Rettyグルメ(レッティ)』って、どうなの?
飲食グルメサイト『Rettyグルメ(レッティ)』って、どうなの? 外食好きのグル …
『フライドチキン風の唐揚げチキンバーガー』ファラフェルソース掛けのレシピ
フライドチキンをファラフェルソースでいただくバーガー 前回作ったファラフェル用の …
『じゃがいもとチキンとクルトンのサラダボウル』サラダだけで満腹になる具だくさんサラダレシピ
ヴィネグレット・ドレッシングのヘルシー満腹サラダをいただこう! 今回はサラダです …
『牛カルビ・バーガー with バーベキューソース』赤ワインを使ったBBQソースを試してみる!
赤ワインを使ったBBQソースで頂く牛肉バーガー 今回ご紹介するのは、休みの朝、ブ …
『BBQソース・グリルド・ポーク・ハンバーガー』バーベキューソースで食べる簡単バーガーレシピ
自家製は旨い!ポーク・ハンバーガーを自宅で作ろう! 今回ご紹介するのは前回もご紹 …